表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/334

02 チュートリアル

TANK-KONGです。

すみません。

しばらくゲームの説明が続きます。


2022/09/27:一部文言を修正しました。

2022/09/28:「出来る」の表記の揺らぎを修正しました。

 画面が切り替わり、だだっ広い3Dの野っ原に放り出された。

 すると誰か後ろから声を掛けてくる。

 振り返るとちょっと猿っぽい顔をした農民のようなヤツが現れ、木下藤吉郎と名乗った。

 もちろん後の豊臣秀吉のことである。

 どうやら今回の案内役に抜擢されたらしい。

 何やら「これから織田の殿様に仕えようと思う」とかなんとか言っているが、この辺の小芝居の退屈さは相変わらずである。

 適当に聞き流し、言われるままに城下町までやって来る。

 すると、いきなりトラブル発生。

 ごろつき共にうら若き乙女が襲われている現場に出くわす。

 木下君が何やら「おいら荒事は苦手なんでぇ」とか言ってる。

 どうやら俺がこいつらを倒さないといけないらしい。

 するといきなり画面が切り替わり、ここで簡易のキャラメイクをするようだ。

 名前・性別・武器と戦闘スタイル・外見・甲冑のデザインなどを決める。

 俺は適当に女武将を選び「大谷吉子」と名付け、武器は鉄扇を選んだ。

 外見は俺の好みの「吉田よう」さん似のキャラを選び、衣裳は、ほとんど水着だろうというヤツを選び、ニマニマしながら次へと進む。

 新しく作った武将の能力を、自分の好みに設定出来るのが戦国の野望の楽しみの1つでもある。

 統率、武力、知略、政治といった、お馴染みの項目が並んでいる。

 ただし、今回は信長無双とのコラボでもあるので、このパラメータもあまり好き勝手には出来ないようだ。

 初期段階では全て65で、これにボーナスポイントが40追加できる。

 均等に振り分けると全て75と、そこそこ優秀な数値になるのだが、ここは自分の好みのスタイルにするため、あえて初期の数値を削っても知略に盛ることにする。

 統率70、武力60、知略90、政治80と、惚れ惚れするような数値である。

 ここまでは完全に「信長無双」の流れである。

 どうやらアクションが苦手な人用に、最初に稽古を付けてくれるようだ。

 本格的なキャラメイクでは、自分の顔なども登録出来るようだが、それはちょっとな感じなので、今後も吉田ようさんで行こう。

 キャラメイクが終了すると、さっきのごろつき共が目の前にずらっと並んでいる。

 するとここで木下君が「吉子!やっつけちまえ!」とか言ってきた。

 呼び捨てにすんな!猿め!

 すると選択肢が出て…


 □闘う

 □木下藤吉郎に任せる

 □逃げる


 オイオイ、どんな選択肢だよ、と思いつつも「闘う」を選ぶと、目の前にコントローラーのボタンのマークが現れ、赤丸で攻撃、ピンクの四角で防御、と書いてある。

 しかし、空中にいきなりコントローラの図が出るのは如何なものか。

 「信長無双」は何度もやったことがあるので、普通にホイホイ攻撃してごろつき共を倒す。

 すると自分のパラメータを確認するようにと、目の前に指示が出る。

 オプションボタンを押すと書いてあるので、それに従うと、自分の作った大谷吉子ちゃんが画面に現れ、各パラメータの数値が変わったことを確認するようにと書いてある。

 武力が60と書いてあるが、そこがキラキラと光ってレベルアップ出来ることを意味している。

 さらに名声値という物があって、これが高くなるといろんな武将やら大名やらが声を掛けてくるようになるという仕組みだ。

 これは、同社のもうひとつの看板ゲームである「三国時代」と似たようなシステムである。

 今回の騒動で、名声値が5に上がったようだ。

 上限は999で、100を超えるとひとかどの武将と認められるらしい。

 武力をレベルアップしましょうというので、言われたとおり武力を61にするとバ〜ンと音がして全身が光ったようになった。

 レベルアップすると少しの間無敵になります、だそうだ。

 そして、腕力、技量、走力、といった良く分からない数値が少し上がった。

 その他にも馬術とか砲術とか今は文字が暗くなっていて良く読めないが、色々なパラメータがあるようだ。

 「信長無双」ではこれ以外に無双レベルとかチャージとかそういった物があって、気力が満タンになると一気に解放してその間むっちゃ強くなると言うのが楽しかったりするのだが、今のところそういった説明はまだ無い。

