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真面目な話 その2

 さて、次は実際にAIをどのように用いているかについて語っていきたいと思う。

 残念ながら技術のしんぽが著しく、私などはその技術を十全に使い切れていない事を先にお詫びしたい。

 その上で、どんな使い方をしているかを一例として知っていただければ幸いである。


 私が小説において利用しているのは『AIのべりすと』 https://ai-novel.com/ で、こいつ便利なのがローカルだけでなくリモートでも保存してくれる。

 家のパソコンだけでなく、外出用に持ち歩くノートパソコンでもこれで書いて保存できるので実質的なバックアップとしても使っていたりするのだが、この『AIのべりすと』を使った人は分かるだろう。

 新しい小説を作ろうとすると必ず見る文章がある。


             【無題】


────────────────────────────────

吾輩は猫である。名前はまだない。

そんな吾輩は今、


────────────────────────────────



 これ、かなり大事で文章の方向性を示している。

 その1でも話したが、AIはデータを参考にする。

 という事は最初のデータだけは、どうしても人が作らないのといけないのだ。

 神様だって「光あれ」と言ったではないか。

 その「光あれ」をあなたは唱えないと物語は始まらないのである。


 じゃあ、そこに書いている『吾輩は猫である。名前はまだない。そんな吾輩は今、』はなんだ?という話になるが、こいつは物語の方向性なのだ。

 最低限この冒頭からありとあらゆる物語が始まる訳で、それだけで無限の可能性を有限に限定させていると言っていい。まあ、このあたりは私が思っただけで、本当にそうかは知らない。

 とはいえ、説明には都合がいいのでここではそういう事にしていただきたい。


 では、そのまま走らせてみよう。

 こうなった。



            【無題】

────────────────────────────────

吾輩は猫である。名前はまだない。

そんな吾輩は今、ある家の屋根裏に忍び込んでいる。

「にゃー」

その家は最近引っ越してきたばかりの家で、吾輩は偵察のためにやってきたのだ。

「にゃーお」

その家には1人の若いオスの人間が住んでいた。

「にゃーお」

このオスの人間はどうやら独身らしく、いつも1人でいる。

「にゃーお」

そしてこの人間はいつも本を読んでいる。

「にゃーお」

…………。

………………。

「おい

────────────────────────────────


 なるほど。

 こういう物語ができてくる訳で、それが気に入ったならそのまま続きを走らせればいい。

 さてと、もう少し話を深くしてゆこう。

 物語というものを料理するみたいにたとえてみよう。

【無題】の所にタイトルを入れるのだ。

 これで、カレーなりラーメンなり作るという意思表示によって物語が一気に狭まるのだ。

 せっかくだから最初の文章はいじらずにタイトルだけ弄る事にしよう。

 たとえば【吾輩は猫探偵である】とつけて走らせてみよう。




        【吾輩は猫探偵である】

────────────────────────────────

吾輩は猫である。名前はまだない。

そんな吾輩は今、猫生の岐路に立たされていた。

「さぁ、選んでくださいにゃ」

吾輩の前には二つの選択肢がある。

1,このままこの世を去り、ただ飯食らいな人生を送るか 2,野良猫の王として君臨し、腹が膨れるほど餌を食べるか。

さて……どうしたものか……。

◇◆◇◆

吾輩は猫である。名前はまだない。

そんな吾輩は現在、路地裏で死にかけていた。理由は餓死だ。昨日から何も食べておらず、

────────────────────────────────



 なかなか妙な文章ができてきた。

 こうなる理由は、材料と調理方法が間違っている事が多い。

 タイトルが【吾輩は猫探偵である】のに文章が『吾輩は猫である』だからこんな事になる。

 という訳で、文章も少し弄ってみよう。


        【吾輩は猫探偵である】

────────────────────────────────

吾輩は猫探偵である。名前はまだない。

そんな吾輩は今、猫の集会の真っ最中だ。

『異議あり! 異議あり!』

『なんだとー!?』『無礼な! ならば証拠を見せろ証拠を!』

何やら騒がしい。吾輩も混ぜてほしいものである。

「だーかーら、こうだって!」

吾輩は耳をぴくぴくしながら、音の方へ歩いていく。しかし、先客がいたようだ。

「あ、こら! また猫が紛れ込んだぞ!」

人間の言葉などわからないし興味もない

────────────────────────────────


 さっきよりはましな文章が出てきた。

 AIの利用は基本試行錯誤であり、使える所を利用し、修正して再度走らせるの繰り返しである。

 そんな訳で、更に走らせてみよう。



         【吾輩は猫探偵である】

────────────────────────────────

吾輩は猫探偵である。名前はまだない。

そんな吾輩は今、猫の集会の真っ最中だ。

『異議あり! 異議あり!』

『なんだとー!?』『無礼な! ならば証拠を見せろ証拠を!』

『証拠ならある! 吾輩は見たのだ! あの名探偵が、悪の組織に操られているのを!』

『な、なんだってー!?』

猫たちがざわめく。吾輩もざわめく。

「ちょっと待った」

と、そこに割って入る声がある。

「その推理はおかしい」

彼は猫探偵である。名前はまだない。

……いや、本当に名前はまだなかったはずだ。さっきつけたばかりなのだ。

『なんだ人間?』『

────────────────────────────────


 なんとなく話が進んだが、まだ違和感がある。

 これは、調理と材料が足りないとはさっきも言ったが、大事なのはAIに読ませる情報なのだ。

 『AIのべりすと』はAIに書いてもらう前の情報を前提に物語を作る。

 つまり、こいつが本当に使えるのはある程度物語を書いて、筆が止まった時にこそ私はこいつを使っている。

 筆が止まるというのは続きが思いつかないのだが、当たり外れを含めてどんどん先を出す事で、作者側の情報整理をおこなっているというのが大きい。

 また、この『AIのべりすと』にはストーリー設定やキャラクターブックという機能があるのでそこに情報を登録する事で、更に詳細に物語を作る事が可能である。

 話はここで一度中断して、実際にAIで作った文章を見てもらおう。



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