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ショウウィズ  作者: kouto
3/6

1-3話

 アマカはチヅが行うライブに一緒にでる事を決意した。


チヅ「それじゃライブについて説明するね。ライブってのは生放送、リアルタイムで視聴者に歌とダンスを見せるの」

アマカ「うん、失敗したらそのまま映るやつだよね。たまにテレビでやってる」

チヅ「そう、失敗できない。次にショウウィズの視聴者が私達をどう見るかなんだけど・・」

アマカ「見るって? 普通に見るんじゃないの?」

チヅ「色んな見方があるんだよ、まあ単純に言って三種類だけど」

アマカ「三種類?」

チヅ「ホロフォだと二つの見方があるでしょ? ホロフォの画面を見るやつと画面からホログラムを映し出して立体的に見るやつ」

アマカ「うん、あるね」

チヅ「ライブ中カメラはどこにあると思う?」

アマカ「ん? それって普通にカメラを使うんじゃないの?」

チヅ「カメラは『エムデバ』のホログラムを使うんだよ」

そう言うとチヅはホロフォいじって空中に緑色に透けたカメラを出す。

チヅ「緑色は録画してないカメラ、録画する時は赤色に変わるから」

アマカ「へえ」

チヅ「それで、このカメラを複数出して、先に動きを決めておけば自動でその動きをしてくれる。カメラマンがいなくても立体的に動かせるの」

アマカ「それって何かすごいの?」

チヅ「言葉だけじゃわからないと思うけど、カメラを固定して踊るよりもずっと良くなるよ」

アマカ「ふーん」


チヅ「あとは実際のライブ映像見ながら説明するね」

 そう言うとチヅはホロフォを操作する。

チヅ「このグループ、『リアルマジック』って言って今ショウウィズで一番人気が高いウィザーなんだ」

 チヅのホロフォから踊る二人の女性とダンスステージがミニチュアのようにホログラムとして映し出され、アマカは感嘆の言葉を出した。

アマカ「ウィザーって?」

チヅ「ショウウィズのサイトでライブをする人の事だよ、私もそう。それより見て」

 チヅは出てきたホログラムを指さしながら説明を再開した。

チヅ「こんな風にステージ全体がホログラムとして出されるの。ちなみに言うとステージの外側は映らないように設定してるの」

アマカ「そうなんですね、それであともう一つあるんですよね?」

チヅ「そう、もう一つはアバターを使って見る方法。いわゆるVRとか呼ばれる奴だね。これは私の実際のステージで分かると思う。ホロフォじゃその機能ないから」

アマカ「実際のステージで分かるって?」

チヅ「アバターで来てくれる視聴者もいるからね」

アマカ「それまでどんなのか分からないの?」

チヅ「口で説明するのは難しいんだけど、まあ、観客席へ視聴者がネットで間接的に来てくれるって事だよ」

アマカ「・・んー?」


チヅ「それより次、カメラ以外にもライブで説明する事があるの」

アマカ「何?」

チヅ「ほらこの『リアルマジック』の見て、ステージが立派でしょ?」

アマカ「うん、綺麗な夜の庭園って感じ」

チヅ「これね、エムデバのホログラムで作ってるんだよ」

アマカ「ああ、本物じゃないんだ。そうだよね、まだ夜じゃないもの」

チヅ「私たちのライブも同じ、この河原でやるけど、ステージはホログラムを使うから河原じゃなくなるの」

アマカ「そっか、じゃあステージ決めないといけないのか」

チヅ「それともう一つ、私達の衣装にもエムデバを使うの」

アマカ「え?」

チヅ「着るドレスも決めないとね」



 そしてアマカ達がショウウィズのライブを行う次の日曜日が訪れた。

 チヅは既にステージの準備を完了させ、半円形のステージの外、観客スペースでライブ開始の時間を待っている状態だった。

アマカ「チヅ、おはよう」

チヅ「おはようアマカ」

 いつも練習している河原の光景と違うステージをアマカは見渡す。

アマカ「今日はこの上で歌うんだよね」