 「信長無双」ではないので、今回は無いのかな。

 能力の数値とは別に、総合レベルというのもある。

 様々なパラメータの総和で、レベルがアップしていくようだ。

 戦闘系が低くても政治や知略が高ければ、レベルアップするようだ。

 さて、チュートリアルは先に進んで、町のご隠居と言うのが現れて、あのごろつき共の根城を何とかして欲しいという話しになった。

 例によって木下君が、「こいつは名を上げるまたとない機会ですぜ」とけしかけてくる。

 まあ、流れに乗らないとチュートリアルにならないと思うので、言われたとおりに賊退治に木下君をお供に向かうことにした。

 ここで、さっき助けたお嬢さんが、「お侍なら馬に乗ってお行きよ」と言って、馬を貸してくれることになった。

 お嬢さんが何で馬なんか持っていたのかは、疑問に思うところだが、この際流すとしよう。

 そして馬の側に行くとまたメッセージが出て、馬の隣で×ボタンと書いてあるのでその通りにすると、ポイッと馬に乗った。

 3Dなので、このポイッと感がすごく違和感があるが、まあゲームだからな。

 左スティックを前に倒すと前進、後で停止。

 乗馬中でも攻撃出来ますと書いてあるが、注意書きが出た。


 ※乗馬レベルが低いうちは、通常攻撃しか出来ません。


 だそうだ。

 さて、俺は馬に乗っているが木下君は徒歩のままである。

 俺は馬を走らせ、結構なスピードで走っているが、木下君は全然遅れること無くピッタリと付いてくる。

 恐るべし、木下藤吉郎(笑)

 マップにそって敵の寝ぐらまで来ると、さっそく全員でお出迎えである。

 俺は馬を下りること無く、馬上からビタンビタンと鉄扇を浴びせ続け、あっと言う間に敵を全滅させた。

 「さすがは吉子だ!おいらが手を出す暇も無かったぜ」と木下君。

 呼び捨てにすんな!っちゅうの。

 仕事を終えてご隠居のところに戻ってはじめてクエスト完了となる。

 この辺は完全に同社のもう一つの無双タイトル「中国無双」と同じと言って良い。

 今回のこの働きで、武力がもうひとつ上がり、乗馬レベルとやらも0から1になった。

 名声値も10プラスされ15になった。

 100になるのは大変だなと思いつつも、だいたい流れは分かった。

 そうこうするうちに木下君がまた新たな依頼を持って来た。

 近々合戦があるそうで、そこで雑兵として参加して、手柄を立てれば織田の殿様に認めてもらえるかもしれないというのだ。

 ここでまた選択肢だ。


 □合戦に参加する

 □合戦を眺める

 □合戦に参加しない

 □他の町に移る


 「他の町に移る」としようとしたら、出来なかった。

 まあ、本編になれば出来るんだろう。

 眺めるというのは、ただ合戦の行方を見極めると言うだけで、自分には何のメリットも無いのでスルーだな。

 チュートリアルなので参加するしか無いだろう。

 すると、さっきの娘がまた現れて、「吉子様、怪我には気をつけて、命を大切にね」と言って何やらアイテムをくれた。

 例の体力を回復するヤツと、気力を回復するヤツだな。

 無双経験者にはおなじみの壷とかお団子とかである。

 それを持って、いざ合戦へと向かう。

 場面がいきなり野っ原へと移った。

 目の前には強そうな騎馬武者達が隊列を組んでいる。

 俺らは槍を持たされ、足軽として参加するらしい。

 鉄扇はどうした?

 と、思いつつも槍の使い方の説明が出ているので、その通りにするとしよう。

 どうやら最初は隊列を組んで行動しないといけないらしい。

 この辺は信長無双とはちょっと違うな。

 俺達を指揮するのはもり可行よしゆきという人だ。

 確かもり可成よしなりの父親とかじゃなかったか?

