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明菜の事情

ドアの外から入ってきたのは、紺色のワンピース姿の綺麗な女の人だ。

白い襟に、フリルの付いたエプロン!!頭には白いナースのキャップにフリルがある物を被っている。わあ~可愛い。ネットで見た秋葉のメイドカフェみたい。(御主人様お帰りなさいませ。)なんてこんな美人に言われたら、男姓の気持ちが解る様な気がする。とても優雅で素敵。本物よね。


「起きられましたか?どうぞこちらへ」日本語で言われる、不思議な気分

「あの~すみません。ここは何処ですか?私知らない間に、このベットに寝ていたから、もし貴女のお部屋を使っていたなら、ごめんなさい」

「お嬢様、どうか、御心配なさらないでください」

「えっ!お嬢様って私の事?」

「先に湯浴みをしましょう。お支度が整いましたら、宰相様がおめにかかりたいと、仰せになっておいででしたが、宜しいでしょうか?。」

「私、お嬢様でも客でも無いんです!私の名前は明菜。明菜と呼んでください」何だかとんでもない所に、私いるの????

「その~宰相様って、どなたですか?私を此処に連れて来た人ですか?」

「私は、何もしりません。ただお嬢様のお支度をするようにいわれましたので・・・」(はあ~)それから、メイドさんにお風呂に連れて行かれ無理矢理脱がされて、3人がかりで体を洗われて、いくら私が日本に生まれお風呂文化として裸に成るのに馴れてるとは言っても、皆が裸ならいいですが、私一人じゃ拷問ですよ。


本当に恥ずかしくて、私だって花も恥じらう17歳の乙女なんだからね。それにしても、ここの世界の人は背が高く胸もボインなのよね。だから子供と思われているのか私は?メイドさんの服もくるぶしまであるワンピースなのに、私に着せられた服は、膝丈のワンピース!それも薄いピンクのレースが付いたひらひら・・これ誰よ!なんのコスプレ!

ドレスを身につけている自分が、とても恥ずかしい!とても落ち着かない!大体スカートは学生服だけで、私はいつもジーパンばかりなの。私、これでも17才ですが!大きな声で、言いたい。信じて。(恥ずかしいよ!)何せ私は、居候の身なのだ。自分の主張が通る訳がない。メイドさんに任せるしか無いのだ。(我慢だ!辛抱しろ!)こんな洋服位で落ち込む場合ではない。コスプレしてると思えば好いのだ。


支度が整い、隣の部屋に行くと他のメイドさんが、食事を用意してくれ

ていた。何と至れり尽くせりでして、並んでる料理を見ると、私が食べていた物と変わりはなさそうだ。食べられると思ったらお腹の虫も騒ぎ出した。テーブルの上には、焼きたてのコーンの入ったパン、野菜たっぷりのサラダ、カリカリに焼いたベーコンふあふあのオムレツにオニオンスープそしてミルク?(ああ、子供だから、)ミルクは嫌いではないので良しとして頂きます。(いただきます!)訳の分からない状況なのに、自分の食欲には負けます。綺麗に食べました。神官をしている 祖父の口癖に<腹が空いては、戦に勝てない>何があろうと、食べれる内に食べておかないと、今度は何時食べれるか、一寸先は解らないもの。元々物事を深く考えないプラス思考の楽天家。此処で生き抜かないと、私は異世界で孤独死だ。家族の待つ世界に、帰れない。絶対に戻る手だてを、見つけて帰る!それまでは、何とかこの世界で、生きていかないと。言葉も会話する事も出来る。此処の食べ物は私の世界と同じ様なので、不自由はしないだろう。後は仕事を探して給金を貰い、自立しなければ生きてはいけない。私の出来る仕事を探そう。保証人の一人も居ないこの世界で私を雇ってくれる人がいるの?(そこが問題だわよね)一人のメイドさんが告げた(宰相様がお会いしたいと。)誰?もしかしたら、私を此処に連れてきた人。泣いて喚いて、最後は寝てしまうなんて幻滅されたかも。

(はい!)と答えると、メイドさんは、ドアの前に行きその人を迎いれ

た。ドアの向こうから見えたのは、昨夜の男性ではなかった。今は良かった、会うのは少し恥ずかしい。一人の紳士が現われた。若くてイケメン!

