表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生魔女ですが救世はお断りします!〜世界を救うとか面倒くさい〜  作者: 高木 藍


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/59

(26)拳闘の悪魔

いいね&評価、ブックマーク更に誤字報告、有り難うございます!


 ワイバーンの解体ができるまでの2日間、エルラインはギルドで有料で受けられる、体術の講座を受けたり、模擬戦をやったりして、技を磨いていた。講習など受ける必要があったのか疑問だか、エルラインは満足していた。モチロン、模擬戦は瞬殺で全勝したらしい。

 わたしは、宿でゴロゴロしたり、宿でダラダラしたり、宿で昼寝などに勤しんだ。2日間で一度も外に出なかったが、忙しかったからだ。うむ。


 解体ができたと知らせを受け、エルラインとギルドに向かう。ギルドに入ると、「拳闘の悪魔だ…」「蹴りの殺し屋だ」などと、エルラインを恐れる冒険者でザワザワしている。


 「エルライン…アンタなにやったの?」

 「特になにも」


 エルラインはスンッと済まし顔だ。


 「エルライン、何か武器とかいる?」


 素手で戦っていたら、手を怪我するかもしれない。体術でもヌンチャクとか使うし。


 「そうですね。無くても構いませんが、ナックルダスターなどでしたら、ポケットに忍ばせるにはちょうどよいかと」


 なっくるだすたー?検索


 『ナックルダスターとは、拳にはめて打撃力を強化する為の武器の総称』


 メリケンサックだよ。昔のヤンキーが持ってたやつ。コェェ!エルライン、恐ろしい子…


 とはいえ、作ってやろうか。クリエイト、エルラインの右拳に合うナックルダスター



 『ナックルダスターをクリエイトします。終了まで1分』


 比較的すぐにできるね。


 『クリエイト終了しました。空間収納へ送られます』


 「はい、エルライン」


 空間収納から取り出すと、猫を意匠にした、カワイイナックルダスターだった。カワイイけど、耳が殺傷能力を増している。素材は…オルハリコン??何でオルハリコン??


 『クリエイトにオルハリコンが使用された理由は、一度でも手にした素材を使ってクリエイトがなされるためです。転生前、転生後どちらで手にしたものでも可能です』


 頭の中で教えてくれました。一度でも手にしたって…ああ!鋼級の試験でオルハリコンの原石触ったからか!めっちゃラッキー!


 これから、いろんなものを触っていこうと思う。…魔核、量産できちゃうんじゃない?…取り敢えず、考えるのはよそう。


 猫のナックルダスターを渡すと、エルラインは感激で上気している。無表情だが。


 「あ、ちょっとまって」


 エルラインの手から、ナックルダスターを取り戻す。


 付与。


 『付与する項目を上げてください』


 んと、変形、変質防止、防汚、攻撃力アップ、自動修復、自動帰着、エルライン以外の使用不可、エルラインの手を保護、疲労回復


 こんなもんだろう。オルハリコンだし欠けることはないと思うけどね。


 『付与を開始します。終了まで5分』


 「数分で付与できるから待ってね」

 「!!付与までしていただけるのですかっ!」


 エルラインが感激しすぎて両手で口をおおって、泣きそうになっている。


 エルラインをいいこいいこして、受付に向かう。ギルドマスターに繋ぎを頼み、空いてる椅子に腰掛ける。


 『終了しました。空間収納へ送られます』


 「はい、できたよ」


 エルラインの手の上に乗せた時、


 「あら、カワイイ置物ね。どこで買ったの?」


 ちょうどアネッタがやってきた様だ。


 「これは、ご主人様より賜ったナックルダスターです」


 無表情のエルラインが、得意気に(無表情なのになぜか分かる)猫のナックルダスターをはめて、アネッタに拳を見せる。


「…ナックルダスター」


 アネッタさん、顔がひきつってますよ。


 「置物としてはカワイイけど、ナックルダスターだとしたら、ヤバイ武器ね」


 あ、やっぱり?耳のとこやばいよね。


 アネッタにともなわれて、すっかりおなじみになったギルマスの執務室へ向かう。


 「失礼します。ユーミさんをお連れしました」

 「入って頂戴」


 中にはいると、背後に立とうとするエルラインを無理矢理横に立たせた。


 「座って」


 エルライン!いいから、横に座んなさい!


 ソファに腰掛け、お茶をのむ。


 「本来なら、倉庫に直接来てもらうんだけど、誰かさんのせいで、輪をかけて目立ってしまうからね」


 ギルマスは、お茶を飲みながら、チラッとエルラインを見る。


 「エルラインが随分有名になってるわね」


 わたしが、ギルマスに聞いてみた。


 「全くよ。目立ちたく無いって言ったのは誰だったかしら?講習で講師を蹴り飛ばすわ、模擬戦10戦手練を全て10秒以内で失神させるわ、バケモノなの?」


 エルラインさん、加減を知りましょう。エライことになってたのね。


 「…そうだったのね」

 「まぁ、美人のエルフにボコられて喜んでいる輩も多いけど。負けずに研鑽しようって雰囲気になったから、少しは助かったわ」


 まぁ、ギルドの役に立ったならいいか。


 「それで、ワイバーンだけど、今裏からこっちに持って来させてるから、届いたハシからしまって頂戴」


 執務室の奥の扉から、オクトーの指示で布が掛かった物が運び込まれる。


 「しまってから、宿で確認してくれる?問題は無いと思うけど。アナタたちの事は信頼してるから、イチャモンつけることはないでしょ」


 エルラインが空間収納を使えることは内緒なので、わたしがせっせとしまっていく。


 ふと、ギルマスがエルラインの拳を見た。



 「エルライン、エゲツないもん、着けてるわね」


 ギルマスも引きつっている。


 「ご主人様から賜りました」

 「見た目可愛らしいのに…ただでさえバケモンみたいな人を強化してどうするのよ。それに、これの素材は…まさか」


 あ、ギルマス青くなった。こっちを見たが、ニッコリ笑っといた。


 「素材については追求しないことにするわ」


 ギルマス、冷や汗流れてるよ。大変、お化粧落ちちゃう。


 ワイバーンの素材をしまい終えて、一段落すると、ギルマスがワクワク顔でこっちを見た。


 「解体費用は前のと一緒でもらってることにするから必要ないわ。ところで、いつワイバーン肉食べるの?」


 そういや、そんな約束したか。


 「じゃ、今晩でいいんじゃない?大丈夫よね?エルライン」

 「はい。構いません」

 「じゃ、お世話になったんで、オクトーさんも呼んでください」


 特急で解体してくれたしね。お礼は必要よね。


 「分かったわ。じゃ、裏の広場は立入禁止にしとくから、準備に入る前にアネッタに声をかけて」


 もんのすごい、笑顔のアネッタさんが頷く。


 笑顔のギルマス、副ギルマスに見送られて部屋を出る。


 宿に戻ると、エルラインは晩の買い出しに行くという。わたしは、モチロン、昼寝に忙しい。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