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第50話 追放中毒冒険者

ライズ本部


 私は遺伝子操作組織ライズ現No1の羅流、穂美香さん亡き後私が現No1をしている


 ライズのNo1にはライズの秘密の全てを知る権利が与えられる。今私の手元にはライズ創設の秘伝書がある。


 これを今から私は読んでいこうと思う。これはウイルスプログラムに宿った転生体の話である。



「今俺の頭は中毒性に頭を浸食されている」


「何を言っているんだ。どう見ても普通だぞ?」


「多分、習慣化してるからそう見えるんだと思う。だけど俺はこの症状を何回も見ている。早急に対応する必要があるな」


 目の前の彼女の必至な表情を見た俺はひと昔の自分を思い出した。


 何も余裕がないあの時、ただ必死に目の前の対象を追うことしかできなかったのである。


 俺は今冒険者パーティーを運営している。目的は現実世界という場所にいくこと。何やら魔王を倒すことであらたな世界に行けるようだ。ただクエストで味方なくして以降、俺は猛烈に味方を信じれない症状に陥っているのである。これはまさに追放中毒だ。


「そういうわけで今日もやらせてもらうよ」


「ふん、お前に人間の心はないのかアート。やっぱり治療は無理だ」


「そうだろうな」


 俺は編成メンバーのライズと一緒に話しながら、もう一人のメンバーのレミの元へ行った。


「君の気持は十分わかるよ。でもこの戦闘で後れを取るわけにはいかないんだ! これは俺が現実世界に行くための戦いだからな」


「嘘でしょ! 私を裏切るの?」


「そうだよ悪かったな」


 そんなわけがない、だがレミのことを守るにはこの選択肢しかないのである。


「もう金輪際俺と関わるな。お前との関係には飽き飽きしたんだよ」


「嘘私もしかして追放されっちゃの? うわーん」


 そういうとレミは泣き叫んで走って俺の元から離れていった。


「こうするしかなかったんだよ。仕方がなかったんだ」


 心の中には虚無感だけが残った。


 この時ふと現実に戻されるのである。


「この隔離された場所に、隠されていたなんてね」


 いま俺はとあるアイテム入手のために冒険者遠征に参加している。久しぶりの集団生活。


 嫌な感じである。ランクを上げた俺は同じ冒険者同士が同じ環境に立つあの集団生活から抜け出したと思っていたが、ここはまさに冒険者ランク入りたての閉塞空間に戻った場所である。


 自由なんてものはない、ただ好きでも何でもないさっきあったというだけの存在と、一緒にいることを押し付けられるこの空間は地獄である。


「懐かしい感覚だ。体と精神の自由は奪われて、自分という存在が消失する」


 この空間の中ではもはやいい思いでなどないのである。


 何がそんなに楽しいのであろうか。こんな辺境にここまで旧式の文化が残っていたとは。


 道半ばで俺は冒険者ギルドの受付にキャンセルの願いを届けた。


「もう散々だ俺は帰らせてもらう」


「そうはいきません。一度契約をしたあなたはここから出るにはそれ相応の代価を払ってもらうことになりますよ」


「ふん、くだらん。今の冒険者レベルの俺に対して、そんなセリフが通用すると思うか?」


「え、ええ……」


「俺は先に行かせてもらう、いくぞ」


 俺は真夜中に遠征メンバーを抜けた。


「ひと先ずアイテム入手は自力で行おう」


 真夜中の暗闇にて何かを発見する。


「レミ?」


 暗闇ではレミが倒れていた。


「ふん、俺のパーティーを抜けた瞬間これとはな。情けないものだ。こいつを回収しろ。こいつの能力は結構使える」


 レミの能力は探知スキルだ。遠征メンバーなら探知入らないが、性に合わなくて結局このスキルが欲しいと思っていた。


 ライズの能力は戦闘不能になったものを奪える。


「いいスキルを得たねこれならダンジョンで使えそうだ」


「ああ、レミの奴を探した甲斐があったな。こいつは弱いがスキルは中々便利だった」


 俺たちはとあるアイテム入手のためにダンジョンに足を踏み入れた。


 そして最深部にまで進んでいった。




「ここがダンジョン最深部か」


 そこには機械仕掛けの地下空間が広がっていた。


「向こうは見てきたけど特に異常はなかった」


「とりあえず二つに分かれてこの空間を見ていくぜ」


「虚空だよこれは」


「は? どういうことだよ」


「多分、地中堀魔物のシミダロイゼンだろうな、この大型の魔物が地中に潜ってこの空間を作った」


「シミダロイゼンか……こないだハルイカンとかいう女神級の魔物を倒したばかりなのに随分と大変な探索だな」


「女神級といえば、ハルビストライゼンも倒しただろ」


「ああ、確かに俺たちはいくつもの女神級の魔物を倒してたらしい」


 ちなみに女神級とはSSS級の上の存在の魔物である。ドロップアイテムはそのためかなりレアだ。


「なあアート、お前こないだシュレンダー一族の秘宝? それを手に入れたんだっけ? 俺にも分けてくれよ」


「お前に詳細を話す気はない」


「はあ、つれないことを言ってくれるね」


「しかし、今回のダンジョンは難関だね。ここまで伝説級成果を収めた俺たちでさえまだ攻略できないとは」


「君たちはどこで何をしていたの?」


「自分のことは棚に上げてそれをいうのかい? みんなでアートをボコすぞ」


「はあ、シュレンダー一族の秘宝と、女神アルパトレスの素材、これで手を打ってくれ」


「マジで? 嘘だったら恨むよ」


「嘘だよ、報酬は女神アルバトレスの素材じゃない?」


「なんだと?」


「女神はアルバトレスより高価なものねえだろ? ライズ、アートを庇うにしたって無理があるぜ」


「いや、報酬、女神はライズ様です」


「場が冷えた、茶番はこれでおしまいだ」


 俺たちは5人メンバーだ。全員SSS級冒険者の上、女神級冒険者である。この大陸を制覇する日も近い。特に俺アートと参謀ライズは大陸2トップを張れる双璧である。


「しかしおまえのその装備、あまりにも限定的すぎないか?」


「は? 何をいっているんだ、この装備がいいんだろうが」


「攻撃力に依存しすぎてる」


「じゃあ、お前好みの装備をみせろよ」


「分かったそうさせてもらう」


「まて茶番は終わりのようだ」


「なんだこれ」


 目の前には暗黒の扉が出現した。これはこの大陸最強の魔王フロロメ召喚の扉である。

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