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そこから三〇分、坑道が崩れていて、洞窟が顔を覗かせていた。
「この先だ」
ドリアンさんがポツリと呟いた。
洞窟は坑道と違い天井も高い。
道幅も一気に広くなった。
村長さんの屋敷がまるまる入るくらいだ。
天井には鍾乳洞だとわかる、つらら状になった石灰岩が幾つもつり下がっていた。
「何だか、冷えるにゃ」
足下はツルツル、湿度は高めで気温は一気に下がった感じだ。
「暖めてあげるよ、ミーちゃん」
ホイヤーさんはがマントを広げて近づいてきた。
「け、結構にゃ」
私は後ずさりする。
ペタッとお尻になま暖かいモノが触れた。
「ひっ」
思わず悲鳴が漏れる。
そのなま暖かいモノは、スカートの上からゆっくりお尻をなで回すと、太股からスカートの中に侵入してきた。
「アン」
ゾクゾクと体の芯が熱くなる。
「止めないか、マイヤー」
レモンの声で我に返った。
「ま、マイヤー。何するにゃ」
スカートを押さえて振り向いた。
「寒いんだろ? 俺様が暖めてやったんだ」
胸を張るマイヤー。
温まると言うより、熱くなったよ。
「よけいなお世話だにゃ」
私はレモンの腕に絡みついた。
「マイヤーだけズルい。あたいにも触る権利がある」
アイヤーが飛びついてくる。
……権利って。
アイヤーはレモンによって、あえなく撃退された。
「なかなか、楽しそうじゃのう」
寒いくらいの洞窟に響く声。
聞いたことない声だ。
「だ、誰だ?」
みんなが構える。
下へ上へと視線をはわせ、声の主を探す。
「そうおびえずとも良かろう? 良い男が台無しじゃ」
いつの間にか、レモンの横に、レオタードのように体の線がピッチリでる黒い服を着た、スタイル抜群のお姉さんが立っていた。
真っ黒く艶のある長い髪は腰の当たり魔であり、うらやましいほど整った顔。
切れ長のまつげ。
鋭い瞳は半開き。
吸い寄せられそうな唇。
その大人びた色香は妖艶な指使いで、レモンの唇をなぞる。
「ダメにゃん」
レモンの腕を思い切り引っ張った。
私の女の勘が、彼女は危険だと警鐘を鳴らす。
「あ~、おっぱい」
「お~、ケツだ」
マイヤーとアイヤーは彼女に飛びついた。
「ダメ二人とも……」
暑くもないのに、体中から汗が吹き出る。
彼女を包むオーラに怯えているんだ。
レモンさえ、動けずにいる。
「お姉ちゃんのよりおっきくて、柔らかい」
「このケツの張りは、姉ちゃんと良い勝負だ」
アイヤーとマイヤーは彼女の体を触りまくる。
「アン、良いぞ良いぞ。もっと触るが良い」
謎の美女はむしろ喜んでいる。
私の思い過ごし?
もう一度、注意深く彼女を見ると、思わず目を疑った。