 こんな所で雑兵やってていい人じゃなかったと思ったが、まあ良い。

 このおじさんの太鼓の命令通りに動かなきゃいけない。

 めんどくさいと思ったら、オートというボタンがあって、それにすると勝手に命令通りに動いてくれるようだ。

 雑兵のうちはこれで良いようだ。

 なんだかなぁ。

 まあ、楽なのでオートで。

 そうこうするうちに、こっちの足軽隊が敵の騎馬隊に蹴散らされ、俺らの隊列もバラバラになった。

 するとあらびっくり。

 いつの間にやら鉄扇が手に。

 さすがに鉄扇で騎馬隊と闘うのも無理っぽいので、俺は仕方なしに敵の足軽隊を目指した。

 つまりこっちも敵の太鼓叩いてる人やっつければ良いんじゃね?と言うことで、その辺にいた森本もりもと具俊ともとしという人に襲いかかった。

 鉄扇でビタンビタンやったが、なかなか倒れない。

 そのうち刀を抜いて反撃しようとしたので、その前に鉄扇を頭から唐竹割りにドーンと叩きつけてやると、何かコンボが決まったのか300とか数字が出て、森本さん倒れちゃいました。

 そして森本さんが率いていた足軽がワ〜と逃げだし、それを追うようにして味方の騎馬隊が追い打ちをかける。

 それをきっかけとして敵の前線は総崩れになり、どうやら局地戦では勝利したらしい。

 合戦の全体像を見るには、セレクトボタンを押すとある。

 その通りにすると地図上で例の凸型のアイコンが向かい合っている。

 ズームアップしていくと、俺のいる部隊はどうやら丹羽にわ長秀ながひでという偉い武将が指揮しているらしい。

 さっきの騎馬武者がそうかもしれない。

 とりあえず元いた隊へ戻ろうと周囲を見渡すと、木下藤吉郎という文字が赤い字になって浮いている。

 あ〜アイツ怪我しやがったな。

 急いでそちらに向かうと、「オレとしたことが…」とかぼやいているので、お団子を分けてやった。

 すると赤い字が白い字に戻り、「ありがてぇ恩にきるぜ」と言って、またピューッと何処かへ向かおうとする。

 足速いな木下君。

 オレは付いて行くのがやっとだった。

 あいつ走力10くらい有るんじゃね。

 と、思いつつどうにか追いつくと、さっきの森可行さんがまた隊列を組み直していた。

 俺がまた、森さんのそばまで行くと足軽隊に加わりますか?と聞いてくるので「はい」を選ぶ。

 そのあとは、またオートで。

 今度は敵も弱ってきたのか、こちらの隊が崩されることもなく、合戦は無事大勝利で終わった。

 合戦終了後、レベルアップ出来ますと言ってきたので、見ると一気に武力と統率が2つ上がっていた。

 更に走力も2上がって4になっていた。

 木下君に追いつくのも時間の問題だな。

 驚いたことに名声値が20も上がっていたことだ。

 合戦に参加して勝利したり、敵武将を倒したりすると一気に上がるらしい。

 そうかぁ。

 森本さん倒しちゃったからな。

 もう出てこれないのかな。

 そう思っていると注意書きが出てきた。


 ※武力が上がると敵武将を捕縛出来るようになります。


 なるほど、武力が上がるまでは合戦で殺人は厳禁だな。


 さて、俺らはさっきの城下町に戻ってきたつもりが、戻ったのは俺だけだった。

 木下君はひょっとして、織田の殿様に取り入ったか?

