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2

 


 ドリアンさんの坑道に戻った私たちは、すぐに作戦会議に入った。

 敵を知るにはまず味方から……じゃなくって、敵を知り己を知れば百戦錬磨だったっけ?

 どんな罠を作るにしても、先ずはモグランのことを知らなくちゃね。


 モグランの習性は、魔物図鑑で大体わかる。

 おじいちゃんが持っていた、魔物図鑑を広げてモグランの項目を探すと出てきた。


☆☆☆

【妖魔:モグラン】

外見

 モグラに似た妖魔。

性格

 気性が荒く、攻撃的。

 縄張り意識が強く、単体行動をすることが多い。

 地中に巣をつくり住んでいる、らしい。

 右腕は鋭い爪が大きく、一介の剣士並みに手ごわい。

 目はほとんど見得てないと思われる。

 音に敏感に反応する。

備考

 初心者冒険者が運悪く出くわした場合、荷物や石をばらまいて逃げるべし。

 縄張りから出れば襲ってはこない。 


☆☆☆

「ざっとこんな感じにゃ」

 私が図鑑を読んで、みんなに聞かせた。


「つまり、音……足音にも反応するんだな」

 レモンが唸る。


「そのようだね。かなり手ごわい相手なんだね。罠を張るにも注意が必要だよ。レモン君」

 ホイヤーさんは他人事みたいだ。

 このままじゃ、ホイヤーさんの思うつぼだもんね。何とかモグランを倒さないと。


「網ってあるか?」

 不意にレモンが言った。


「漁に使うやつならあるだ」

 ドリアンさんが答える。


「よし、網を使って生捕ろう。縄張り意識が強いのと音に反応するなら罠作りは難しくないな」

「え? そうにゃのか?」

 レモンの言葉にびっくり。罠のことはよくわからないけど、レモンが言うならそうなのだろう。

 目が見えないなら、私の幻術は効果がない。私は今回、回復に徹することにしよう。 


「じゃ、網をくれないか? ドリアン」

「わかっただ」

 ドリアンさんは坑道の中に消えていった。


「よし、罠の材料を調達に行くか。ミカンも行くだろ?」

「え? 私? うん、行くにゃ」

 突然の言葉に驚いたけど、とにかく他人事じゃすまないからね。私も何かしないと。



☆☆☆

 

 今私とレモンは、フーリクスさんと一緒に森の中にいる。

 森に詳しいフーリクスさんに道案内を頼んだのだ。

 ……と言っても、フーリクスさんの言葉はわからないから、こちらの意思を伝えるだけだけどね。

 枯れ木や岩、ツタや水なんかを集めるレモン。いったいどんな罠を作るのかな?


 私たちが材料を集め終わって、ドリアンさんの坑道に戻ってくるとギャリさんが料理を作って待っていてくれた。


「「おかわり!」」

 マイヤーとアイヤーはすでに食べ始めていた。

 二人の元気な声は、遠くからでも聞こえるくらいだ。

 

「元気だにゃ」

 さすが子供だと感心しながら荷物を置いた。


 

 

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