81
翌日から、ソフィア探しが始まった。
ルークはまず、ジュリアンにソフィアという名で捜索願が出ていないか確認してくれた。
結果は――該当なし。
名前を変えているのか、そもそも届けが出されていないのか、その時点では判断できなかった。
探偵事務所に戻ったルークとアウレリアは、二人で捜索計画を立て始めた。
「まずは、ソフィアがどこの誰なのかを調べるところからだな」
「ノクティアさんの行きつけの本屋……そこが一番手がかりが多そうね」
地図を広げ、聞き込みの順番や時間帯を確認し、
必要な道具をまとめて、ようやく準備が整った。
「よし、行こうか」
ルークが立ち上がり、アウレリアも後に続く。
二人が事務所の扉に手をかけた、その瞬間――
ガチャリ、と外側から扉が開いた。
扉が開いた瞬間、アウレリアとルークの前に現れたのは、
どこか“長年の相棒感”を漂わせる二人のイケオジだった。
「おーい、ここで合ってるよな? 探偵事務所ってよ」
無造作に髪を束ね、面倒くさそうに入ってきたのが兄のプロビー。
その後ろで、きちんと姿勢を正しながら会釈するのが弟のアンディだった。
「兄さん、初対面なんだから、もう少し丁寧に……」
「はいはい、アンディ先生。どうせ俺が何言っても殿下は文句言うんだよ」
アンディはため息をつきながらも、慣れた様子で兄の背中を軽く押す。
「すみません、兄はこういう性格でして。
王女殿下のご依頼で、我々がスケットに参りました」
プロビーはポケットに手を突っ込みながら、気だるそうに言う。
「“そなたら、妾の友人を手伝ってこい。護衛兼雑用でもしてこい”だとよ。
まったく、あの子は昔から人使いが荒いんだ」
「兄さん、殿下の前では何も言えないくせに」
「お前だって言えねぇだろ」
二人の軽口は、まるで長年のコンビのようにテンポが良い。
アウレリアは思わずルークに小声で言う。
「……なんか、すごく仲良さそうね」
「仲がいいというか……双子かな?……」
アンディはアウレリアに向き直り、丁寧に微笑む。
「本屋での聞き込み、我々も同行します。
兄さんは文句を言いながらも、仕事はきっちりやりますので」
「おいアンディ、余計なこと言うなよ」
プロビーはぶつぶつ言いながらも、
その目はどこか頼もしさを帯びていた。
こうして、双子のイケオジが加わり、
ソフィア捜索は一気に“探偵団感”と“賑やかさ”を増して動き出した。
プロビーはポケットに手を突っ込みながら、気だるそうに歩いていた。
「ったく……なんで俺が案内役なんだよ。殿下、絶対わざとだろ」
アンディは慣れた様子で兄の背中を軽く押す。
「兄さん、文句言っても始まりませんよ。
“本屋へ案内せよ”と殿下が仰ったんですから」
「お前は素直すぎんだよ。
殿下の頼みなら何でも聞くんだからなぁ、アンディ先生は」
「兄さんが聞かなすぎるだけです」
そんな掛け合いをしながら歩いているうちに、
四人は目的の本屋へと辿り着いた。
アウレリアは目を丸くする。
「……ここ、本屋?」




