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アウレリアは音に飛び上がり、思わず声を上げた。
「な、なんですか!いきなり!」
男は怒りを含んだ声で叫ぶ。
「ルーク!お前というやつは!!」
真っ直ぐに歩み寄る男を前に、ルークは肩をすくめて苦笑し、天を仰いだ。
「やれやれ……もう見つかったのか」
男の声は怒りで震えていた
「ルーク!麦角菌の事件で領地から子供を連れてきたと聞いたぞ。
なぜ説明しない!まさか黙って連れてきたわけじゃないだろーな!?」
アウレリアは目を丸くした。
「子供を……連れてきた?」
ルークは肩をすくめ、天を仰いだ。
「やれやれ、面倒だな。どうせジュリアンは法の条文しか見ないだろう」
ジュリアンは机を叩き、鋭い眼差しを向ける。
「その子供の身分も安全も不明だ。法を無視して勝手に動くな!」
アウレリアは二人の間に立ち、
戸惑いながらも声を上げた。
「でも……その子供に何か事情があるんじゃないの?」
ジュリアンはアウレリアに今気がついた。
「君が、その…噂の子供なの…か?」
アウレリアはウンウンと頷いた。




