宮野家
一読よろしく
父「記憶がないんだな、シュンは」
シュン「まぁ、はい」
父「このダンボールのようなものに入っていたのか。もしかして、01という番号がどこかに書いてないか?」
そういうと、父は目を緑に光らせた。
父「胸には書かれてないな。背中にもないし、足か? いや、ないなぁ。あそこかぁ?」
シュン「え? あ、ちょ、ちょっと!」
ゴン!!!!
母「シュンちゃんに何してるの!」
父「ごめんごめん、01の番号があるか気になっただけなんだ。すまない」
シュン「私は大丈夫ですよ」
俺「お腹すいたからご飯食べようぜー」
母「今日はハンバーグよ」
父「お、ハンバーグか! 久しぶりに食うな! ずっと雪山の任務だったから、飯がなかったよ。ざっと5年ぐらいかな?」
シュン「5年.....」
俺は食卓に座って家族でハンバーグを食べた。
そろそろ部屋に戻ろうかな。
父「ウィル」
俺「何? 父さん」
父「親子の裸の付き合いで一緒に風呂でも入ろうぜ」
俺「いやいや、子供じゃないんだしさ」
父「そうかぁ、じゃあシュン! 俺と一緒に裸の付き」
バシコーン!!!!
母「それはダメよ」
父「すみません」
俺は一人で風呂に入った。
翌朝、どうやらシュンは部活動のポスターを作らされているらしい。どうやら、部員全員で一個ずつ作ってどれがいいか投票するらしい。シュンは絵は上手い方らしいので心配ないだろう。
父さんは任務で今は外に出ている。
母さんは台所で家事をしている。
俺はスマホで動画サイトを見てる。
もちろん、剣術の動画だ。
これは決してサボりではない。決して、サボりでは! ない!
剣術の動画は面白いな。
ん? 俺の剣は特別だったよな。
俺は剣を抜いた。
ゴオオオオ!!
確かに気が吸われてるな。
あれ?止まった
父「それはなんだ? 少し危ない気がするぞ」
父さんだ
俺「大丈夫だよ、これは俺の剣だよ」
父「とにかく、その剣はやめた方がいいぞ。お前の魂が削れてるからな」
父「俺の肉眼がそう言ってる」
俺「父さんっていつからその力を手に入れたの?」
父「俺のことはどうだっていいんだよ。気にすんなって!」
俺「ならいいんだけどさ、少し気になって」
父「そうそう、さっきアイス買ってきたんだけどウィルも食うか?」
俺「じゃあ食べるよ」
ブォ!!ボン!
父「はい、これアイスとスプーン」
俺「あ、ありがとう」
父は多分瞬間移動を見せたかっただけだったと思う。父の能力は底がないのか?
俺「これチョコアイス?」
父「お前好きだったろ、昔からよくいっぱい食べてたよなぁ。食べすぎて母さんに取り上げられてたっけ」
俺「そういえばそんなこともあったね」
父「懐かしいなぁ。ところで、シュンのことどう思ってるんだ? 血は繋がってないから、問題はないはずだぞ」
俺「父さん、いきなりどうしたんだよ。俺は一人の妹として見てる。そんなやましいことなんて考え...」
父「ほんとみたいだな」
俺「俺の脳を見ないでくれないか? プライバシーの侵害だよ」
父「親子にプライバシーのクソもあるか。大丈夫だって、俺は悪いやつじゃないから誰にも言ったりなんかしないよ」
シュン「お兄ーちゃーん! 部活動のポスターこれでいいかなー!」
そこにはアニメキャラのような可愛らしいイラストがあった。
父「いいじゃないかいいじゃないか! 絵上手いなぁ!」
俺「それでいいじゃん! みんなも納得するよ!」
シュン「えへへ、嬉しいな」
父「お兄ちゃんはなぁ、シュンのことを可愛がってるからなぁ」
シュン「ありがと、お兄ちゃん」
俺「おい、父さん」
父「あぁ、ごめんごめん。言っちゃった」
シュン「じゃあこれで決定にするね! ありがとう二人とも」
そういうとシュンは部屋に戻って行った。
父「すまんすまん、許してクレメンス」
父「代わりと言ってはなんだが、空を飛ぶ方法を教えてやるから」
ありがとうございました