5
「ちょっとどうしたんにゃ? ホイヤーさん」
胸に顔をうずめて泣き叫ぶホイヤーさん。
いったい何があったんだろう?
「リーンの術にはまってしまったとはいえ、あんなことやこんなことをしてしまったボクを許してくれ」
「アン、ちょっとやめ……アン」
「コボコボ」
ギャリさんが包丁をホイヤーさんに突きつけた。
さすがにホイヤーさんは、私の胸にうずめていた顔を離して後ずさった。
「落ち着こう、ね。ボクが悪かった」
そうよ、ホイヤーさんが悪いんだから。
「コボボ」
「わかったよ、ギャリ君もしてほしかったんだね」
なんでそうなる? ホイヤーさんはギャリさんの豊満な胸に飛び込んだ。
「コボボ」
「ちょっとやめるにゃホイヤーさん」
ホイヤーさんをギャリさんから引きはがそうとして腕を引っ張った。
「コボボボボボ」
ドカっとホイヤーさんの体に衝撃が走ると、ホイヤーさんは地面に転がった。
そしてそののど元にヤリが付きつけられたのだ。
そう、フーリクスさん登場だ。
「わ~冗談、冗談だよフーリクス君。だからヤリをしまってくれ」
本当に女好きなんだから。ホイヤーさんは。
それにしても……。
「ホイヤーさん。村長さんのお屋敷でリーンが現れた後どうなったの?」
レモンは教えてくれなかったこと、ホイヤーさんなら教えてくれるよね。
「じゃミーちゃん、手取り足取り教えてあげるからボクの部屋においで」
手取り足取り?
「こら、朝から盛ってんじゃない。昨日充分に発散したろ」
「レモン」
「ミカンもミカンだ。この男がどんなに危険かわかるだろう?」
いや確かにそうだけど。
「昨日のことは飯の時にみんなに話す。そのうえでどうするか決める。これでいいか?」
私の目を見てレモンが答えた。
「うん、それならいいにゃ」
私は頷いた。




