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1/1

2007年3月

 特に山も落ちも意味もありません。雑文の類です。

3/5

 「本屋を探して雨の中を走る。」

 本屋はおそらくブックオフで走っていたのは坂道だった気がする。最初の日記なのでなんとなく覚えている。

3/6

 「勉強のしなさ過ぎで弟が怒られる。」

 怒っているのはおそらく母だろう。弟は昔から宿題、勉強と言うものをやらないやつだった。

3/7

 「ダンボールハウスでパイの実を発見し住人に説教される。」

 場所や説教の内容についての記載は無い。パイの実をどうしようとしたのかも不明。いくら夢の中とはいえ盗もうとしたとは思いたくは無いが。

3/8

 「左目の物貰いが悪化する。」

 「10メートルくらいある人型ロボット数体と素手で戦う。」

 記載が二つあった。おそらく二度寝でもして内容が途切れたのだろう。高3の冬、物貰いが悪化してひどい目にあった。日記の年は卒業後一年ほどだったからまだ不安が残っていたのかもしれない。この手の夢は最近では見ない。

 人型ロボットについてはスケッチがあったので記憶に残っている。聖剣2のゴーレムからとんがった部分を削りコナンのナイトバロンの面のような顔をした白いロボットだった。何しろでかいのでそれと戦う夢の中の自分も漫画のような身体能力だった。

3/9

 「中学と高校がごっちゃになった学校に行き、登校を報告し、資料(?)をもって帰る途中雨に打たれ、玄関を開けると警報が鳴る。壁に点字でニュースが流れ、それによると最近の子供はあまり自分の本音を親に言わないらしい。」

 初めての長文である。中学と高校がごっちゃになった学校は今でもたまに夢で見る。学校と言うイメージがその6年間に凝縮されているのだろう。小学校は私服で学校ぽくないし大学も行かされてる感がないから学校と言うイメージからは遠い。登校を報告し資料を受け取ったと言う描写から校舎のつくりは高校のものが近い気がする。私の中学は職員室が昇降口から少し遠かったし、中学の事務室がどこにあるのか私は知らない。しかしこの日記には記載が無いが夢に出てくる登校風景は学ランを着ていることが多いので、やはり中高二つが混ぜ合わさった学校と言うイメージの存在が重要なモチーフになっているのではないか。玄関はおそらく実家のものだろう。壁に表示される点字をなぜ読めたのかは知らないが、ニュースの内容はかなり意味深である。

3/10

 「野茂のドキュメンタリーを見て号泣する。」

 見たのはおそらく実家の自分の部屋だろう。イメージ的に夜な気がする。詳しい記載が無いのでこれ以上のことはわからない。野茂と言う野球選手について思うことは、ともかくすごい投手であるという事だ。クールで職人気質で頼りになって、どこか孤高で一般的な野球選手に比べると浮いた存在。最近の印象だとそこに天然でマイペースで、と言う表現が加わるが、当時から変わらず好きな野球選手である。まあこの場合は号泣する自分と言うことに意味があるのだろう。私はあまり、と言うか滅多なことでは泣かない。感情が無いわけではなく男がみだりに泣くものではないという自己満足的な美学によるものだ。しかしそれは本当は泣きたいほど辛いことがあっても泣けない、という抑圧を生じる。夢で号泣することはそういった日ごろの抑圧に対する深層心理の反抗と捉えることができるかもしれない。

3/11

 「知らないおじさんの釣りを手伝い、カツオとアジを釣る。」

 場所の記載は特に無いがおそらく慣れ親しんだ地元の海だろう。釣りは趣味だがカツオもアジも釣ったことは無い。魚らしい魚を釣ることへの憧れかと思われる。

3/12

 「銭金リポーターのような感じで、女子高に通う男性の部屋をリポートする。」

 よく覚えていない。2007年当時はもう銭金は終わっていたのではないかと思うが、それほど好きな番組でもないし謎である。字面をみても謎である。

3/13

 「Bタウンの近くでクイズを出して遊んでいると知らない人からメールが来る。」

 Bタウンは地元の集合住宅の名前である。従兄弟や小学生のころ仲の良かったやつやいまだに少し交流のあるやつなどいろいろ住んでいる結構でかいマンションだが、誰にどんなクイズを出していたのかは不明。知らない人からのメールの内容も不明。地元で遊んでいる最中に邪魔が入る、と言うことだろうか。情報が少ないので解釈のしようが無い。

3/14

 「写真の勉強をするために米国へ旅立つ」

 「部屋に入れなくなる」

 「名古屋空港に行く途中旧友と再会」

 一つ目から三つ目に向けて矢印が書いてあった。おそらく続きなのだろう。私は写真にも米国にもまったく興味が無いし留学を考えたことも無い。なんとも夢らしい夢である。入れなくなった部屋はおそらく当時兄と同居していた川崎の家だろう。家自体になのか自分の個室の方になのかはわからない。名古屋空港は立地的に一番思い描きやすい空港だからだろう。どこにもそれらしいものが無くても夢の中の私は空港と言えば名古屋とイメージしていたのではないか。春休みをただ悶々と過ごしている自分に対する叱咤のようにも思えるが、その落ちが米国ではなく空港と言うあたりに自分の限界を感じる。本心ではきっと日本を出る気はないのだろう。