 ここでチュートリアルが、「城下町で買い物をしてみましょう」と言ってきた。

 買い物と言ってもねぇ、すると町のマップが目の前に現れ、商人街に移動しましょうと書いてあり、マップ上の商人街の位置がピカピカと光る。

 一番近いのは、目の前の川を渡った先だな。

 商人街に入ると、武器屋とか薬屋とかいろんな店が並んでいる。

 商店を構えていないが、葛籠つづらをしょって売り歩く行商人もいる。

 行商人の中にさっき助けた娘によく似た娘が、おにぎりを売っていた。

 おにぎりは信長無双では、なかなか高級な部類の体力回復アイテムだ。

 どれ、君から買ってしんぜよう。

 買い物をしようと声を掛けると…


 「あら、吉子様。無事に戻られたのですね。良かった」


 あ、やっぱさっきの娘だったのね。

 すると、チュートリアルがまた何か言ってきた。


 ※町娘の友好度が上がりました。


 そして、オプションボタンを押せと言うので、その通りにするとおなじみのパラメータ確認の画面が出た。

 その名前の横にピカピカ光る文字が出ている。

 友好度と書いてある。

 そこにカーソルを合わせ決定ボタン。

 すると、目の前に表が現れ、友好度の高い順に名前が羅列されるようだ。

 一番高いのがどういう訳か木下藤吉郎で30もある。

 上限が100なので、だいぶ昵懇じっこんになってきた感じだ。

 次が町娘とある。

 目の前のこの娘だ。

 20という微妙な数字だ。

 それ以外にも、あまりお話しもしなかった森可行さんや丹羽長秀さんも、友好度5とかになっている。

 まあ5ってのは顔見知り程度って事だな。

 それより色々注意書きが書いてある。


 ※友好度が高くなると、合戦の時一緒に闘ってくれたり、アイテムを分けてくれたりします。

  また、異性の場合結婚を申し込まれることもあります。

  相手が大名や、その姫だった場合、その家の一門衆となり血縁関係となりますので、結婚する相手は良く見極めましょう。


 とりあえず、ふ〜んである。

 まだ政略パートに入ってないのに、そんな話されてもねぇ。

 ともかく、おにぎりを買いたいのだ。

 ウインドウを閉じて、買い物を済ませようとすると、町娘が何か言ってきた。


 「お客さん、いつもありがとうね、これはオマケね」


 と言って、お団子を1本付けてくれた。

 いつもと言うが、今日が初めてなんだがな。

 まあ、この辺のセリフの使い回しはご愛敬と言うことで。

 ん?また友好度上がったのか?

 パラメータを確認すると、友好度が25になっている。

 するとチュートリアルさんがまた付け加える。


 ※特定の商店などで、連続して買い物をすると、お得意様になることがあります。

  お得意様になると、オマケをくれたり、高額商品を値引きしてくれたりします。


 なるほどなるほど。

 買ったアイテムは、アイテムボックスに入れ、合戦の時などに使用出来ますよと。

 そろそろ信長無双まんまのチュートリアルに飽きてきた頃、見知らぬ侍が声を掛けてきた。

 木下藤吉郎殿が城でお待ちになってるそうだ。

 あいつめ、上手く取り入りやがったな。

 ま、お約束ですな。

 さて、城にはどう行けばいいんだ?

 マップを見るとご丁寧に城の登城門というところが光っている。

 早速城に向かい、門から入ろうとすると、またチュートリアルさんがなんか言ってきた。


 ※無名の浪人は、通常城には入れません。

  その家の家臣になるか、名声値が100を超えないと、城に入れてもらえません。

  それ以外では、城にいる家臣の招き入れ、または名声値150以上の武将の書状・紹介状が無いと入ることが出来ません。

  名声値が60を超えると、家臣の誰かがあなたを招き入れてくれるかもしれません。

  頑張って名声値を上げましょう。


 ふうむ。

 まんま「三国時代」だな。

 ま、ともかく城に入らないと進まないからな。

 城の門まで行くと門番が誰何すいかしてきた。

 ここで選択肢が出てきて、どんな用件か選ぶようだ。


 □木下藤吉郎に招かれた

 □書状・紹介状を持っている

 □大谷吉子だ、通せ

 □闘う

 □特に用は無い


 今は「木下君」と「用は無い」以外は選択出来ないようだが、3、4は笑えるな。

 本編に入ったらやってみよう。

 木下君を選択し、無事城に入れたが、中は妙にだだっ広くて人気がない。

 ただ、遠くで手を振っている男がいる。

 あれが木下君だな。

 そこまで走って行くとボタンのアイコンが出て○ボタンで会話モードと書いてある。

 言われたとおりに○ボタンを押すと、周りが暗くなって木下君が喋り出した。

 長いので要約すると、ことのほか信長様に気に入られ、侍大将になったという。

 まだ2分も経ってないのにすごいな。

 そこで俺のことを紹介したら、ひどく興味を持ったらしくぜひ会いたいというので招き入れたという。

 すまねえが天守まで一緒に来てくれと言うので、延々と長い通路を走って付いて行く。

 やっぱり速いな木下君は。

 まだ走力じゃ、かなわないな。

 天守まで行くと一番奥の偉そうな椅子に、偉そうな上に派手な鎧を着たオッサンが座っていた。

 もちろん織田信長である。

 頭の上にでっかく名前が書いてある。

 双方名乗って、お決まりのやり取りをしたあと、信長が聞いてきた。


 「その方、なかなかの剛の者と聞く、ひとつ勝負をしてみんか?どうじゃ勝家かついえ?」


 勝家と言えば柴田勝家ですか?

 無理無理無理!

