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プロローグ
プロローグ
暗闇に包まれた荒野
この殺風景な風景を異様な空間にしているものが複数横たわっていた
それは、惨い屍の山だった
真っ二つになっているものやもはや原形をとどめていないものが、子供がオモチャを散らかしたように無造作に転がっていた
そのような風景に二つの人影があった
左には全身血まみれで膝をついて苦しんでいる体格のよい男性、右には男性を無表情で見下ろし、剣を持っている少女がいた
その少女が手にしている剣の刃には赤い血液が付着していた
「鼬ごっこは楽しかったか?おじさん」
少女は剣を空高く振り上げる
男性はそれを見上げると悔しそうに顔を歪めた
「クソッ!こんな小娘ごときに負けるとは…」
「言うことはそれだけなんだな。じゃあな」
手を挙げていたのが疲れたのか、つまらなくなったのか
無表情のまま剣を振り下ろした
閃光は首に命中し、雁首が呆気なく転がる
その反動て血が飛び散る
主に顔についた血を気にせずその少女は元いた場所へ帰っていく
サイドテールを揺らし、悲しそうな目をして…