表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生魔女ですが救世はお断りします!〜世界を救うとか面倒くさい〜  作者: 高木 藍


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/59

(13)身分証ゲット!

いいね&評価、ブックマーク更に誤字報告、有り難うございます!


 無事に鋼級の試験が終わり、椅子に座って待っていた。その間も、白狼の牙の面々は試験を振り返って興奮気味に話をしていた。


 「無詠唱で氷の矢は大量に発射するわ、炎は噴射するわ、大岩は落ちてくるわ、極めつけは雷まで」

 リンは一番興奮している。


 「結界魔法を掛けたら、あのスゴイ魔法でもびくともしないなんて、やベェ魔法だな」

 ザックも感心しきりだ。

 「恐らく、結界を維持するには相当な魔力が必要なんです!廃れた理由はそこですよ!それをいとも簡単に操るなんて!」

 リン、鼻息荒いよ。


 「しっかし、エルビスの野郎が乱入してくるたぁ思わなかったぜ」

 ジョーイは思い出して吹き出しそうだ。

 「でも、エルビスじゃなかったら、誰がユーミさんの相手をする予定だったのかしら?」

 マリアがわたしも思っていた事を言う。

 

 「あ、それね。俺だったの」

 なんと、ジョーイがヘラヘラ笑いながら言った。

 なんだとぅ?!驚いてジョーイを見る。


 「さっき、ギルマスからこっそり話があるって言われてさ。俺だったら、ユーミさんの魔法を躱せるかもしれねぇし、知り合いにやベェ魔法は使わねぇだろうってね。ま、ヤらなくて良かったよ」

 ジョーイは肩をすくめた。

 「しかし、なぜ俺じゃなくて、ジョーイなんだ?」

 ザックはやや不満げだ。

 「ああ、それな。ザックは顔に出るからだってよ。ブハハハ」

 ジョーイの爆笑に、ザックは憮然としている。リンとマリアも笑いを堪えている。ザックくん。素直なところは長所だよ。うん。


 ワイワイ話していると、わたしたちの担当になりつつある、犬獣人の受付のお姉さんが近づいてきた。

 「お待たせしました」

 「…マーシャさん?」

 「ええそうですよ。あれ?私名乗りましたか?」

 「…さっき、エルビスさんが…」

 「ああ。うるさいので、追っ払った積りが、面倒なことになってしまってスイマセンでした」

 マーシャは恐縮している。

 「うるさいって何があったの?」

 「さっき、白狼の牙のパーティと見知らぬ魔法師がギルマスに呼ばれたって、噂を聞きつけたエルビスが、何で呼ばれたのかってしつこくて。あの人、金級になったからってギルドの重鎮にでもなったつもりか、俺になぜ話せないのかって。ホントにヤダわ」

 マーシャさんは、心底嫌そうな顔をした。エルビスは相当嫌われている。


 「私もさっきの模擬戦みてたんで。ぷ。ぶふふふ。気分がすっとしました。ぶはははは」

 

 あ、思い出して笑い止まらなくなってるわ。


 「失礼しました。カウンターまでどうぞ。白狼の牙の皆さんも」


 笑いが治まったマーシャと受付へ。


 「まずは、白狼の牙の方。白金貨1枚分をどうされますか?」

 「大金貨2枚ずつを、各メンバーの口座に。残りの大金貨2枚はパーティの口座に入れてくれ」


 ギルドは銀行の役割もするんだね。


 「承知しました。では、皆さんのカードとパーティの口座カードを」


 みんなは、冒険者カードとマリアはそれと別にカードを出す。あれがパーティの口座カードなんだろう。マリアはパーティの財務を担当してるらしい。


 「お預かりしますね。では、先にユーミさん」


 名を呼ばれて、前に出る。


 「こちらが身分証になります。この身分証は各ギルド共通になります。ここを見てください」


 マーシャに指されてカードをみると、銀色のラインに『冒険者ギルド(未所属) 魔法師 鋼級 パーティ(未所属)』と書かれている

 

