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魔王の杖に転生したけど、持ち主が思春期こじらせ女子だった件  作者: AI子
第1章 魔王就任と初期不良発覚

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第6話 王国、猫対策会議を開く

 勇者見習いルカが王都に戻った翌日。

 王国の作戦会議室には、重苦しい空気が漂っていた。


「……では、報告を」


 王国軍の司令官が、ルカに視線を向ける。


 ルカは震える手でメモを取り出し、深呼吸した。


「ま、魔王軍は……“闇猫”を召喚し……それを最終兵器として運用しています……!」


「…………」


「…………」


「…………」


 沈黙。


 司令官は眉をひそめた。


「……猫?」


「は、はい……猫です……!」


「猫が……最終兵器……?」


「はい……! 魔王軍の兵士たちは猫に跪き、魔王は猫を守るために身を投げ出し……!」


(いや全部誤解だよ)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


 もちろん、王国には聞こえていない。



「……ふむ。魔王軍が猫を崇拝……」


 司令官は顎に手を当て、真剣な顔で言った。


「これは……“闇の儀式”の一種ではないか?」


「闇の……儀式……!」


「猫を媒介にして魔力を増幅する……古代魔術の可能性がある」


(いやないよ)


 ルカはさらに震えた。


「そ、それだけではありません……!

 猫が鳴くと、魔王軍が一斉に動き出すのです……!」


「なんと……!」


「猫の鳴き声が……指揮系統……!」


(いや違うって!!)



「よし、猫対策会議を開く!」


「はっ!」


 王国軍の参謀たちが次々と意見を出し始めた。


参謀A

「猫の鳴き声を封じるため、巨大な耳栓を作ってはどうでしょう?」


(いや誰がつけるんだよ)


参謀B

「猫を無力化するため、巨大な猫じゃらしを……」


(逆に喜ぶだろ)


参謀C

「猫の弱点……水では? 水鉄砲部隊を編成しましょう!」


(小学生の発想か)


参謀D

「いっそ……猫を買収するという手も……」


「買収……?」


「猫は食べ物に弱いと聞きます。魚を大量に用意し——」


(いや魔王軍の猫は普通の猫だよ)



 議論が白熱した末、司令官が立ち上がった。


「よし、決まった!」


「「「おお……!」」」


「魔王軍の最終兵器“闇猫”に対抗するため——

 **王国は“猫対策専門部隊”を創設する!!**」


(いや何やってんだよ!!)


 ルカは青ざめながらも、司令官の言葉に頷いた。


「……これで……魔王軍に対抗できる……!」


(いや絶対無理だろ)



「闇猫様〜! おやつの時間です!」


「闇猫様〜! 新しいベッドをご用意しました!」


「闇猫様〜! 肉球マッサージを——」


「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 ヴァルナが猫を抱えて逃げ回っていた。


(いや魔王軍の方がよっぽど危険だよ)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


 今日も魔王城は平和だった。

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