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翌日、セシルと廊下を歩いていると、清掃員が部屋へ入っていくのを見かけた。
「ねぇセシル、あの人達はどの部屋でも入れるの?」
セシルはアウレリアの指す方をみたが
「え?どの人のこと?」
キョロキョロしている。あれ?見間違いかしら。
不思議に思いつつも、次の授業へ向かった。
ランチを終えたあと、さっき見かけた清掃員を見つけて、声をかけた。
異国の出身なのか、肌の色が少し浅黒くみえる。
「こんにちは!あなたここで働いて長いの?」
ヒョイッと清掃員の前に顔を出した。
「うわぁ!び、びっくりした!ど、どうして僕に声をかけたんですか?」
とっても驚かせた様だ。驚いたことに驚いたアウレリアは
「うわぁ!ご、ごめんなさい。そんなびっくりすると思わなくて」
清掃員はややかたことに言葉がきこえる。
「あ、いやーこちらこそごめんなさい。なにか用ですか?」
アウレリアは、最近変わったことを見たり聞いたりしていないか聞いてみた。
「僕は、ただ掃除しているだけなので。変わったことはないと思います。」
清掃員は怪訝な表情でアウレリアを見た
「この学校に転校してきたんだけど。ここだけの話、うわさなんだけど、この学校に泥棒が出るって聞いたんだけど…私の保護者が心配していて、本当なのか知りたいのよ」
そう話すと。清掃員は驚くように
「そんなことはありません!泥棒だなんて!」
「ごめんなさい。そんなつもりじゃないのよ、
そうだ!あなたの名前を聞いても?」
「……ラシードといいます」
「ラシードさん、時々私と話しましょう!お友達もあまりいないし。あまり学校になじめてないのよ」
アウレリアはやれやれという仕草を取り話を続ける
ラシードはアウレリアの明るい雰囲気に頬を緩めて優しい表情になっていく。
アウレリアは時間を見つけては、ラシードと談笑した。ラシードは故郷が恋しいがなかなか戻れていないと少し悲しそうに笑った。