 「例えば、商人ギルドにも登録すると、このラインが増えます。賞罰などは専用の魔法具に翳せば見ることができます」


 身分証はキャッシュカードより一回り大きく、紐を通す穴が突いている。材質は金属だが、なんの金属かはよくわからない。冒険者は首からさげて、ネームタグの様な役割をするらしい。


 『エルフ ユーミ』と書かれており、その下に冒険者ギルドの銀色のラインがある。級によって色が違う。鋼級は銀級よりも、鈍い色のようだ。


 「これで、ユーミさんも、晴れて冒険者です。それで、さっきのお支払ですが、ユーミさんも口座に入れますか?」

 「お金を預けたり引き出したりするのは、冒険者ギルドだけなの?」

 「自分が所属するギルドならどこでも大丈夫です。身分証で管理されてますので」 

 

 そうなんだ。でも、空間収納あるから、必要ないんだよね。空間収納の方が安全だし。


 「いえ、そのままいただけるかしら?」

 「はい、ではこちらです」

 マーシャはカウンターのトレイにお金を積み上げる。


 「大金貨15枚、金貨50枚です。確認を」

 数えやすいように、10枚ずつ積み上げてくれた。ひい、ふう、みい…


 「確かに」


 わたしはバッグに入れるフリをして、空間収納に納める。


 「冒険者登録料と、鋼級昇格試験代合わせて金貨1枚いただきます」


 …先に引いててくれたら良かったんじゃない?  


 疑問に思いながらも、空間収納から金貨1枚出して渡す。


 「はい、確かに。ええと、白狼の牙の皆さん、入金しましたので、確認を」


 マーシャは手早くカードを返す。


 「確かに」


 カードに残高が見えるのって嫌じゃない?


 「…残高みえるの?」


 マリアに聞いてみる。


 「冒険者カードに登録者本人が魔力を通せば見えるのよ。パーティの口座カードはパーティメンバーが魔力を通せば見えるわ」


 へぇ。便利なんだね。試しに自分のカカードに魔力を落としてみる。


 『コレールにて口座開設 残高0』


と文字が浮かんだ。おお!すごい


 「直近のお金のことが見えるのよ。過去の履歴はギルドで教えてくれるわ」

 「なかなか便利ね」

 「盗難防止と、万が一亡くなってしまった際に、お金を家族に残すためにあるのよ」

 「確かに、ダンジョンでお金持ったまま死んでしまったら、家族は困るわね」

 「冒険者も旅をする商人も何があるかわからないからね」


 生命保険があるわけじゃないもんね。家族が要る人は家族のために貯めるか。


 「お金目的の盗賊も、これで大分減ったって言われてるわ。まぁ、荷物満載商人は相変わらず狙われるけどね」


 商人大変だなぁ。


 冒険者登録と支払いも済み、宿に帰ることになった。


 「マリアのカード見せてくれない?」

 「いいわよ」


 マリアからカードを受け取る


 『人族 マリア』

 その下に私のラインより明るい銀色のラインが引いてある。

 『冒険者ギルド(エステラ) アーチャー 銀級 パーティ(白狼の牙 銀級)』


 「ギルドに所属するとなにかあるの?」 

 「そうねぇ。手紙とか荷物とか自分やパーティ宛の物を所属ギルドに送ることができるわ。後は指名依頼を受けられるようになる。ギルドに所属してる方が、信頼性が増すからね。ギルドのバックアップを受けることも出来るようになる。でも、その分何か悪いことをすると、ギルドの名を落とすことにも繋がるわ」


 なるほどねぇ。得るものも多いが柵もできるってか。でも、荷物や手紙を受け取れるのは便利よね。この街は領主があれだから、ここではヤメとこう。どこか、いい街があったらそこのギルドに所属しよう。自分で見つけられなかったら、ザックたちのエステラに行ってもいいしね。



 さて、今晩はザックが奢ってくれるらしいので、楽しみにしよう。

 

 「ユーミさんの歓迎会兼冒険者登録お祝いしましょうね」

 リンが笑顔で言ってくれた。


 「ありがとう」   


 すっかり日も落ちた道中、5人で話しながら宿へ向かった。 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