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「この村の名産が銀なのも知っておるかの?」

「ああ、そういえばそうだったな」

 レモンが頭をかいた。どうやらすっかり忘れていたらしい。


「銀の武器が作られるようになったころ、行商人がこの村を訪ねてきたんじゃ」

「それって、宝物庫の?」

「そうじゃ」

 村長さんは、ワイングラスを口につけると一気に飲み干した。


「その行商人が、この村に結界を張ってくれたのじゃ」

「結界?」

「そうじゃ、強い魔力を持つものが出入りできないように結界を張る道具を売ってくれたんじゃよ」

 村長さんのからのグラスにバニーガールはワインをつぐ。


「そのおかげで、この村に魔物が寄り付かなくなったんだ」

 じっと話を聞いていたホイヤーさんが口をはさんだ。


「でも、モグランはともかくリーンは何でにゃ?」

「結界アイテムだよ。無限の魔力じゃない」

「結界が弱まっているってことにゃ?」

「そう考えるのが妥当だろうね」

 ホイヤーさんはさりげなく私の肩に手を回す。私はするりと抜けてレモンの背中に隠れた。


「どちらにしてもメデューサを倒さなくちゃいけないか」

 レモンが言った。


 そうだよね、結界が解けたら魔物たちがなだれ込んでくるってことだもんね。


「村長殿、銀の武器を調達したいのですが、都合をつけてもらえないでしょうか?」

 ホイヤーさんが突然、話題を変える。


「銀の武器じゃと? ……本当にメデューサ退治に行ってくれるのかの?」

「当たり前です。メリーヌのためにも、ジャックの仇は打たなければなりませんからね。な、ミーちゃん」

「そ、そうだにゃん」

 こ、怖くなんかないよ。レモンがいるもん。


「よかろう。鍛冶屋にはワシから伝えておくから、銀の武器を持っていくといい」

「ありがとうございます、村長殿」

 ホイヤーさんは恭しく頭を下げた。


☆☆☆

 --鍛冶屋--


「すみませんにゃ。誰かいませんか?」

 鍛冶屋の場所を教えてもらった私たちは、さっそく鍛冶屋に向かったのだ。


「何じゃ?」

 奥から、マイヤーくらいの身長のおじさんが出てきた。

 立派なひげを蓄えて、気難しそうなおじさんだ。

 上半身はランニングシャツを着ていて、首にはタオルを巻いている。

 耳が少しとがっているので、人間じゃない?


「土の妖精さん?」

 思わず言葉が漏れた。


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