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神様の観察対象  作者: LUCC
第零章 プロローグ
1/31

ep.1

初投稿!

緊張します。

まぁ、こんな駄文、読んでる人いないかもしれませんがwww

この白い白い、どこまでも続くような広い空間に5つの魂が招待された。


5つの魂は、限りなく広い空間に来てもばらけることなく集まっていた。


1つの魂がその形を変化させていく。

それに続くかのごとく、他の魂も形を変えていく。


全ての魂がその形を人の姿に変えた時、空間に光が満ちた。


♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎


光が収まり、静寂が続く空間に5人の男女が横たわっている。

男が3人、女が2人だ。服装は制服や普段着、作業着とばらばら。

年齢もさまざま。


(・・・・ん)


男が目を覚ました。

男の名前は神波 修二。地元の公立高校に通う学生だ。


「・・・頭がだるい」


修二は目を開け、身体を起こすことなく、天井の見えない頭上を見つめている。


「・・よっ」

(身体が重い?)


上半身を起こした時に身体の不調を感じたようだ。

修二はそのままの姿勢で辺りを見回す。


(・・ここ、何処だ?それに、誰?)


ぐるっと回った修二の視線はまだ寝ている4人に向けられる。


(端から、中年のおっさん、ガキ、ロリ?、委員長、だな。見た目だけだからわからんが)


おっさんは中島 賢二。工場で働いている。

ガキは田中 悟史。中学に通うバカ。

ロリは柳 香奈。見た目とは違い、大学生。

委員長は佐々木 瞳。高校2年生で、もちろん学級委員長である。


「・・・う~ん」


そうこうしているうちに4人が目を覚ましたようだ。


「・・・だりぃ。・・・何処だ、ここ?」

「わぁ、真っ白ですよ。一面白色世界です!」

「・・ここは?・・・何もない・・」

「こ、これは、まさか!まさかあの展開なのか!」


上から順に、賢二、香奈、瞳、悟史の発言だ。

混乱する者と興奮する者の2手に分かれている。ただし興奮している二人は、それぞれ別のことで興奮しているのだが。

不意に修二と瞳の目が合う。


「ねぇ、あなたここの事なにか知らない?」


瞳は修二に対して質問するが、


「悪いな、俺も今起きたばかりなんだ」


もちろん、修二は何も知らないのでこう返すしかない。


「そう、じゃあいいわ。ありがとう」


そう言い、瞳がほかの人に話を聞こうとしたとき、大きな光の玉が現れた。

それは徐々にだが人らしき姿に変化していき、やがて完全に変化し終わると、光は消え失せ、1人の男が立っていた。


「どうやら、みんな無事に起きたみたいだね」


沈黙が訪れる。

その沈黙をおっさん、賢二が破る。


「誰だ、あんた?」

「僕はね、君たちでいうところの神だよ。まあ最初は信じられないだろうけどね」

「テンプレキターーー!!」


神と名乗る者の発言に対し、悟史が興奮した様子で叫んだ。

近くにいた瞳はすごくうるさそうに顔を顰める。

悟史はそれに気づくことなく、興奮そのままに続ける。


「これはやっぱり転生しちゃう感じですか?」

「うん、そうだね。最終的には転生することになるね」

「うぉぉぉーー、キタコレ!」

「うるせーぞ、坊主」

「ぐへっ!?」


悟史が望んだ展開に興奮冷めやらぬのを、賢二がチョップをかまし強制的に静めた。

悟史は「ぐぉ〜〜」とか言いながらそこら辺をゴロゴロしてるので結局うるさいのには変わりないが。


「あんた、本当に神なのか?」

「ほんとだよ〜」

「証拠は?あなたが本物の神だという証拠はあるの?」


修二が改めて確認するが、瞳が神の返答に具体的な証拠を要求する。


「う〜ん?証拠かぁ〜。・・・なら、中二あたりの黒歴史とか、一日の習慣とか暴露しちゃう?」


要求に対し、神はニヤニヤしながら答える。


「いや、いい遠慮しとく。確かに本物のようだ」(ダラダラ)

「そ、そうね本物だと認めるわ。だからそれを言っちゃダメよ?」(ダラダラ)


神の返答に修二と瞳はそろって冷や汗を流す。


「じゃあ分かってもらえたところで、そろそろ説明にいこうか?」


そう神がきりだすと、悟史が復活した。


「あのあの、やっぱり俺達は神様のミスで死んだんですか?」

「あはは、面白い事言うねー君。確かに死んだのは本当だけど神様のミスってのはあり得ないよー」


悟史がなかなか失礼なことを言うが神は軽く流す。


「え?あり得ないんですか?」

「神がミスすることがあり得ないのではなくて、それによって死ぬってことがあり得ないんだよ。だってそのミスをうまくフォローすればいいんだからね。例えば、少しよそ見してる間に間違って交通事故で死なせてしまったって時、死亡が確認される前に生き返らせちゃえばいいんだよ。実際に他の神が何回かやってるしね。」

