お出掛けしよう!
今は12月、もうクリスマスや年末年始の話が至る所で
出る時期だ。
「兄貴、今年の年末はどうするの?」
12月初めの土曜日、高志の部屋に浩章、有崎の3人で
お昼を食べていた。
高志が風邪の時、有崎のご飯が美味しかった!と
浩章に話したところ"俺も!”と有崎シェフの
お食事会が開催される事になったのだ。
「ん~、決まってないよ、忙しくて考えてない」
高志は有崎の作ったトマトとチーズの海鮮パスタを
美味しそうに食べながら話す。
「今年はキャンプには行かないの?」
「うん、インフルになっちゃったから風邪が怖いからね」
真冬のキャンプは凄く寒いから。と顔を歪める。
高志は毎年初日の出をカメラに収めるため
ロケーションの良い場所でソロキャンプをしていた。
「キャンプも行くのですね、いいな~」
「行くよ、春と秋に良く行くけど、今年は大きな案件が
入ってしまったから秋は逃したよ」
有崎の問いに寂しそうに答える。
「だったら何処かに泊りで行こうよ!」
浩章は喜々と話す。
「今から?どこも宿なんて空いてないよ」
そっか~と寂しそうにかぼちゃのポタージュスープを飲む
「本当に冬真、料理上手いね!みんな美味しい」
高志もうんうんと頷いている。
「ありがとう、そう言ってもらえると嬉しいよ」
食事を終えて片付けは俺がやるよ、と高志は2人に
コーヒーを出し洗い物をする。
「冬真は年末年始は実家に帰るの?」
大学生は帰るのだろうと思い浩章は聞いてきた。
「いや、帰らないよ…」
有崎はちょっと寂しい顔をした。
「じゃあ、暇?年越し一緒にする?」
「ヒロは彼女とかは?」
「…良いお・と・も・だ・ちならいますけどね~」
どうせお友達止まりだよ、く~っと泣きまねしてみせた。
有崎はよしよしと頭を撫でる。
「なら、どこか探してみるか」
洗い物を終えて自分のコーヒーを持ち椅子に座る高志が
ぽつりと言った。
「うん、探そうよ!」
浩章はウキウキしている。高志が有崎は大丈夫なのか?
と確認すると大丈夫です。と笑顔で答える。
「う~ん…やぱり難しいなあ~」
高志はパソコンで旅館の空きを見ているが、年末年始に
都合の良い所など空いておらず頭を抱えている。
「やっぱり無理か~」
浩章はガッカリしていたが、有崎の寂しそうな顔をみて
「兄貴、どこでも良いから行こうよ~」
う~んと言いながら高志はパソコンで何やら調べ始めた。
「……なら、グランピングでいいか…」
「グランピング?」
2人は声を合わせて聞く。
ここ!とパソコンでドーム型の宿泊施設をみせる。
そこはキャンプとホテルが一緒になった施設で個別な為
プライベートな空間になっている。
白いドームの中にベットやソファーやキッチン、
シャワー室もありデッキでは焚き火なども楽しめる。
おお~!と2人から歓喜の声が上がる。
「いい!ここいい!」
「ちょっとしたバーベキューもできるし
いいかな~って」
外は寒いけど…と高志は言うが2人は聞いておらず、
「冬真!焚き火できるよ!」
「いいね~」
とノリノリである。
「じゃあ、予約入れるか」
後ろで”はーい!”と元気に返事が聞こえる。
高志が予約の操作をしていると、4人用しかないな…
と言い、まあいいか!と進めていく。
「ねえ~、1泊じゃ物足りないから2泊しようよ!」
浩章の言葉に有崎を見ると頷いている。
はいはい、と2泊分予約を取った。
「もう一人誘うか…」
「冬真は誰か誘う人いる?」
有崎はいないな~と答える。
「みんなが知ってるほうがいいよな…俺は気が進まないが
篤に声掛けるか…」
ちょっと憂鬱げに高志が言うと有崎はバーテンダーの?
と聞いてきたので、そうあのバーテンダーの!と答えた。
「いいじゃん!篤さんが居れば美味しいお酒飲めるし~」
と喜ぶ浩章だが高志は鬱陶しいだよな…とため息ををつく。
そんな高志とは違い2人は喜んでいる。
そんな2人を見て微笑む高志だった。
後日、篤に声を掛けると2つ返事でOKの返事が来た。
お店は?と聞くと、もちろん休むさ!高志の誘いだし!と…
若干背中に寒いものを感じつついいのかな~
と思ってしまうがまあ本人が言う事だし気にしない事にした。
今回は賑やかな年越しに楽しい気持ちが心を温めた。
君の瞳に映る笑顔 ご覧いただきありがとうございます。
ブックマークありがとうございます。弟君もこれから活躍するのでよろしくお願いします。
次回は火曜日「味の基本は」の予定です。 あらかると