 そんな織田家随一の強者に勝てるわけありまっせん!

 それを聞いて木下君が割って入る。


 「恐れながら信長様。いくら何でも柴田殿が相手では大谷吉子がどれほどの強者でも荷が勝ちすぎまする。私では如何でしょう?」


 ナイス木下君!

 しかし信長はダメ出ししてきた。


 「阿呆!貴様では勝負にならん、だが確かに勝家でも勝負にならんな。よし、一益かずますどうじゃ?」


 一益さん?滝川一益?

 十分強敵なんですけど。

 だが滝川さんが「承知!」とひとこと言っただけで、対戦が決まってしまった。

 まあ、チュートリアルだから手加減してくれるよね。


 戦国の野望シリーズで一騎打ちが導入されたことはこれまで無かった。

 画期的と言えば画期的だが、「三国時代」で代々受け継がれていたので、まあ新鮮みは感じられない。

 「戦国の野望」をやってた人間は大抵「三国時代」もやっているのだ。

 つまり、このゲームはかつてのエーコー歴史シミュレーションシリーズの集大成と言える作品なのだ。

 三国時代の一騎打ちと言えば、選択肢の多いジャンケンのようなもので、相手がどの攻撃で来るかを予想して、それに対する防御なり攻撃なりを選んで、コンピュータと対戦するものだ。

 予想通り当たれば大勝利出来たり、外してもリスクを避ける選択肢があったりと、ジャンケンよりは多少戦術的な楽しみがあった。

 しかし、今回は対戦方法が二種類から選べるようだ。

 ひとつは先ほど説明したような、簡易的な読み合いの一騎打ち。

 もうひとつは、アクションで相手を倒すまで闘う、信長無双形式だ。

 アクションが得意な人、闘うのが好きな人はこっちが良いだろう。

 得られる経験値も多いようだし。

 だが、キャラの基本値が違いすぎる場合、簡易方式でないと勝つのは大変である。

 俺はアクションがダメなので、もちろん慣れ親しんだ簡易方式で。

 結果はやはりチュートリアルなので、勝たしてくれた。

 おかげで武力は65になりました。


 さて、無事信長のおがねにもかなって雇われたは良いが、いきなり信長にお使いを頼まれた。

 細川ほそかわ藤孝ふじたかと言う人に書状を届けたいのだが、その書状を明智あけち光秀みつひでから貰ってきて、その足で藤孝の所に行ってもらいたいと言うことだった。

 雇ったばかりの馬の骨に、ずいぶん大事な仕事を任すじゃないか、と思いながらも、わりから明智光秀のいる美濃みのへと向かい、そこから京都へと向かうという仕事は、要するに移動方法のチュートリアルだな。

 拠点から拠点に移動をするには、一度その道のりを実際に通らないといけないらしい。

 歩いても行けなくはないが、馬の方が数倍速いので馬を借りて、まずは美濃に向かう。

 この辺は「戦国の野望Online」とよく似ている。

 尾張から美濃までは街道は1本だけだが、畑の中などを突っ切ることも出来るので行こうと思えば道が無くても行けそうだ。

 ただ、くにざかい付近に来るとアラートが出て、他所の領地には入れないようになっている。

 当たり前だが、結局街道から行くのが一番速いようだ。

 少々遠回りしたが、その日のうちに美濃に到着。

 織田家の家臣になったので、城にも無事入れた。


 「拙者に用とは貴様か?」


 と、現れたのが明智光秀。

 何となく偉そうなのが気になるが、こっちは下っ端なので素直に応じるとしよう。

 例によって意味の無い選択肢。


 □主人と自分の名を名乗り、用件を伝える。

 □自分の名のみ名乗る。

 □一騎打ちを申し出る

 □贈り物を渡す

 □その場を立ち去る


 チュートリアルなので、一番上しか選択出来ないが、2、3、4に何の意味があるんだろう。

 ともかく、先に進めないとな。

 明智光秀に、書状を細川藤孝に渡すよう信長殿に頼まれたと伝えると、「あいわかった」と言って、すぐに書状を渡してくれた。

 素晴らしい手回しの良さである。

 出世する男は違うね。

 さて、美濃から京都までは少し距離がある。

 このゲームでは、街の外に出ると時間の概念が発生するらしく、馬廻り役にこの時間から行くと夜になるので、夜盗や野伏せりに気をつけろと忠告を受けた。

 安全に行くなら一泊して昼間行く方が良いと勧められるが、それも含めてチュートリアルというもんだ。

 まずは行ってみるべし。

 馬に乗って関ヶ原の辺りに差しかかったところで、夜になった。

 辺りがすっかり暗くなり、雰囲気がガラッと変わる。

 遠くに明かりが見えるので、近寄って見ると関所だった。

 門番に止められ、手形を見せろと言われる。

 そんな物もらったかな?

