ep.19
全然早くない投稿ですm(__)m
今回は初依頼!あとテンプレ多し。
ではどうぞ。
~修二side~
「これで説明は以上です」
「ありがとうございました」
受付嬢によるギルドの説明講座が終わったので席を立つ。
ここまでの流れで分かると思うが、魔力測定やステータス判定などはしていない。
そもそもこの世界の人にステータスというものは認知されていない。
称号による効果はギルドカードに表示されるからわかるのである。
つまりステータスによるギルドランク補正はないということだ。
俺的にはなくてよかったと思うところだ。……ステータスがやばいことになっているからな。
さて、依頼掲示板でも見に行こうかな。
と、掲示板に向かっていると行く道を遮る黒い影。
俺が登録をしている間ずっとガン見していた冒険者のうちの一人だ。
彼はいかにも怒ってますよと言った形相でこちらを睨んでいる。
180㎝くらいの身長は俺の身長よりも断然高いため見下ろす形になってより一層怖い。
まぁ魔巣にいた熊の方が数倍は怖いがな。
「おいお前」
腹に響くような低い声だ。若干叫ぶのを我慢しているようにも感じられる。
明確に誰とは言っていないが、俺の方を見つめ話しかけているんだからきっと俺のことだろう。
俺にそっちの趣味はない。だから見つめるのをやめろ。
「何でしょうか?」
「何でしょうか、じゃねぇ!
お前ふざけてんのか?
魔法で魔物相手に戦うヤツなんざ聞いたことねぇんだよ」
ああ、なんだそのことか。
というか聞いてたのかよ。
別に聞いていてもいいから、絡まないでほしかったな。めんどくさい。
心配していた通りのテンプレ展開だが、もうここまでテンプレだと、主人公補正ならぬ転移・転生者補正と言っても過言ではないな。
「だいたい、お前みたいなヒョロッとしたのが魔物を倒せるってのかよ?ああ?」
……うぜぇ。
特に最後の、ああ?、が一番うぜぇ。
確かに目の前の男は筋肉の塊のようなガチムチだが、こっちは魔法で戦うって言ってんだから筋肉関係あんのか?
てかこっち来んな近寄んな、男臭い。
しかしそんな俺の願いは虚しく、男が俺のローブのフードに手を伸ばす。
「それにその怪しいのを取れよ!」
男の手がフードの端を掴む―――――――――
スカッ
―――――――――ことなくすり抜けた。
「「「「「!?」」」」」
男と、俺らのやり取りを見ていた周りの冒険者達が驚きと困惑を8対2で混ぜたような顔になる。
周りの奴ら見てないで助けろ。か弱い新人が襲われてんだぞ。
まぁいい、とにかく男が驚きで固まっている内に距離を取っておこう。
男から3歩離れたくらいの位置に避難すると丁度男が再起動した。
「な、なんだ、今のは!」
ローブの機能です。
今のは害意を感知すると自動で発動するもので、効果は簡単に言うと、すり抜けさせる。
害意をもったものを当たらずに、空を切ったように通過させるということ。
ただしすり抜けさせるのであって、すり抜ける訳では無いから壁を通り抜けるということはできない。
(ローブでは)
こんなことを言っても多分信じてもらえないだろうから魔法ということにしよう。
完全に嘘ではないし、丁度いいから。
「魔法ですよ」
「ま、魔法?
今のが魔法だというのか?
……ありえん」
「でも実際に見たでしょう?」
「うぐっ……」
魔法だ、と言っても信じていないようだ。
まぁそれで素直に信じていたら突っかかってきてはいないだろうが。
しかし実際に体験したのだから起きたことは信じるしかない………原因が魔法ではないとしても。
「ふ、ふんっ。今日の所はとりあえず納得しておいてやろう。
だがいつまでも成果がないようならただじゃすまないからな」
「……それを決めるのはあなたではないのでは?」
「う、うるせぇ!とにかく、そのことをよく肝に銘じておけ」
「はぁ……」
なんか意味の分からんことをほざいて去って行った。
本当に何だったんだ?
ま、あんな奴のことは捨てといて、掲示板だ掲示板。
低ランク依頼が集まっているあたりを見ている。
やっぱり最初は薬草か?
