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ガディスタの丘  作者: ぽぱ~
9/9

~戦利品~

洞窟の中にはオーガの死体はなく、キングオーガとエンペラーオーガの死体だけがあった。洞窟は複雑に入り組んでいて、スキル【マップ】を使っても全ての場所を調べるのは大変だった。


気になるエンペラーオーガだが、普通のオーガが3メートル大なのに大して6メートルぐらいの大きさはあった。ガディのダンジョンの中ボスぐらいの実力はあるであろう姿だった。そして、首にごついアクセサリーがあったのと、右手に2メートルはあるであろう剣を見つけた。


普通の人なら持ち上げることも苦労するぐらいの大きさの剣であろう。そういえば、ゲームでは物を見た時に解説してくれる機能が最初からあったが、この世界ではどうなのだろうか。


スキルでどうにかならないかと探してみた結果、ファンタジーの定番のスキル【鑑定】というものがあった。よくある人の名前やステータスが見れるようなものではなく、ものを対象に調べようとするとそれについての詳細が分かるようになるスキルだった。さっそく、このネックレスと剣を【鑑定】してみよう。



【破滅のネックレス】


エンペラーオーガが必ずもっている。攻撃力+100、防御力+50の追加効果あり。これを装備すると魔物とのエンカウント率上昇。



いいものであれば人の街や国に行った時に売ろうと思っていたが、これは売れなそうだ。追加効果はこれ以上ないほど有能だが、エンカウント率上昇が厄介すぎる。プレイヤーであればレベル上げに使いそうなものだが、この世界で命に危険が高まる様なことをする人はいなそうだし、何かに悪用されてもこまる。これは永久に【アイテムボックス】に閉まっておくことにしよう。次は剣の【鑑定】だ。



【エンペラーオーガの大剣】


エンペラーオーガがたまにもっている。攻撃力200%上昇。くぼみにエンペラーオーガの魔石をいれ、属性付きの魔力を流し込めば、属性付きの斬撃を放つことができる。



エンペラーオーガの大剣はたまにしか持っていない、いわゆるレアドロップ品というやつらしい。こんな珍しいエンペラーオーガでレアドロップが落ちるとは運が良かった。ガディはもしかしたら運すらも最強なのかもしれない。そしてエンペラーオーガの大剣だ。これは使えるなんて言葉で表せる代物じゃない。ゲームの時であれば大剣使いのプレイヤーがこぞって欲しがるようなものだろう。なんてったって攻撃力が2倍になるのだ。まあ俺は大剣を扱ったことがないので使えないが、これは街や国に行った時に売って儲けよう。上手く行けば大金を叩いてもらえるかもしれない。


【鑑定】の後半の部分はなんだろうか。たしかにこの大剣にはくぼみがある。これにはめて属性付きの魔力を流せばいいと言うことだろう。 だが、エンペラーオーガの魔石はなにか他に使えるかもしれないので、取っておきたい。この機能のことは伝えずに誰かに売ろう。



討伐も終わったことだし村に帰ろう。



村人のダークエルフが皆外にでてなにか話し合ってる。


「どうしたんですか?」


「ああおまえさんか。オーガどもが突然消えたんじゃよ。おまえさんはどこに行ってたんだい?」


村長と呼ばれているあのおばぁちゃんだ。


「オーガの親玉は倒してきましたよ。だから安心してください。」


「あんたほんとに倒しにいってたのかい。ほんとに危険はなくなったんだね?」


どうやらほんとに討伐に行くとは思ってなかったようだ。


俺は村の人達に情報を20分かけて話して、もう安心だと言うことを伝えた。村の人達は歓喜というより安堵している感じだった。心底不安だったのだろう。村の皆が宴会でもしようかという雰囲気に入ってきていた時だった。


「お願いします!私を強くしてください!」


そう叫びながら頭を下げていたのは、第1村人のラーニュだった。この村まで案内してくれた人で、この村の用心棒をやっていることはしっていたが、そこまで会話はした事がない。そんな人にいきなり頭を下げられて困っていたがよく考えてみれば、オーガの親玉を倒した俺の事を見込んで、村を守れるように自分を強くしてくれということであろう。


「わかった。教える限りはビシバシ行くから覚悟しといてくれよ。」


村の用心棒が強くなってくれれば安心だ。ラーニュは片手剣を右手に持ち、盾を左手にもつスタイルだ。俺は賢者だったため、そのスタイルで戦ったことは無いが、俺のパーティにそのスタイルの戦い方のやつがいたため、常に後ろから見てきたから戦い方は熟知しているつもりだ。俺の知っていることをある程度知ってもらって村を守れる最強の用心棒になってもらおう。

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