 アイテムボックスを見ると、あったよ手形。

 選択肢がまた出た。


 □手形を使い通る

 □関所を破る

 □賄賂を渡す

 □その場を立ち去る


 相変わらず穏当おんとうな選択肢である。

 穏便に進めたいので手形で普通に通る。

 すると、門番が何か言ってきた。

 なんでも、この先は夜盗が横行しているらしく、「腕っ節に自信があるならひとつ頼まれてくれないか?」と、夜盗討伐を依頼してきた。

 何か、ホントにオンラインゲームみたいになってきたな。

 これ受けると、終わったら報告しないといけないんだよね、多分。

 ま、帰りに報告すればいいか。

 そう思い、依頼を受けることにする。

 馬でしばらく走ってると、画面が切り替わって夜盗さんがおいでなすった。


 「やいやい!痛い目に遭いたくなきゃ、身ぐるみ全部置いてけ」


 一瞬、闘うか逃げるかの選択肢が出た気がするが、○ボタンを連続で押してたら、戦闘になっていた。

 サクサクッとやっつけたのは良いが、馬が逃げてしまい、仕方なしに関ヶ原から京都まで走ることになってしまった。

 歩きになると突如エンカウント率が上がるようで、その後夜盗に2回、野伏せりに3回襲われた。

 おかげで武力がまた1つ上がってしまった。

 走り詰めだったため、走力が一気に3も上がって7になった。

 そのせいか、米原から京都までは随分と速かったような気がする。

 琵琶湖の脇をズーッと走って行ったのだが、途中狼の群に襲われそうになったぐらいで、何も起こらなかった。

 狼より速く走れたってことかな?

 さて、細川藤孝である。

 何処にいるのかマップで確認する。

 城ではなく、なんとかと言う寺にいるようだ。

 早速そこへ向かうと、今度は僧兵とやらが通せんぼする。

 どういう訳か、ここでは選択肢が2つしか出ない。

 戦闘するか逃げるかである。

 仕方なしに闘うと、あっさり勝ってしまい、そこに細川藤孝が現れて「さすがは大谷吉子殿である」とか言って、こっちの力量を試したと言うではないか。

 失礼千万である。

 まあ、おかげで総合レベル1つ上がったから良いけど。

 そのあと、書状を渡し、任務完了である。

 だが、やはり予想通り、返しの書状がある。

 しかも急ぎだという。

 今日中に信長に届けろとか言って、無理と思ったが、チュートリアルだから受けるしか無い。

 京都見物でもしようと思ったが、急げと言うんじゃなぁ。

 と、街のはずれまで来たらメッセージが出た。


 ※「拠点に帰る」コマンド。

  一度通った場所なら、このコマンドで一瞬のうちに拠点に帰ることができます。


 と、言うことでチュートリアルさんの言うとおり、ひとっ飛びで尾張まで帰ってしまった。

 あー、関所のクエストが…。

 ともかく、返しの書状を信長に渡すと、「依頼完了」の文字が出て、またレベルが上がってしまった。

 ここでまた、信長殿からこんなメッセージが出た。


 「ここまでの道のりで分かったであろうが、ちまたでは色々な悩み事や依頼を持った物が大勢居る。その願いを叶えていくと総合レベルが上がるのだ。民草の願いを聞き、総合レベルが7になったらまたここに来い。貴様に国政の一端を見せて進ぜよう」


 まんまオンラインゲームだな。

 そんなわけで、関ヶ原にとって返す道すがら、いくつか討伐の依頼と寺子屋への寄付というのをやった。

 寄付をすると政治力の値に影響があることもわかった。

 クエストの種類を選べば、自分の伸ばしたい能力を選べるようだ。

 関ヶ原で討伐完了の報告をするとレベルが6に上がった。

 そのあと、琵琶湖のほとりを一周する形でクエストをこなし、総合レベル7に到達。

 無事、信長に再びお目にかかることが出来た。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

次話も引き続きゲーム世界の説明です。

申し訳ありません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