6
「えせ占い師はだまってろ」
「いや、お兄さんの言う通りだべ。人を見かけで判断するのはよくないべ」
いつの間にか、ゴンタが話に加わってきていた。
「オレたちに危害を加えないと、約束できるのか?」
レモンはゴンタを睨みつけた。
「おめえ達が、オラたちに危害を加えないと約束すれば、約束するべ」
ゴンタもレモンをにらみ返す。
「まあまあ、すっかり打ち解けているどすえ」
「どこが打ち解けているんだにゃ」
妖狐の言葉に思わず突っ込みを入れてしまった。
「安心するぇ。お前たちに危害は加えないぇ」
リーンはホイヤーさんの唇に自分のそれを重ねる。
「今日はここで泊まるぇ」
「ここで?」
思わず言葉が口をついて出る。
「それとも野宿がよいのかぇ?」
「いや、そゆわけじゃにゃいけど……」
リーンの言葉に思わず言葉を失ってしまう。
せっかくベットがあるのにわざわざごつごつした地面で野宿するのは御免こうむりたい、と思ってしまうからだ。
「こっちどすえ」
妖狐が私たちを促す。
村の悪魔たちに囲まれて、私たちは妖狐について行かざるを得なくなってしまった。
すると一件の屋敷に到着した。
ちょっと変わった屋敷。見たこともない作りの屋敷だ。
ログハウスとは違うし、壁は土でできているみたい。
ところどころ木が柱として使われているのは、同じだけど……。
「さあ、今日はここに泊まるどすえ」
屋敷の中に案内される。
カラカラと乾いた音のするスライド式の扉を抜けると、だだっ広い空間が広がっていた。
「なにこれ?」
「妾の屋敷じゃ。ささ上がるどすえ」
草鞋敷きの部屋の上に藁でできたサンダルを脱いで上がる妖狐。
「靴を脱いで上がるのかにゃ?」
レモンがそのまま上がろうとするから、妖狐に聞いてみた。
「履物はそこで脱ぐどすえ」
「やっぱり、ね、レモン」
「ああ、わかった」
みんなの靴を脱いで、藁敷きのじゅうたんの上に乗る。
なんだか不思議な感じだ。
「奥に部屋があるどすえ」
やっとベットにありつける。
昨日から歩き通しだったもんね。マイヤーとアイヤーももう寝込んじゃったし。
早くベットに寝かせてあげなきゃ。
この時の私は、スライド式の紙でできた扉をくぐってさらに驚くことになるとは知らずにいた。




