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「フーリクス!」

 モグランがフーリクスさんに襲いかかる。


 レモンは私を押しのけてモグランに切りかかった。


 ガキン。やはりモグランは硬いらしくレモンの剣は弾かれる。


「く、このお」

 再び剣を打ち下ろすレモン。


 しかしモグランに傷は付かない。


「罠つかうだ」

 ドリアンさんが叫んだ。


「レモン!」

「先に行け。フーリクスも下がれ」

 レモンは叫んだ。


 私たちはレモンを残して、罠の場所まで後退する。


「レモン!」

「ああ、こっちだ、モグラン」

 レモンはモグランに蹴りを入れて、こっちに向かってきた。


「逃すなモグラン」

 キドランの声が響きわたった。

 

モグランは恐ろしいことに、二足歩行で走ってきた。


 大きな右手が邪魔で四つん這いになれないのはわかるけど、移動が二足歩行なんて初めて知ったよ。


 なんて感心しながら、成り行きを見守っていた。


 モグランが走っている姿はちょっと滑稽だ。


 お腹のバッテンマークも手伝ってさらに可笑しく思える。


「よし、罠の範囲に入った」

 レモンがガッツポーズをとる。


 ガン……モグランの上から金盥が落ちてきた。


 水も入っているからかなりの衝撃だ。


 ちょっとモグランがふらついた。


 効いてる?


「ドリアン」

 レモンが叫ぶ。

 釣り竿の先に魚がついている。


 モグランは魚の方に転身すると、かぶりついた。


「よしかかった」

 レモンは漁の網を放つ。


 モグランはそのまま網に絡まった。


 もがくモグラン。

 もがけばもがくほど網が絡まっていく。

 

「これで終わりだ」

 レモンは水の入ったバケツをひっくり返した。


 するとモグランの上、天井から岩が落ちてきて、モグランにヒット。


 流石のモグランも動きを止めた。


「よし、縛り上げるぜ」

 レモンとドリアンさんでモグランをロープで簀巻きにすると、天井のヤグラから宙釣りになるモグラン。


「これでよし」

 レモンは手をはたくと、剣を構えて坑道の奥へと歩いていった。


「待ってレモン」

 私もランタンを持ってレモンの後を追った。


 奥には勝利を確信していたのだろうか?


 村長とキドランが談笑していた。


「さ~て、村長どういうことか説明して貰おうか?」

 驚いた顔をする、村長さんとキドラン。


 村長さんはキドランの背後に回ると「キドラン殿~」と、裏がえった声をだした。

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