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 私とレモンは今、骨董品屋の前にいる。

 店の中は薄暗く不気味だ。

 骨董品屋らしく、いろいろなモノが並んでいるのが見える。


「ねぇ、レモン。本当に入るのかにゃ?」

 お化けでも出そうな店内。入るのを躊躇する。


「当たり前だ。ミカン俺から離れるなよ」

 レモンは私の手を握った。


「わかったにゃ」

 私もレモンの手を握り返した。


「すみません、ご主人はいますか?」

 レモンが入口付近で声を上げた。


「け~けけけけ。何様じゃ?」

 白髪に染まって、腰の曲がった老婆が奥から音もなく表れた。

 ヒッと悲鳴を上げそうになるのを飲み込んだ。


「実はあるものを探していて、これくらいの……」

「探し物があるなら店内を探せばよかろう?」

 レモンの話を聞かずに、言葉をかぶせる老婆。

 まぁ、確かに正論だけど。


「わかったよ。行くぞミカン」

「うん」

 私とレモンは店の中へと足を踏み入れた。


 店の中は所狭しと、いろいろなモノが置いてある。

 棚自体は整然と並んでいるが、モノが多すぎる感じだ。


「どこからさがすにゃ?」

「セオリー通りいくなら、奥からだろう」

 レモンは迷わず奥へ足を進める。

 奥に行けばいくほど、薄暗く不気味な店内。


 本当にあるのかな?


「あ……」

 ガシャンと、私のマントにぽーしょんが引っ掛かって地面に落ちた。

 もちろんガラス製の容器は割れてしまった。


「け~けけけけけ。銀貨一00枚じゃ」

 なぜか店内に鳴り響く、老婆の声。

 ……仕方ないよね。


「気をつけろミカン」

「ごめんにゃ、レモン」

 振り返るレモンに謝る私。


「行くぞ」

 レモンが再び奥へと行こうとすると、今度はレモンのマントがポーションをひっかけた。

 

 ガシャンガシャン……。


「……」

「け~けけけけけ。銀貨二00枚じゃ」

 老婆の声が弾む。


「なんだよ、トラップか? この店は」

「レモン引き返そうにゃ」

「いやまだまだだ」

 レモンは奥へと足を進める。


 ガシャン……ガシャン……。

 

「け~けけけけけ。まいどあり~」

 結局私たちは、骨董品屋の探索を諦めてこのトラップ屋敷から出ることにした。


「銀貨一000枚じゃ」

 仕方ないよね。うう……。


 泣く泣く私たちは、村長さん宅に行くことにした。



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