3/15

 「旅館に泊まると隣の部屋にやくざが泊まっていた。」

 部屋を出るとき鉢合わせて気まずい思いに駆られた、と言うイメージが浮かんだ。旅館=他所、やくざ=怖いもの。何か疎外感のようなものを感じていたのか。あるいは外出する事への恐れか。

3/16

 「母の実家でりんごを食べながら愛犬と遊ぶ。」

 「無双プレイ中本陣付近で信長や秀吉がなべを囲んでいた。」

 「O君の家に行き3パックほど肉をもらう。」

 特につながりは無いのでそれぞれ独立した夢なのだろう。母の実家には昔から長期休みのたびに良く連れて行ってもらった。まだ愛犬が実家に居たころにはよく彼もよく同行したものだ。自然豊かな母の実家は愛犬にとっても気に入りの場所だったように思う。しかしこの夢を見たころにはそれはもう遠い記憶となっていた。接する機会の減った愛犬への自責の念がこの夢を見させたのだろう。りんごは愛犬の好物である。自分ばかりがりんごを食べただ無邪気にじゃれる愛犬と遊んでいるさまは現実との対比を強く感じむなしくなる。

 無双はたぶん戦国2だろう。ステージは良くわからないが長篠かな。

 O君は小学校高学年から中学くらいまで良く遊んでいた友人である。地味に幼稚園も高校も同じなのだがその時期にはあまり交流は無かった。彼は理系で電車通学だったし私は帰宅部で自転車通学だった。部屋が大きいので彼の家にはよく人が集まった。酒を飲んだりゲームをしたり、いろいろ羽目を外すことが多かった記憶がある。数々の粗相をしたが彼はいつも笑ってそれを許してくれた。そういう人の良さが肉3パックと言う形で私の夢に出てきたのだろう。何故肉3パックなのかはいまいち確信が持てないが、当時バイトもしていなかった私は相当肉に飢えていたのではないだろうか。

3/20

 「母の実家で城を建てることを企てる。」

 「やくみつるが自宅を売却する。」

 これもおそらく独立した夢だろう。母の実家は山の中にある。そういう立地のため小山の上に立つ建物などは山城のように堅牢で攻めがたい印象を与える。当時まさにと言う時期ではないが昔田んぼだった土地が埋め立てられたりなどして広い空き地になっていた。城を建てたいという欲求はすなわち自分のものにしたいと言う欲求の表れなのかもしれない。建てるのは城でなくても良かったのだろう。自分の支配を主張できればなんでも良かったのだと思う。頻繁に出てくる母の実家というキーワードは休みや自由といった事柄を象徴しているのかもしれない。

 やくみつるに関して、私はあまり良い印象を持っていない。とかく彼が漫画家と名乗ることには怒りさえ覚える。イラストレーターなら別に何も思わないのだが。まあともかく、調べていないが当時朝青龍関連で彼の名を良く見ていたのではないだろうか。彼の自宅には彼が有名人から集めたサインのコレクションなどがあると聞いたことがあり、それらが売却されるというニュースに密かな喜びを感じていたのかもしれない。考えてみると単純な夢である。

3/22

 「高校の体育の授業前にランニングをするが足がおかしくてうまく走れない。」

 高校時代、冬場の体育の時間はたいてい走らされていた。たまに走った後サッカーなどやれたこともあったような気がするが、ものぐさな体育教師にあたった年はもう基本走るだけの時間だったように思う。要するに高校の体育の授業と言う言葉に良い印象は無いということである。加えて私は長距離走が苦手である。ゴールまでの間に良い感じにペース配分ができなくて飛ばしすぎたり休みすぎたりでベストのタイムを言うものを出したことが無い。卒業して一年、何故この時期にこんな夢を見たのか、よくわからない。

3/23

 「道雪に攻められ騎鉄で迎撃する。」

 道雪とは戦国武将立花道雪のことである。騎鉄は騎馬鉄砲のことだ。この当時信長の野望天下創世か、あるいは革新にはまっていたのだと思う。のぶやぼにかかわらず、はまっているゲームなり漫画なりが夢に出てくることは良くある。こういう夢は単純で、ただ寝る間も惜しいくらいそのことに夢中になっているのだと思う。深層心理の表出とかきっと深い意味は無い。

