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アルフレッドと明菜の場合

昨夜は明け方まで、どうでもいい書類を読んでいた。竜は3週間位寝なくても、平気なのだ。

少し早いが、支度をする。アルの格好になる。他の者に見つかる前に自室を出る。アルの事を知っているのは、クロウドとダグラスの二人だけなので、此処では、不審者になるのだ。


中庭を抜けて、警護の者に見つからないように、通用門まで行き、門の壁にもたれて、彼女が来るのを待つことにした。最近の俺は、どうしたんだ今まで、一人女性の為に何かを、行動する事があっただろうか?自分自身が腑に落ちない。まさか!俺は彼女の事が好きなのか?そんな訳ない!これは単なる、庇護欲なのだ。自分の心に無駄な抵抗をしてみた。  

遠くから駆けて来る彼女が見えた。俺の前に微笑みながら、挨拶をする。


化粧をしてない彼女の肌は、大理石のようになめらかで、頬をほんのり染めて、唇はピンクのバラの蕾の様だ。嬉しそうに微笑んでいる。

俺は、外に出るにあたり、俺の側から離れるなと言うと。素直に、うなずいた。自分がこんなに、過保護だと思って居なかった。

ダンカンの部下がかなりいる。何のつもりだ、俺たちを見張ってるのか?

これはクロウドが関係してるのだろう。まあ彼女は気づいてはいないようだ。何処まで入っても二人にはなれない事だな。仕方がない。

城の外は、相変わらず人々は溢れている。歩く速度が違うので、手を繋ぐ柔らかい、小さな手だ。彼女は何に見ても、目を輝かせて興味を持ち、好奇心旺盛だ。俺は食べなくても問題ないが、だが彼女は違うので一軒の店に行く。そこで、こちらで良く食べられている物を注文してやる。


俺が、紅茶を飲んでると、俺の口の前にホークに刺したパンがある。

俺に食べろと?無意識に食べてしまった。彼女は美味しそうに食べているそれを観てるのも悪くない。彼女は俺の前でも、気持ちがいいくらい綺麗に残さず食べた。俺の知っている女性は、小さな口で、少ししか食べない。それも美味しいのか不味いのか、判らず必ず食べ物を残す。そんな彼女の姿に、好感を持つ。


店を出て、市場に行く。こんな所も彼女らしい。俺は質問責めに合った。

彼女は、何でも興味をもち、今を楽しんでいる。彼女は、パンニュとジュースを買い求めて、どこか静かで、町を観える場所がないかと、訪ねたので、俺の気に入ってる所へ案内すると、とても喜んでくれた。


此処は、人があまり来ないので、彼女はマントを脱いだ、水色の服だ!

何時もと違う装いに、我ながら見つめてしまう。一風の風で、纏めていた髪が解けて、漆黒の綺麗な髪を風に、なびかせた彼女の姿を、見つめる。

可憐で、可愛いい、それだけでない、彼女は逆強にも負けず、立ち向かう真の強さを秘めている。俺はそんな処も彼女に、惹かれるのかも知れない。壊れそうな容姿。庇護欲が募る。抱きしめたくなる。しかし俺の理性が、押し込める。彼女に嫌われてしまわないかと。それにダンカンどもに知れるのも嫌な気がした。


帰りもお互いに手を繋ぎ、通用門まで来た。俺は彼女を離したくなかった俺の部屋に連れて行きたい衝動になる。このまま側に置いて誰の眼にも触れさせたくはない。一緒に居たいけど、それも今は仕方がない。


別れる時、俺は思いもしない言葉を掛けられた。アルと俺の愛称で、父母

しか呼ばれない名だ。それを彼女が呼んでもいいか?と、俺に聞く。俺が頷くと、嬉しそうに自分の事は、明菜と呼んで欲しいと。それだけで、俺の心は歓喜に満ちあふれた。これは彼女も、俺と同じ好意を・・・・・

俺にとって明菜は、特別になり体の奥の魂が、彼女を欲している

俺の側で俺だけを、観ていてほしい。

俺自身の魂が、明菜を<つがい>だと認めた瞬間だった。

俺の秘密を告白するときが俺の運命を決めるであろうと!


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