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待つこと一0分。ゴンタは戻ってきた。
それも仲間の悪魔を連れて、ぞろぞろと。
大きな壁に手足が生えたのとか、空飛ぶ白い布とかその要旨は様々だ。
リーンと妖狐は、そんな悪魔たちの輪の中に入り懐かしいと話し合っていた。
そんな中見た目は人間の男の子、都市は私と変わらないくらいの子が一人ゴンタに背中を押されて、私たちの前に姿を現した。
「ユータ、挨拶するだべ」
ゴンタが言った。
「初めまして、ボクユータって言うだ。怖がらなくていいだ。ボク人間だよ」
確かに見た目は人間だけど、こう悪魔が多いと疑いたくなる。
「ボクはホイヤー、こっちが許嫁のミーちゃんにその従者のレモン君。彼はフーリクス君。あの大きいのがドリアン君にあっちがマイヤー、こっちがアイヤーだ」
ホイヤーさんが私の肩を抱いて、自己紹介をする。
「誰が従者だ。それにミカンはオレのものだ」
「やめて二人とも、今は言い争っているときじゃにゃい」
私はホイヤーさんから離れると、レモンの腕に絡みついた。
「ここはいったいどこなんだ? ユータとか言ったっけ?」
「うん、ボクユータだよ。ここは”東の村”だ」
「東の村?」
そのまんまじゃない。と思わずツッコミそうになったけど、ぐっとこらえた。
「何でユータはこの村にいるんだ?」
レモンの質問は続く。
「何でって言われても、ぼくはここで育ったからよくわからないだ」
「そうか、悪魔に育てられたのか?」
レモンが聞くと。
「悪魔じゃないだ。みんないい人ばかりだ。そりゃちょっと変わっているかもしれないけど、みんな同じ村の住人だよ」
必死に訴えるユータ。
「でも、悪魔だにゃ」
「悪魔じゃないだ」
「わかった、わかった。悪魔じゃない。しかしユータとは姿が違うだろ?」
レモンが呆れて、口を挟んできた。
「それはそうだども……」
「レモン君、人を見かけで判断するのはよくないな。だから人間は排他的と言われるんだぞ」
ホイヤーさんが私とレモンをなだめるように言った。




