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魔王の杖に転生したけど、持ち主が思春期こじらせ女子だった件  作者: AI子
第1章 魔王就任と初期不良発覚

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第16話 闇猫騎士団、誕生

 王国が“巨大自動猫じゃらし兵器”の開発に乗り出した頃。

 魔王城の中庭では、魔王軍がまたしても妙な動きを見せていた。


「魔王様! 本日ついに——」


「闇猫騎士団が結成されました!!」


「…………」


「…………」


(いや何やってんだよお前ら)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


 ヴァルナは猫を抱いたまま固まった。


「……え? なに? 騎士団……?」


「はい! 闇猫様を守護し、その威光を世界に広めるための精鋭部隊です!」


(いや猫の威光ってなんだよ)



 中庭には、黒い鎧をまとった魔族たちが整列していた。


 胸には猫の紋章。

 肩には猫耳型の装飾。

 背中には巨大な猫じゃらし型の旗。


(いやデザインが完全にふざけてるだろ)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


 隊長らしき魔族が一歩前に出た。


「我ら闇猫騎士団は、闇猫様のために命を捧げる覚悟です!」


「にゃあ」


 猫が鳴いた。


「「「おおおおおおおお!!!」」」


(いやなんで歓声上がるんだよ)



「ちょ、ちょっと待って!?

 なんで猫の騎士団なんて作ってるの!?

 私は魔王で……その……!」


 ガルドが真剣な顔で言った。


「魔王様……!」


「闇猫様の次に偉大なお方……!」


(いや順番おかしいだろ)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


「違うのぉぉぉ!!

 私は“次”じゃなくて“魔王”なのぉぉぉ!!」



 ミュリエルがメモ帳を片手に言った。


「魔王様……つまり、闇猫様と“共同統治”を望んでいるのですね……!」


「望んでないぃぃぃ!!」


(いやなんでそうなるんだよ)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」



「では、闇猫騎士団!

 初任務を発表する!」


「「「おおおおお!!!」」」


 ガルドが高らかに叫んだ。


「任務は——

 **闇猫様のお散歩コースの安全確保だ!!**」


(いや平和すぎるだろ)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


 騎士団は一斉に走り出した。


「闇猫様のために道を掃除しろー!」


「闇猫様のために花を植えろー!」


「闇猫様のために鳥を追い払えー!」


(いや魔王軍の仕事どこいった)



「……もうやだぁぁぁぁぁぁぁ!!

 なんで魔王軍が猫の騎士団なんて作るのぉぉぉ!!

 なんで私より猫の方が偉いのぉぉぉ!!」


(いや全部初期不良のせいだな)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」


「今の光るのも猫のせいにされるぅぅぅ!!」



 その頃、王国の偵察兵が魔王城を遠くから見ていた。


「……猫の騎士団……?」


「猫が……軍を率いている……!」


「これは……猫の軍事力が増強されている証拠……!」


(いや違うって!!)


 偵察兵は震えながら走り去った。


「王国に報告しなければ……!

 “猫が軍隊を持った”と……!」


(いややめろぉぉぉぉ!!)


 宝玉が光る。


「ひゃああああああああああ!!」



こうして、魔王軍の暴走はさらに加速し、王国の誤解は取り返しのつかないところまで進んでいくのだった。

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