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ジュリアンはレオン・マクブライドをラウンジへ案内する
「では、次はあなたに伺います。
ミラ・ハートフィールドさんとの関係について教えてください」
レオンはソファにだらしなく背を預け、
軽く笑いながら肩をすくめた。
「関係って言ってもさ、別に隠すことじゃないだろ?
ミラとは……まあ、そういう仲だったよ」
アウレリアが目を見開く。
「……悪びれないんですか?」
レオンはむしろ得意げに笑った。
「だって、女のほうが寄ってくるんだよ?
俺、カメラマンとしてそこそこ名前あるし。
モデル志望の子なんて、向こうから“撮ってください”って来るんだ」
ルークが辟易した表情で見た
ジュリアンは表情を変えずに続けた。
「では、ミラさんの写真を撮るはずだったんですか?」
レオンは指を鳴らしながら答えた。
「そうそう。モデルの撮影をしてやるって言ったんだよ。
ポートフォリオ用の写真も撮ってやるって。
その見返りに……まあ、関係も持った。
お互いにウィンウィンだろ?」
アウレリアは怒りで声を震わせた。
「ミラさんは……そんな取引、望んでなかったかもしれないのに!」
レオンは鼻で笑った。
「いやいや、あの子は嬉しそうだったよ?
“夢に近づけるなら”ってさ。
俺はチャンスをあげただけ」
セラフィーナが汚物をみるようにレオンをみた
ジュリアンは話題を切り替えた。
「では、昨日の午後4時頃――死亡推定時刻ですが、
あなたはどこにいましたか?」
レオンは軽く伸びをしながら答えた。
「その時間は撮影の休憩中だったな。
部屋に戻って、カメラいじってたよ。
一人だったけど……まあ、そういう時間だし?」
アウレリアが眉をひそめる。
「誰も見ていないんですね?」
「見てなくてもいいだろ?
俺はやってないんだから」
ジュリアンは記録を止め
「……これで三人の事情聴取は終わりだ
誰にも確固たるアリバイはないな…」
四人は顔を見合わせた。
三人の事情聴取が終わり、ラウンジには重い沈黙が落ちていた。
アリシアは腕を組んで不機嫌そうに脚を組み替え、
ダミアンは無表情を保ちながらも落ち着かない様子で指先を動かし、
レオンはソファに沈み込んでカメラをいじっている。