「・・じゃあなんで?」

「それをこれから説明するんだよー。ちゃんと聞いてね?」


コホンと軽く咳をし説明を始める。


「まず、さっきも言った通り君達は死んだんだ。それはいい?」

「ちょっと待ってくれ。ホントに死んだのか?死んだ時の記憶がねぇんだが?」


賢二は納得がいかなかったのか、出鼻を挫く。


「ああ、それは記憶を取り除いているからだよ。死の感覚は、人によっては発狂するほどだからね。記録を見せることはできるよ?」

「違いは?」

「体験と映像って感じかな?どうする?見る?」

「ああ頼む」


賢二に続き修二や他の者達も頷く。


「それじゃーいくよー」


次の瞬間、5人同時に目を見開く。


「何も感じないな。まるで他人ごとのようだ。」


数秒、微妙な空気が流れる。


「そろそろ先進んでいいかな?」

「あ、ああ。話しの腰を折って悪かった。」

「いやいや気にしなくていいよ。自分の死因だから気になっても仕方ないよ。」


神が説明を再開する。


「どこまで話したかなー?ああそうだ。で、君達が死んだ後、何故ここに居るのかだけど、簡単に言うと偶然だね。」

「偶然?」

「そう、偶然。もう少し良く言うと、たまたま選ばれた。」

「俺達は何に選ばれたんだ?」

「異世界へ行く者にだよ。・・また脱線しそうだからこのまま説明を続けるね。質問は終わってからで。コホン、異世界へ行く理由はある種の実験だよ。具体的には、異世界から来た人がその世界にどう影響を与えるか、といったものなんだ。今のまま異世界に行っても世界に与える影響は薄い。そのためこれから君達にある程度、力を授けるよ。」

「言わば俺達は神の観察物、つまりモルモットってことか。」

「う〜ん?ちょっと違うかな。モルモットは望む結果になるまで実験するもの。君達の場合は、野生の動物を見て観察記録するもの。バードウォッチングならぬヒューマンウォッチングだよ。」

「そうか・・」

「ここまでで質問はあるかい?」

「異世界に行くのは私達が初めてなの?」

「いや、君達よりも前に十数人くらいその世界に行ってるよ。他には?」

「力とはなんだ?」

「それはこれから話すよ。他に質問が無いようなら次に進むよ?」


神は修二達5人を見渡し、質問が無いことを確認すると一つ頷き、説明の続きを話し始める。


「授ける力の前にまず、これから行く世界に存在する種族について知ってもらうよ。種族は全部で4つ。普人、獣人、森人、土人の4種族。普人族は知能が、獣人族は素早が、森人族は魔力が、土人族は器用がそれぞれ高い。」

「つまり、普人族は考えること、獣人族は動くこと、森人族は魔法を使うこと、土人族はものを作ることが得意ってことでいいのか?」

「うん、概ねその解釈で合ってるよ。今言ってくれた通り、種族によって得意分野が異なる。ここで授ける力が関係してくるんだ。君達には希望の種族に分かれ、それぞれでその種族の特性を生かした試験を受けてもらう。試験内容は種族ごとに分かれて試験会場に移動した後に発表するよ。質問はある?」

「試験に落ちて、力をもらうことができないってのはあるのか?」

「ないよ。試験と言ってもちょっとしたゲームみたいなもんだよ。ゲームに勝てば強い力を、負ければそれなりの力をって感じだね。だから、力を全くもらえないことはないから安心して。質問は以上かい?」

「いや、まだある。選んだ種族以外の種族の力は手に入れられるのか?例えば普人族で、土人族の力を手に入れる、みたいな」

「一応はできるよ。ただオススメはしないな。何故ならその力はその種族に合った力じゃないから。これから授ける力は、種族に合った力じゃないと効果が半減してしまうんだよ。だからオススメはしないな。」

「そうか、ありがとう」

「いえいえ。他に質問もないみたいだから、各自自分の希望する種族に分かれてー」


5人はもう考えが決まっていたのか、すぐに分かれた。

修二、悟史が普人族。

加奈が獣人族。

瞳が森人族。

賢二が土人族。

と、このように分かれた。


「決まったね。それじゃあ移動しようか」


そう言った神の輪郭が歪み、姿が4つに増えた。


「神たるもの、分身の1つや2つ作れないとね。ほら、いつまでも驚いてないで、担当の僕に着いて来て」


修二達は各人分かれて神に着いて行く。

微妙な顔をしながら。






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