3
村長さんとホイヤーさんに事の顛末を話した。
「そんなことが……やっぱりボクも行けばよかったな」
ホイヤーさんはアゴに手を当てた。
「ホイヤーさんが来ても同じ結果だと思うけどにゃ」
結局あのトラップゾーンをなんとかしないと、宝玉にたどり着けない。
「いや、メリーヌを説得できるかもしれないからね」
「メリーヌ? だれだ、それ」
レモンと私はきょとんとした顔をした。
「骨董品屋の女主人のことさ。昔は村一番の美人だったんだ」
ホイヤーさんが昔を懐かしむように、遠い目をする。
「あの老婆がか? とてもそうは見えないな」
レモンに同感、メリーヌさんには悪いけど美人とはかけ離れているよ。
「とにかくもう一度行ってみよう。ボクも行くから」
「ちっ、仕方ないな」
こうして、ホイヤーさんを連れて骨董品屋に向かった。
☆☆☆
--骨董品屋前--
あの不気味な店の入り口は、まるで私たちの財布を狙っているように口を開けていた。
「本当に大丈夫にゃ?」
「まかせてよ」
ホイヤーさんは自信満々だ。
「今回オレたちは見ているだけだからな」
レモンは私を連れて一歩下がる。
「ああ、わかっている。メリーヌいるんだろ? 出ておいで」
優しい声音で語りかけるホイヤーさん。
それにしてもホイヤーさん、ずいぶん顔が広いんだね。
「け~けけけけけ。何ぞ用かいの?」
出た~、音もなく薄闇の店内から現れた老婆。
よくよく顔を見るけど、醜いシワが顔全体を覆っていて美人の面影はない。
「メリーヌ、久しぶりだね?」
「だれじゃ? お主?」
「ボクだよ、ホイヤーだよ。忘れたのかい?」
「ホイヤー? 知らないね。それより探し物なら店内で探すんじゃな。け~けけけけけ」
全く相手にされてないよ、ホイヤーさん。
やっぱりダンジョン攻略しなくちゃいけないの?
「ジャックのことまだ気にしているんだね?」
ホイヤーさんの言葉に、メリーヌさんはピクリと反応した。
「お主にジャックの何がわかる?」
怒っているのか、声のトーンが低い。




