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説明を聞いたアウレリアは驚き、唇を噛んだ。
──なぜ私にそんな話が……。
だが、領主とご子息の願いを前に、断ることはできなかった。
まんまとルークに乗せられた気はするが、渋々承諾する。
「わ、わかりました。しかし私にも母がいますので、娘を一人都会に行かせるとは到底思えませ…」
バン!
突然部屋の扉が開いて、アウレリアの母エレナが立っている。アウレリアと同じマリーゴールド色の髪を無造作に括り、華奢だが堂々とした雰囲気をかもしだしている。
ルークがおっと驚く顔をして
「アウレリアのお母さま、お待ちしてました。どうぞこちらへ」
アウレリアは開いた口が塞がらない。
え?あ、お、お母さ…
言い終わらないうちに隣にすっと座る母に驚いている.アウレリア。
「アウレリア、あなた。行ってきなさい!」
エレナは豪快に笑いながらも、娘の瞳を真っ直ぐに見つめた。
「あなたは人を救える子だもの。都会で学んで、もっと強くなっておいで。家のことは心配しなくていいわ!」
アウレリアはまさか賛成されるとは思わず、キョトンとしている。エレナは構わず続ける
「これから冬になるわ、冬支度も終わっているし、あなたがいなくても家のことは心配しなくて大丈夫よ!むしろ食い扶持が減って楽になるかしら、ワハハー」
豪快にアウレリアの背中をバンバン叩きながら話すエレナ。
ルークは笑いをおさえきれず吹き出しながら、声をかける。
「ブフォッ お母さまには、僕から説明させてもらったんだよ。それに助手として、雇うと約束したからね、契約金として少しばかり前払いさせてもらったよ」
ルークは母に事前にいいように話していたらしい…
もう、行くしかないと腹をくくるアウレリアだった




