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「なるほどのぉ。くしくもジャックの仇討になるというわけかのぉ」
「村長さん、ジャックさんってどんな人だったにゃ?」
さっきから名前は出てるけど、どんな人だったんだろう?
「じゃっくか……。このスマル村では勇者としてあがめられておる。勇敢な戦士じゃったよ」
「戦士かにゃ」
どのくらいの強さなんだろう?
「流れの戦士で、一人旅をしていたんじゃ。このスマルの村ができて間もないころこの村にやってきたんじゃよ」
「一人旅?」
レモンが驚く。それもそのはず、一人旅なんて危険すぎるもん。
「ジャックは主にスレイヤーと呼ばれている部類じゃったそうじゃ」
「「ス、スレイヤー?」」
その称号を持っているってことは、私たちなんかよりはるかに強い戦士ってことじゃない。
「確かスレイヤーといえば、魔物退治のスペシャリストのこと。その称号を得るには一00の魔物を倒すほどの実力が必要だったはず……」
レモンが呟いた。
一00以上の魔物……私たちはモグランでさえ苦戦するひよっこ冒険者。
格が違うよ。
「いくらひとりとはいえ、メデューサ相手に後れを取るとはな?」
「それがのぉ、メリーヌが関係して負ったんじゃよ」
「メリーヌさんが?」
どういうこと?
「流れの戦士であるジャックがこの街にとどまったのは、メリーヌと恋に落ちたからじゃ」
よくある話よね。ジャックさんも普通の男の人なんだ。
「ある晩、悪魔が村を襲ってメリーヌを連れ去ってしまったのじゃ」
「ジャックさんは当然救いに行くよにぇ」
「そうじゃ、村人の期待を一身に背負って魔物退治に出かけた……が、戻ってくることはなかったんじゃ」
「どうして?」
スレイヤーならメデューサくらいに後れは取らないでしょ。
「代わりにメリーヌが、村に戻ってきた。それも醜い老婆になってのぉ」
どういううこと?
「ジャックが人質交換に応じたらしいのじゃ。魔物たちからすればジャックを倒す絶好のチャンスじゃったんじゃろう」
確かに村長さんの言う通りよね。ジャックさんがいなくなれば魔物たちの脅威も減ることになる。
「でも、その後どうなったんだよ。魔物は?」
「うむ、魔物は銀を嫌うのは知っておるか?」
「ああ、魔法的な力がある鉱石だから……だよな? ミカン」
「うんそうだにゃ。魔法にも銀がよくつかわれたりするにゃ」
それが何か関係するのかな?