チヅ「うん、そうだよ。もうすぐだからドレスも出すね」

アマカ「はい」

 チヅはホロフォを操作する。すると私服姿だった彼女たちの服がきらびやかな衣装に変わる。

アマカ「練習の時も思ったけど、すごいねこれ」

 アマカは自分の体をひねりながら、それに伴ってゆらめく自分のドレスを眺めた。


 しばらくするとチヅのライブの外から観客スペースに色と名前のある人の形をしたホログラムが集まってきた。

アマカ「この人、達は?」

チヅ「その人たちはアバターとしてインターネットで来てくれた人たち。前に話した三つ目の見方だよ」

アマカ「あのひょっとして私達、もう見えてたり?」

チヅ「ステージの外は見えないし聞こえない設定になってるから、大丈夫」

 そう言ってチヅはステージの方へと歩き始める。

チヅ「それじゃもうすぐ始まるから」

 チヅはステージの一歩手前で一息つくと、ステージに足をかけた。

 それと共に観客の人たちが拍手を送り、観客たちの言葉が文字となって観客席に溢れた。

チヅ「皆さん、おはようございます。初めての方は初めまして、チヅです」

 彼女はステージの中央に立って正面にいる観客たちに挨拶した。

チヅ「それでは早速私の一曲目聞いてください『影に咲く花』」



 間に休憩とトークをはさみながら何曲も歌っていくチヅ、観客の一人としてアマカもチヅの歌う様、話す様、休憩する様をただじっと見ていた。

 そしてついに最後の曲を迎える。

チヅ「皆さん、次が最後の曲になります。そして私から紹介したい人が一人ここに来ています。これからライブをしていく新しいショウウィズのウィザー、アマカです」

アマカ「え?! 新しいウィザーって!」

チヅ「さあ、ステージに上がって!」

 アマカは驚きながらもチヅに誘われるままステージに上がる。それと同時にアマカは背後から観客の拍手を浴びた。

チヅ「ほら、皆さんに挨拶」

 チヅは自分の元まで歩いてきたアマカを正面に向けさせるもののアマカの目は泳いでいた。

アマカ「あの、アマカです。歌はまだチヅさんから習い始めたばかりですけど頑張って歌いますので、えっと・・」

チヅ「皆さん、聞いてください!」

 チヅはそう言った後、小声でアマカに言った。

チヅ「練習通り、歌えばいいの」

アマカ「はい」

 アマカも小声で返す。そしてチヅは観客に向けて大きく叫んだ。

チヅ「最後の曲は『フィフティーサニーデー』!」



 最後の曲を歌い終え、チヅは観客席に向け手を振る。それを見たアマカも少し控えめに手を振った。

チヅ「皆、見てくれてありがとうございました」

 チヅはそう告げると、ステージの外に出てホロフォを使い放送を止める。それに伴いステージとドレスのホログラムも消えていく。

チヅ「どうだった? 初めてのライブは?」

アマカ「緊張した。・・ほんとに私の歌が皆に見られてたんだよね? 私、失敗してなかったよね? てか新しいウィザーって何?」

チヅ「皆、見てたよ、アマカがちゃんと歌ってる所」

 アマカは一息つくとその場に座り込む。

チヅ「アマカはライブ楽しくなかった?」

アマカ「分かんない、ずっと胸がドキドキしてたし」

チヅ「あっ」

 チヅは自分のホロフォを見て声を上げる。そしてその画面をアマカに見せた。

チヅ「ほらアマカ宛てにメッセージが着てるよ」

アマカ「え?」

 アマカはチヅのホロフォの画面を見た。


 アマカちゃんへ、初めてのライブなのにちゃんと歌えてましたね。私もアマカちゃんみたいに頑張っていこうと思います。フウカちゃんもウィザー頑張って。


アマカ「フウカ、より・・」

チヅ「アマカの歌、見られてたんだよ。ほら他にも・・」

 チヅはホロフォの画面を動かす。そこにはアマカ宛てのメッセージが数通届いていた。

アマカ「『アマカちゃんの笑顔良かった』『これからも見ていきたい』・・」

チヅ「どう?」

アマカ「・・本当に、本当に私宛て!? え? え? チヅ宛てじゃなくて?」

