表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガディスタの丘  作者: ぽぱ~
4/9

~確信~

この最高難易度のダンジョンの名前は「ガディのダンジョン」というなんの捻りもない名前である。

このガディのダンジョンは『 ガディスタの丘 』のダンジョン以外で現れる魔物のレベルが一番高いエリアの村の近くにある。その村はガチプレイヤーはわんさかいて、そこらじゅうでPVPがおこるほど人がいる。いい装備ならガチプレイヤーは大金をはたいて買ってくれるので生産を中心にプレイしてる人もたくさんいて、もともとの村の規模はとても小さかったが、プレイヤーによって村が発展してきた場所だった。

もちろん俺もその場所を利用しまくってたし、拠点にもしていたのでそこまでいけば仲間を見つけられるかもしれない。なによりたくさん集めたドロップ品や大会を優勝したときに貰ったトロフィーなどを回収したい。


  というわけで俺は外にでた。

太陽が眩しい。ゲームをやってた時にはない感覚だ。


「やはりこれは…」


俺も薄々勘づいてはいた。魔物を倒したときの感覚がリアルすぎるし、走っていた時に風も感じた。ただ村に行くまでは俺も信じきれない。


だから俺はダッシュで村の場所に向かっているが、そろそろ見えるはずの塔が見えない。その塔は12時と6時を知らせてくれる高い塔だ。そして俺が頻繁に利用していた生産を中心にプレイしていたプレイヤーの武器屋がなかった。それだけではない。あったはずの店や闘技場も無くなっていて、あったのは木造のこじんまりとした家が数十軒あるだけだった。


この光景は見たことがある。この村に初めて到達したのは全プレイヤーの中で俺である。それはプレイヤーが村を発展させる前の状態の村であった。


「やはりか…」


あの馬鹿げた考えが確信にかわった。

正直自分がガディになることは別にそこまで嫌ではなかった。

西川大輝は現在23歳。就職で決まった職場が究極のブラック企業だった。4ヶ月で退職し、次の職場を見つけると親には言っていたが働くことが半分トラウマになっていたのもあり、だらだらだらだら生活し、ゲーム三昧。

家にとっても要らない存在だっただろうし元の世界に戻っても特に出来ることもない。

だが、今まで必死になって集めてきたクタンのアカウントでのアイテムが無くなったのに納得がいかない。

だから叫ぶ。


「俺の数百時間を返せぇぇぇぇぇぇ!!!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