美男、美女揃いだわ!ここは、銀幕の世界だわ。想像をオーバーしてる。

背は高く、髪の色は輝く金髪、目の色は淡いブルー!これで白馬で登場したら、間違いなく王子様だよね。、

上質な長めのスーツ姿。完全無欠の紳士だわ。この国の人は、皆背が高いので、日本で標準な

私でも、子供にしか見て貰えないのは、当然事かも知れない。宰相と言われる人は、穏やかな口調で話し出した。この人は、本当に優雅で知的で冷静。多分策略家。


「何か不自由な事はございませんか?」咄嗟に答えた。

「いいえ」

「あの~私なぜ此処に居るのでしょう?」

「ああ・・・その事ですか、さるお方が貴女を此処で預かってほしいと言って、連れて来られました。」(私を見つけてくれた人よね。)

「その人は、まだ此処にお見えですか?」 

「いえ、貴女を置いて直ぐにお帰りになりました」(えっ!そうなんだ、「あのその方のお名前解りますか?」

「はい。アル殿とおっしゃいます」

「私、助けて頂いたのに、まだお礼も言えなくって。」一言お礼を言いたかった。置いて行かれたら、私餌になっていたわ。竜がいるなら、凶暴な生き物が居ても普通よね。あの日に出会った人。<アル?アルさん>

何時の日か、(また会えるといいなあ~)少し無神経で無愛想だけど、私を保護してくれた人。最初に出会った人が親切な人で本当に良かった。この城に頼んでくれた人。(命の恩人だよね)(此処には居ないのね残念)失恋した気分の様な心の中に穴が開いた感じがする。


「少し、お話を伺っても宜しいですか?」

「はい」

「何でも貴女は、異世界から来られたと?」

「はい、でもどうして此処に来たのかも解らないのです」

「お名前は?」

「森田明菜・・・明菜森田です」

「名前は明菜です。明菜と呼んで下さい。お願いします」


「前の世界では、もちろん家族の方がおられましたでしょうに、さぞかし

今頃は心配していられると思い、胸が張り裂ける気がします。今の所は帰れる見込みはありません。しかし、貴女の事は、我々が保護しますので、心配しないでください。」やっぱりあの人が言っていた事は間違いじゃないのか。(帰れる見込みは無い)異世界で、これからどうやって生きて行けば良いのか今は考えれない。この人に暫くは、保護して貰うしか無いのだと思うと、心細くて不安だけど、この人を信じるしかないと思い頭を下げた。


「お願いします」

明菜は家族の事を思うと、胸が苦しくまた涙が溢れそうになった、必死に唇をかみしめ、両手は拳で握りしめ、耐えていたふるえる声で(ありがうございます)と一言言うのが精一杯だった。


「貴女はお年はいくつですか?」

「17歳です。」

「えっ!向こうでは、何をしていたのですか?」

「普通に学校に通って勉強していました。」この人、何驚いているの。まだ17才なんだから、当然よ

「女の子が学校へ!!!」

「はい。この世界では学校は無いのですか?」

「いえ、ありますけど・・女の子は16歳になれば成人とみなされて、結婚します。だから、男性の学校ですね」16歳で結婚!冗談じゃないわ!日本でも16才で結婚する子も居ないわけではないけれどでも、此処で、何もしないで置いてもらうのは、やはり出来ないし、なにもしないで居る事は嫌だ!どうすればいい?就活しよう。宰相だと地位、人脈に発言力。仕事先を探して貰おう。<背に腹は変えられない>と、祖父の口癖だ。私に出来る仕事を、紹介して貰おう。就活活動開始。


「それなら、私に働く場所をお世話して下さい。」

「何か、私に出来ることがあれば、何でもやらせてください!お願いします!」もう、一押し。明菜は頭を下げて、懇願する。

「そう・・・言われましても、困りましたね。貴女にはお客様で頂きたく思っていましたが・・・・」暇は嫌だ。断固拒否。もう一度、懇願する。

「私、何もせずに此処に、お世話になる訳には、出来ないです。嫌です!だから草取りでも、掃除でも、少しは料理も出来ます!」

「解りました。これからの貴女の事を考えてみましょう。」

「はい、宜しくお願いします」やった~これで、お金の心配はなしね。

「取りあえず、今は貴女も困惑しているでしよう。ですから、ゆっくりなさってください。何か御不自由な事があれば、メイドに申しつけてください。では、私は失礼します」良いお返事を、お待ちしています。


こんな豪華な部屋で、落ち着ける訳ないでしょう。庶民感覚の自分との差についていけない。一体全体、どうしてこんな事になったの?どうして私が?もしかして前世で、ものすご~く悪いことをしたのかな?

祖父が、いつも話していた<世の中は、周り回ってくるのだ>と。そうだとしても、何故私が!この状況になるのよ。自分自身は、17年間人にも迷惑をかけず、平々凡々と生活し生きてきた。此何神様の罰なの!

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