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ひとりたび【200文字】

作者: 可嵐



 退職したオレでも役に立てると誘われて今日もハンドルを握っている。

 一日に何本もない路線バスは時間にも余裕があって、確かに老体でも辛くはない。

 停留所で少しずつ乗客を増やし、今日も淋しい町を巡る。

 じいさん。ばあさん。学生たち。

 それぞれ家の近くで乗って来て、終点まで旅をする。でも終点についた時に彼らはいない。

 彼らが何処へ行ったのか、何処へ行きたいのかは分からない。

 でも付き合うから。

 明日もこの町を回ろうか。





 ども、可嵐です。

 先日母方の祖母が亡くなり、仙台へと行って参りました。その際に叔父から聞いたお話です。

 こういうお話を聞くと、命は、魂は何処へ行くのだろうということに想いを巡らせます。どこかにゴールがあるのか、それともどこにも行き場がないのか。わたしには未だにわかりません。

 でも、とりあえず今は、ここ数年身体が不自由になってしまっていた祖母が、あちらの世界でまたハキハキ動き回っていることを願います。ありがとう。お疲れ様でした。


  可嵐

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― 新着の感想 ―
[一言] 路線バスって、色々なドラマがありますよね。 乗客はドラマの登場人物。ドライバーは役者をそのステージへ送り出す役目。そして、彼自身にもドラマがある。 同じことの繰り返しみたいに見えるけれど、同…
[一言]  おはようございます。  大変、考えさせられるお話でした。  わたしたちはいつから人生というバスに乗せられて、そのバスはどこに向かっているのか。そもそもどこかに向かっているのかどうかさえ…
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