プロローグ
私の名前は、立花朱音
性別は、名前から分かると思うけど一応女ね。
とある公立高校1年の15歳。ど底辺の高校生。JK1
まあもう通っていないけどね(苦笑)
何故なの? と聞かれれば、答えは簡単。
【苛められたから】だ。
それに何も、イジメ自体は受けるの初めてじゃないからさ。別に同情とかはいらないし。
中学生になってすぐに、私はイジメの対象にされたんだ。
それ以来ずっとそう。
理由なんてよくわからないよ。
まあ何となくだけど自覚はあるよ。
コミュ障っていうの? そーいうやつね。私はきっとそれ。
だけど周りに迷惑を掛けるような事は断じてしていない。
でも【どこかおかしい】ってだけで、簡単にイジメの標的にされちゃうんだよね。
それに、普通じゃないって言われても、自分じゃよくわからないもんだし。
そーいうもんでしょ?
自分の常識や普通って感覚が周りの人のとも同じだと、あなたは自分で断言出来るの?
周囲の人もそれを、100%肯定してくれると思う?
……あーごめんごめん。あなたに食って掛かっちゃって。
それと、何でこんな風に自分語りをしているのか? って言うとね?
私って【さっき死んだ】筈なんだよね? 確か。
きっと。間違いなく。多分?
……いや絶対に。
死因?
そりゃーあのクソッタレな毒祖父のせい。
最近は、何かと反抗的な私に対して、逆上して思い切り首を絞められて、さっき殺されたんだわ。
苦しかったな……。
あー、そうすると毒祖父の話からしなきゃいけないのか。
簡単に言えば、こいつが全ての悪事の元凶ね。
私の家族構成は、毒祖父に毒母親に4歳上の姉さんと私。
姉は高校卒業してすぐ、社会に出て1人暮らしを始めた。
まあ正解。と言うか大正解だよね。
私も高校出たら……って、姉と同じ事考えていたもん。
姉だけが私にとって、一番マトモな家族だったのは間違いない。
姉が居なくなってからは、実家は救いの無い地獄でしかなかった。
まあ学校でも、それ程変わらないものだったけど。
どちらが酷いかと言えば、圧倒的に毒祖父の性的虐待。
――そう。私の家族って、毒祖父が異様に権力持ってて。
男に媚を売って金を貢がせて、男に金が無くなるとすぐ次の男って感じでずっと生きてる毒母親も最悪っちゃ最悪。
当然のように、私と姉の父親はそれぞれ違う。
まあ毒母親はまだいいよ。ある意味被害者って部分もあるし。
だからさ。もう全ての元凶は毒祖父なんだよね。
コイツが昔から、それこそ母親の処女を奪ってからずっと性的虐待してきたせいだ。
そのせいで母親は狂ったんだ。私はそう思う。
そして当然の様に姉も私もだ。
中学生になる頃には、私達姉妹も毒祖父に処女を奪われた。そしてその後も犯され続けている。
家族全員の女性が、全て毒祖父に処女を奪われ、その後も性的虐待を受け続けているのだ。
そんな家庭で育てば、私だって普通じゃいられない。
それだけの話し。
小さい頃から、毎日のように私達の目も憚らずに母親を犯す毒祖父。
そしてついには自分達まで。毎日のように犯される日々。
小さい頃は、それが普通なんだと思っていた時期もある。
それでも段々、普通じゃないって気が付くよね。
だからそう、全ての元凶は毒祖父なのだ。
あのクソッタレな奴のせい! 殺してやりたい。
あいつのせいで、私には普通の家族ってもんが無い。
奪われたんだ! あるべき普通の温かい家庭ってやつをさ。
絶対に許せない。
普通の家族も、貞操も、そして私の命さえも、全てアイツに奪われた。
まあただもう……どうでもいいよ。
だってもう、私は殺されて死んだのだから。
――もうどうだっていい。
そんな風に全てに絶望し、殺されて諦めた私だったのだが……。
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