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初めての冒険 1

 


 冒険の準備と親の説得で一週間なんてあっという間にすぎちゃう。


 明日はいよいよ出発の日。


 腕によりをかけたお弁当を作るんだ。


「いつまで起きてるのミカン。明日早いんでしょ。早く寝なさい」


「は~い、ママ」


 最終チェックしていたら、怒られちゃった。


 でもこれだけはやっておかないとね。


 重い荷物はレモンに持たせないとね。


「鍛錬、鍛錬」


「ミカン! まだやってるの?」


「は~い、もう終わります」


 なんだか遠足前みたいな高揚感があるな。


 必ず攻略するんだから。


 



 結局一睡もできなかった。


「お弁当作らなきゃ」


 絶対おいしいって言わせてやるんだから。「う~ん今日は快晴だな。まるでオレたちの出発を祝福してるようだな、みかん」


「そうだね。ほぁ~あ」


「なんだ寝不足か?」


「ちょっとね。でも大丈夫」


 レモンの腕に絡まった。


「行こ」


 上目遣いでレモンを誘う。


「お、おう」


 レモンは私から視線を外した。


 ふふ、可愛い。


 大口鍾乳洞は村から歩いて一日のところにある。

 村の西に位置している洞窟だ。


 魔物もいるから近寄る人はほとんどいない。


 奥に社があるのかさえ怪しい噂話だ。


 でも最初の冒険にはもってこいだと思う。


 こうしてレモンと二人きりになれたしね。


「何、にやついてるんだ?」


「な・い・しょ」


 レモンへの誕生日プレゼントは定番中の定番。

 私をあげちゃうんだから。


「さっきから何百面相やっているんだよ」


「百面相って失礼ね」


 頬を膨らましてプイッとそっぽを向いた。



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