いや、雑用もやっておいた方がいいだろう。
色々見た結果以下の3つを受けることにした。
・庭の草刈(雑用)
・体力草×10の採取(採取)
・解熱草×5の採取(採取)
簡単なものを選んだつもりである。
依頼の書かれた紙を持って受付に向かう。
さっきの受付嬢のとこだ。
「この依頼を受けます」
「はい………いきなり3つですが大丈夫ですか?」
「大丈夫だと思います」
「そうですか、まぁそんなに危険な依頼ではないので平気だとは思いますが気を付けてくださいね?」
「分かりました、ありがとうございます」
この程度なら本当に大丈夫だろう。
……アクシデントさえなければ。
「…依頼の受注が完了しました。
カードをどうぞ」
「ありがとうございます。では」
受付の席を立つが今度は何事もなく、ギルドを出た。
さてまずは草刈からだな。
場所はどこかな~?
大きい家だなー。
庭も広そうで、意外と大変かも?
依頼主に依頼を受けて来たことを告げてさっそくとりかかる。
「やっぱり広いな」
部屋が2,3個収まるくらい広い。
まともにやってたら日が暮れてしまう。
ここはルンに手伝ってもらおう。
ルンをアイテムポーチから出す。
「………(ぷるん)」
「じゃあ、いきなりで悪いがこの庭全体に広がれるか?」
「………(ぷるっ!)」
おお、質量保存の法則をガン無視でこの広い庭一面に広がった。
「そのまま雑草を溶かしてくれ」
じゅううという音と共に雑草が溶けてなくなっていく。
溶けた雑草はルンに栄養として取り込まれる。
「見事に綺麗になったな。
ありがとう、ルン」
「………(ぷるっ♪)」
ルンはアイテムポーチに帰っていく。もう家のようだな。
その後依頼主に完了したことを言うと半信半疑で庭を見て、目を飛び出さんばかりに見開いていた。
とりあえず1個目終了。
次いこう。
今は草原にいる。
東側、つまり魔巣側の草原だ。
魔巣とは違う森があるからそこに向かうように進む。
森まで行かなくてもそこらへんに生えているから、指定個数集まったらUターンして帰ろう。
順調に集まって解熱草があと1つだ。
そして目の前に森が。
森に来るまでには集まると思っていたんだが意外と見つからなかったな。
ただ一直線に歩いて探していただけだから見落としも多いだろうが。
……おっ!発見!
これで依頼完了だな。さっさと帰ろう。
踵を返し来た道を戻ろうとする、が。
「――――――ぁぁっ――――」
森の中から悲鳴が聞こえた。
ここでもテンプレ発動だな。
だが残念なことに聞こえてきた悲鳴は女性ではなく野太いおっさんの声だったがな。
しかも複数。
……しゃーない、あまり気は進まないが行ってみるか。
豚面の魔物が自分の腕位の長さと太さの棒を力任せに大振りする。
その攻撃を躱そうとするが避けきれず胴に当たり吹っ飛んでいく冒険者らしきおっさん。
というかギルドで登録した後に絡んできたおっさんだ。
こんなところで会うとは。
おっさんが闘っているのはおそらくオークだろう。
でかいな。おっさんより少し大きいようだ。縦も横も。
………おっとかなりピンチじゃないか?
適当に加戦しておくか。
そこらへんに転がっていた小石を拾いオークに向かって投球。
ステータス的にやばいくらい強化されているからただ投げるだけでも肉塊ぐらいなら簡単に吹き飛ばせる。
オークは首に直径10センチくらいの穴をあけて前に倒れた。
急に倒れたオークにおっさんはビビッて後ずさり。
とりあえず姿を現して声をかける。
「大丈夫でしたか?」
「っ!?お、お前は今朝の!」
「ええ、そうでs――――」
「余計なことしてんじゃねぇ!!
あれぐらい俺一人で倒せたんだっ!!」
助けたのに怒られた、これいかに。
まぁ、手を出す前に声かけなかったのも悪いが。
てか案だけボコられていてよく倒せると思ったな。
尻餅をついていた体勢から立ち上がると少し冷静になってきたようで。
「そ、それよりも、あいつは俺が先に唾付けてたんだ。
あの死体は俺のだからなっ!」
ようは、「俺が先に戦っていたんだから、例え倒したのがお前だとしてもお前にはあげないんだからなっ!」ってことか。
別にかまわんが、何か焦っているように感じるのは気のせいか?
「ええ、別にかまいませんよ」
「そ、そうか。ならいいんだ」
「では俺はこれで」
「ああ」
途中からおっさんの視線がオークの死体にくぎ付けで、最後の方は心ここに在らずと言った感じで返答していた。
この場所は森の中でもそこまで深くないから、このまま放置していってもきっと大丈夫だろう。
死んでも冒険者なのだから自己責任だ。
さて、ちょっとハプニングがあったが、もう日が暮れているから早く帰ろう。
ギルドにも寄っていかないとだしな。
お読みいただきありがとうございます。
次回こそは1週間投稿を目指します!
期待しないで待っていてください。