 驚きと喜びの表情を見せるアマカにチヅは微笑みながら聞いた。

チヅ「アマカ、ウィザーになろう」

 そう聞かれたアマカは間髪入れず喜びに満ちた表情で答えた。

アマカ「うん! 私ウィザーになる!」


俺A「アマカ、アマキ、アマネってなんだよ! 名前ひねろや!」

俺B「家族だし、こんなもんじゃないですかね、それに果、樹、根(音)と植物繋がりですよ」

俺A「そんなひねりはどうでもいい! 3分の2一緒じゃねえか! 文字で読もうとしたら誤読するだろう! 読者の事考えろや!」

俺B「いいじゃないですか、どうせこの先ほとんど登場しないサブキャラですし、そもそも地の文をほとんど使わない、説明しない、読者の事を考えた作りではないです」

俺A「文の話はいい! 家族がほとんど登場しないっておかしいだろ! 特に弟だよ! 弟のアマキ! こいつはチヅの歌を聞いて何も思わんのか! 普通姉と一緒についてチヅの所へちょいちょい行くだろう!」

俺B「そんなものこの一話でわかるでしょう、既にカットされた存在であると」

俺A「カットだと? いいか、チヅへの練習場所へアマカは学校から直接行く、アマキとは接触しない。初ライブだって初めてだからアマカが誘わなくても不思議ではない!」

俺B「しかし数か月ですよ? 休日は家からチヅに会いに行く事を考えてもアマキはどこかでチヅと会える。つまり彼はカットされた存在なのです」

俺A「・・じゃあ、何か? アマキはチヅとアマカを会わせるためのただの使い捨てキャラに過ぎないとでも?」

俺B「まあそういう事ですね」

俺A「モブならいざ知らず重要なフラグ持ちで主人公の家族が使い捨てかよ!」


-----

歌詞 50Sunnyday


1

おはよう、今日はどんな日

あらら灰色の曇り空

降水確率は

フィフティーフィフティー


さあ傘持って

街中歩いて

電車に乗って

公園歩いて

一休みしたら


ぽつりと雨が降る


だんだん強くなる

ザアザア降り注ぐ

私の傘は

置き忘れたけど


私は笑顔

濡れても笑顔

いつかは晴れる


レッツゴーレッツゴークラウデー

レッツスマイルレッツスマイルレインデー


笑えば晴れる


レッツゴーレッツゴークラウデー

レッツスマイルレッツスマイルレインデー


歩けば晴れる


クラウデー 50サニーデー

レインデー 50サニーデー

2

おはよう、今日はどんな日

やった青色の天気空

降水確率は

0%


楽しさ胸に

ともだち話して

買い物して

ご飯を食べて

一休みしたら


ぼつりと天気雨


だんだん強くなる

ゴウゴウ降り注ぐ

私の傘は

持って来てないけど


私は笑顔

つまづいても笑顔

いつかは晴れる


レッツゴーレッツゴーレインデー

レッツスマイルレッツスマイルレインデー


進めば晴れる


レッツゴーレッツゴーサニーデー

レッツスマイルレッツスマイルサニーデー


笑えば晴れる


クラウデー 50サニーデー

レインデー 50サニーデー


-----

同じリズムで話すsoftalkに速度60程度で話させれば50%くらい歌になるはず


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歌詞 影に咲く花

1

白く輝くよ

地に沈むこの身が

空を飛べなくても


あなたの後ろで

白くありたい

うちにある黒が

そうさせるのか

私は白い

あなたに見つけてもらうため


そばで支えさせて

あなたが空を飛び立つまで


2

白く輝くの

光差しこの身が

闇に包まれても


私が黒くなる

ありはしない

あなたが黒く

ないのだから

そばにいるよ

私は白くいられるから


そばで見つめて

あなたが光を見つけるまで


-----

文字数足りね、こんなんじゃ4分に満たないよ

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