3/24

 「母の実家でゲームをしていると従兄弟のK君にマージャン勝負を挑まれる。」

 従兄弟のK君は三つ上のお兄ちゃん的存在だ。二つ上の兄とは昔仲が良かった。三人でよく遊んだものだ。憧れ、というものにも似ている気がするがそこまで遠い存在と言うわけでも無い。ここ最近は巡り合わせが悪くあまり顔を合わせた記憶も無い。彼はたしか当時地元の街の学校に通うため一人暮らしをしていたと思う。会う機会が減るのも仕方の無いことだ。これまた単純に、K君と遊びたいとかそういうことなのだろうか。「マージャン」と「挑まれる」、のあたりにこの夢を読み解くヒントがあるような気がするがいまいちわからない。遊びたい、から声をかけてほしいという受動的な願望の現われだろうか。

3/26

 「数名の剣豪が宮本武蔵について評価する。」

 私はかねてより宮本武蔵への過剰な評価に対して憤りを覚えていた。武蔵は戦国も末期の生まれで生の戦場を経験した回数もそれほど多くは無い。だと言うのに彼を最高の剣豪に推す声は多く、その大半は塚原卜伝や上泉伊勢守の存在を軽視しているのだ。世評と私個人の評価によるギャップ。これがこの夢の意味する所だろう。歴戦の剣豪たちなら彼をどう評価するだろうか。きっと高くは評価しないはずだ。そういった願望が私にこの夢を見させたのだろう。

3/27

 「ボロボロの服を直す。」

 どんな服をどのように直したのかは定かではない。が、そもそも私はファッションと言うものにまるで興味が無い。コートジボワールで発生した置き引き事件より興味が無い。そんな私が服を直すと言うことにこの夢の意味が集約されているのだろう。大学1年の春休み。内心では色気づいていたのかもしれない。ちょっとどうにかしようと。見た目くらい気を使おうと。実生活にいかされることは無かったが。

3/28

 「納豆を食べない。」

 納豆は私の好物である。それを食さないと言うことは何かしらの抑圧を暗示しているのだろう。抑圧は単純に考えて食に対するものだろう。食べたいものをあえて食べない。決意の表れを夢にまで見たと言うわけだ。

3/29

 「母の実家で兄弟3人+従兄弟のK君で将来について語り合う。」

 K君には2つ上の兄H君がいる。彼とも幼少のころよく遊んだが、一番年長だったこともあり、次第に顔を合わすことも少なくなっていった。私の周辺に居た子供の中で将来の選択を一番早く決めた一人がH君なのだ。母の実家はK君H君の生家であり(二人は母の兄の子)、そこでH君抜きで語り合うと言うことは、おそらくH君の進路を聞いたころに見た夢なのだろう。詳しい記述が無いのでそれ以上のことはわからない。自分が何を語ったのかも、他の3人がどう思ったのかも。

3/30

 「母の実家に行くとなぜか旅館をやっていて、そこで鍋を食べる。」

 頻出している母の実家は古い建物だがそこそこ大きい。この時期は足を悪くした祖父のためにリフォームしていたのでよりその大きさを感じていたのだろう。住み慣れた家よりもよそよそしさを感じる旅館の方が連想されたのかもしれない。鍋と言う単語にイメージするのは家庭の食卓。家の見た目がどうなろうと慣れ親しんだ母の実家の居心地には変わりは無いのだと思っていたのか。

3/31

 「弟と間違えて知らない子供をデパートの最上階近くで追い掛け回す。」

 「科学館のような施設に入る途中車から投げ出され3,4メートルほど落下する。」

 私にとって弟は、いつまでも子供で自分より小さくてとにかくだめなやつで何と言うか侮蔑とまでは行かなくとも当然見下してしまう対象だった。しかし、おそらくこの時期弟に身長を抜かれたのだと思う。いつまでも小さいままだと思っていた弟が自分を追い抜いたことがなんとなく受け入れられなくて、自分より背の低い見知らぬ子供を弟と勘違いしてしまったのだろう。夢の中とはいえ見知らぬ子供には迷惑をかけてしまった。完全に八つ当たりなのだ。

 科学館は地元の施設だ。おそらく市立の公共施設で子供のころ何が楽しいのか何度か友人と連れたって遊びに行った。この夢の中では確か家族と車で行ったはずである。父の車で兄弟3人。母はいなかった。入り口にたどり着くまでの道のりがジェットコースターのように縦横に入り組んでいてその過程で車から落下したのだ。怪我も痛みも無かったように思う。施設に入ってからの記憶は無く、大事なのは母を除く男4人で遊びに行き、なんか困難な状況に巻き込まれたと言うことなのだろう。家族との交流の不足を憂えていたのだろうか。


 総評

 このころの日記は記述が少なく細かいことをあまり覚えていない。特に印象に残るもの以外はさっぱりである。よって分析も難しい。なんかただの感想文のようになってしまったが特筆すべきは母の実家の頻出であると言える。先述したとおり、母の実家は自由や休みといったものの象徴であると私は考える。大学1年の長すぎるとも思える春休み。自由を渇望するなど的外れな願望ではないだろうか。私の精神は不自由を感じていたのだろうか。

 4月以降も気が向いたら随時上げます。

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