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「ジャックのことは気の毒だったよ。でもそろそろ……」
「うるさい、ジャックのことを口にするなホイヤー!」
かなり動揺しているのかメリーヌさんはホイヤーさんに掴み掛りそうな勢いで答える。
「やっぱりボクのことを覚えていたんだね。メリーヌ」
「……だったらなんじゃ?」
「君の力を借りたいんだ。そのためにボクはここに来た」
「私の力じゃと? そんなものはもうないのは知っているじゃろう」
「いや、ボクは信じているよ。メリーヌにはまだ力があることを」
どういうこと? ホイヤーさんの言っている意味が分からない?
「……なんじゃ、言ってみるがよい。聞くだけは聞いてやろう」
メリーヌさんは言った。
「まずこれを見てくれ」
そういってホイヤーさんが取り出したものは、例の宝玉だった。
「え? ホイヤーさんどこからそれを?」
「リーンに取られたのはフェイクだよ。レプリカさ。これが本物だ」
ホイヤーさんは自慢げに答える。
「これは……いや、なんでもない。それがどうしたのじゃ?」
「この宝玉は後四つあるんだ。そのうち二つの場所はわかっている。残りの場所を探してほしい」
探す? どうやって?
「私に遠見の力を使えというのか?」
「そうだよ、メリーヌ。君ならできる」
ホイヤーさんは懐に宝玉を仕舞い込む。
「……よかろう、ただし条件がある」
やっぱり無償ってことにはならないよね。
「なんだい? 言ってみて」
「この宝玉の一つは、悪魔の城にあるんじゃ」
「なんだって?」
「悪魔の城? 何にゃそれ、ホイヤーさん」
なんだか不気味なお城みたいだけど。
「悪魔の城、メリーヌがさらわれ、こんな姿にされた場所だよ。そして最愛の人を失った場所でもある」
「ちょっとまて、そんなところにあるのか? 宝玉が」
ホイヤーさんの言葉にかみつくようにレモンが言った。
「そうじゃ、だからジャックの仇を討ってほしいのじゃ」
まさか相手は悪魔じゃないよね? ホイヤーさん。
「……わかった。どちらにしろ悪魔の城にはいかなくちゃいけないみたいだしね」
「ちょっと、簡単に引き受けちゃっていいの? ホイヤーさん」
小声でホイヤーさんに抗議する。




