あとがき
【あとがき】
第2次満ソ戦争までいきませんでした。不徳の至りです。東條戦記から10年になります。体力と気力の両方とも衰えました。特に視力の低下は、資料の読み込みと持続の両方に影響して、老いとはなかなかおそろしいものです。どこまで続けることができるのか、自信がなくなってきています。
満州戦記第5部は期待できません。その前に書きたいものが山積しております。
あ。甘粕事件については、作者は一応の解釈を持っていますので。
【陰謀論】
史実の日本において社会主義化と敗戦革命は成功したのだと思います。自由民主党が保守であるとか、吉田・池田系が保守本流とかは笑止です。日本人は相変わらずのお上主義であり、官僚が弾劾されることはありません。
税は必要に応じて徴税されるべきであり、すなわち最小限の税は公務員の給与と等しい。政府が何をなし得るかは、すなわち公務員が何をなし得るかである。
近代国家の機能は徴兵のための教育、徴税のための警察・・と定義されているにも関わらず、国に多くを求めるのは、つまり社会主義国家を招来するものです。社会主義国家(社会民主主義でも民主社会主義でもかまいませんが)は多くの機能と施策と業務を持ちますので、それゆえに官僚は強大な権限を持つ。こうして、系は閉ざされる。
満州戦記では、アンチテーゼとして、税金による番屋と国民保険を書いてみました。まだ断片だけで、全体像は掴めません。外伝を書いてみたいです。
【自治と一揆】
最近になってようやく、士農工商が階級制度ではなく職業区分であると定義が変わりました。もう一段進めて、生き方・活き方の違いとするのはどうでしょう。
武士は教養と武道の両方が求められ、規範があって、逸脱すると身内に掣肘される。それは武士社会の自治だと思います。内に厳しい社会ですが、役人・公務員とみることができるのなら、たいへん便利な集団ですね。
通常、武士は主君の城下町に住み、農民は村に住みます。それが、長屋では士農工商が混在・雑居している。たいへん興味深いです。
また、商人の株仲間・町仲間や農民の住む村社会は自治と呼べるのか。であれば、一揆とは士農工商の垣根を超える交流・干渉と考えられないか。そんなことを思ったりします。
体力と気力があれば、江戸時代の村を書いてみたいものです。
【次回作】
大方の期待(?)を裏切って、LN東條戦記前史1「中原会戦余聞」の続きで関特演をあつかったものになります。9年ぶりになりますね。
設定ノートには、
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物語は、
・四郎、五郎のカバーがどこから来たか
・この先に登場するスパイの先触れ
・ゾルゲ事件を匂わすような
・陸軍内のソ連スパイ
・海軍内のコミンテルン浸透(第2次上海事件勃発前での接触)
なども、ほのめかされる。
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とありましたが、まったく違う(!)ものになるでしょう。
LN東條戦記前史2「関特演異聞」は新年に短期集中(笑)するつもりです。
【巻末附録】
そういう訳で、後回しになっていたものを、この際、付録としておいておきます。未完・未推敲ですが、そのままで。続きを書くことは、おそらくないと思いますので。
【LS兵隊戦史の続き】
第一部「機動連隊」の続きは、設定ノートでは、第二部「北方連隊」、第三部「台湾独立」となっております。
第二部「北方連隊」の序章(未完・未推敲)も巻末附録にあげておきます。




