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魔法使いはスローライフが好きなんです  作者: 葉月 いつか
本編
10/17

女性を襲う魔女アナスタシア

新キャラの名前はアナスタシア!!

ある日の夜、魔法で蔦を出して女性を捕まえて襲う魔女が現れた。


『うふふっ、貴女の可愛い声をもっと聞かせてくださいまし・・・』

『はい、お姉様・・・』



ギルド会場で変な依頼が掲示板に貼っています。


『『なにこれ??』』


スフィアと二人でその依頼内容を読みました。


「この町にも女性を襲う魔女が現れた報告がある。

名はアナスタシアという女性だ。

誰かその女性を説得して辞めさせてほしい。報酬は銀貨50枚」と書いてある。


内容を見れば大変な事かもしれないが、

襲うの意味が色々と違うみたいです。

えーと、少しだけ言葉にするのは恥ずかしいのですがエロい事して襲うという事です。


被害にあった女性はその魔女に恋をするみたいです。


『なんか・・・色々と凄いな』

『そうね・・・』

『魔女って変わった人が多いのか?』

『うーん・・・ん?変わっているって私の事?』


まぁ、取り敢えずは注意をした方が良いって事ですね。

私達は特に気にせずにギルドでスライム討伐の依頼を受け、

夜はレストランでご飯を一緒に食べました。


『じゃあねースフィア!また明日ね!』

『ああ、じゃあな。エリナ』


スフィアとお別れをして夜道を歩いていると、

あの魔女の事を思い出して不安になりました。


そうです、スフィアが襲われたらどうしようと思いました。

だってスフィアはかっこいいし魅力的だし狙われる可能性がありますよね。


『うん・・・戻ろうかな』


スフィアとの帰り道が逆ですが、心配になったのでスフィアの元に行きました。



夜道を歩いていると、ある事を思い出した。


『そういえば・・・夜に女性を襲う魔女が現れるんだっけ・・・』


少しだけ不安になったから辺りを警戒して帰る事にした。


『うふふっ・・・かっこいい女騎士ちゃんね』


明らかに後ろから変な殺気を感じ、槍を取り出して振り返った。


『誰だ!』


外が暗くて少しだけ見づらかったが赤い三角帽子を深く被り、

赤いローブを羽織っていた。


服装は白いアシンメトリースカートを履いていて、

シンプルなブラウスに首から高価そうなネックレスをしていた。


多分・・・噂の魔女だろう。


『お前があの噂の魔女か?』


女性は口元を緩めて答えた。


『うわさぁ?うふふっ。多分私の事かしらー・・・』


そう言って魔法使いは右手を出していきなり魔法を唱えて来た。


『蔦よ!女騎士を捕らえなさい!』


地面から大量の蔦が周りに現れ、

捕まえられたら危ない目に合いそうだったから槍を振って身体を回転した。


『はあっっ!!』


蔦を切って反撃した。


『悪いが気絶して貰うぞ!』


相手の首に狙いを定め、槍の柄を利用して気絶させようとした。


『流石女騎士ちゃんね・・・でも・・・』


魔法使いがエリナと同じ風魔法を使い、高く飛んでかわされた。


『なぁっ!?』

『捕らえましてよ!氷よ!力を貸しなさい!』


相手は宙に浮いまま魔法を唱え、足元が氷で覆われた。


『しまった!』


相手は追い討ちをかけるように魔法で大量の蔦を出し、

身動きが取れなくなってしまった。


その後はゆっくりと地面に降りて来て私に近付いて来た。


『うふふ・・・貴女みたいな女騎士ちゃんも私のタイプだわ』


そう言いながら顎に手を触れて来た。


『貴女の可愛い声を聞かせて・・・』


あ、これは本当にやばい。

唇にキスをしようしている。これは本当やばい。


ある意味絶体絶命と思った時、

エリナが魔法を唱える声が聞こえた。


『私のスフィアに何をするつもりなの!?氷よ!力を貸して!!』


相手は足元に氷が覆われ、驚いて振り返ろうとした。


『魔法ですって!?』


振り返ったのが遅く、エリナが物凄い勢いで跳んできて杖を思いっきり振りかざした。


『死刑!!!!!』

『きゃあっ!?』


それはもうもの凄く怒っていた。


相手が殴られて気絶し、魔法が解けて身動きが取れるようになった。

エリナからはもの凄く心配された。


『スフィア!大丈夫!?何もされていないよね!?何もされていないよね!?』

『ああ、大丈夫だ。助かったよ、ありがとう』


そして私は目線を変え、気絶している魔女に視線を向けた。


『この魔女・・・どうする?』

『んー?』


エリナが何かの魔法を唱えようとしたから全力で止めた。

取り敢えずは空いている宿屋の部屋に入り、

エリナが魔法で作った縄で両手と両足を縛って様子を見る事にした。



『ん〜・・・なんだが頭が痛いですわ』


あ、目が覚めました。

私達は変態魔女に問い掛ける事にしました。


『ちょっと良いかしら・・・?』

『何かしら?』


魔法使いに『何でこんな事をするんだ?』と問うと、

『女の子が可愛いからですわ』と言い、

『悪いが噂が広まっているから辞めた方が良いぞ』

と注意をしたが『無理ですわ』と言われた。


んー、どうしよう。


そんな話しを続けていると、

女性が足をもじもじとして落ち着かない表情をしていた。


『・・・ちょっと良いかしら?』

『どうしたんだ?』

『何よっ』


恥ずかしそうに小声で話した。


『そろそろ縄を解いてくれるかしら・・・。

そ、その・・・ト、トイレに行きたいのですけれど・・・』


解いてあげようとしたが一つだけ質問をした。


『解いてあげる替わりに、もう女性を襲ったら駄目だぞ?』

『それは無理ですわ』


エリナと顔を見合わせ、ある決断をした。


『じゃあ、私達は帰ろうか』

『そうね』

『あっごめんなさい、ごめんなさい!

もうしませんので解いてくださいませ!』


強引に約束をして貰い、縄を解いてあげた。


『危なかったですわ・・・ありがとう』

『じゃあ、約束は守ってくださいよ?』

『仕方ありませんわね・・・』


こうして、この一件は解決をする事が出来た。

翌日になり、ギルドマスターに報告をして報酬を貰うと色々と分かった情報がある。


女性を襲っていた魔女アナスタシアは、

旅をしながら可愛い女の子を見つけて襲っては恋をさせているみたい。


うーん・・・迷惑な話だ。

しかし、これでもう安心が出来る。

と・・・思っていた。



二日後の事だった。


エリナと買い物をしていると、何処かで見た事がある女性を見掛けた。

その女性は白いアシンメトリースカートを履いていて、

シンプルなブラウスに首から高価そうなネックレスをしていた。


『貴女可愛いわね。どう?私とお茶をしないかしら?』

『えと・・・は、はい!』


そう、三角帽子とローブを着ていないが、

紛れもなくアナスタシアという女性だった。

どうやら襲ってはいないがナンパをしているみたいだ。


『反省してねーな』

『そうね・・・』


ナンパをされた女性はアナスタシアと手を繋ぎ、笑顔で喫茶店に入って行った。

まぁ、あれぐらいなら大目にみてやるか・・・。


しかし数日後、町の男性達が『俺の彼女を魔女に取られた』

などの苦情がギルド会場に沢山きていて、ギルドマスターが頭を悩ませていた。


一体彼女は何人の女性を恋に落としたのだろうか?

まあ、知る由もないか。

色々とやばいキャラになりました。

自分らしい小説を書けたと思います。

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