大晦日
今日は12月31日大晦日!
朝9時、高志が事前に借りたレンタカーに荷物を浩章と有崎が
楽しそうに乗せている。
「荷物結構あるな~、ワゴン車にして良かった」
この後、篤を拾って行くが多分ヤツも荷物は多いだろう。
ここから目的地は車で3時間かかる。チェックインが15時から
なので時間は余裕なのだが折角なので何処か寄れれば
楽しみたいと早めに設定した。
篤を拾ってしばらく走ると
「近くに道の駅があるみたい。そろそろ休憩しない?」
出発してから一時間程過ぎた頃浩章が携帯を見ながら言う。
「そうだな、高志も運転疲れただろうし休むか」
道の駅に寄り休憩&買い物をする。ここは地域の物産を
販売しており篤は地酒を物色していた。
高志はふ~と伸びをして体をほぐす。
「高志さん大丈夫ですか?」
「大丈夫!ただ久しぶりの運転だからちょっと疲れるね」
心配そうな有崎に微笑みながら高志は答える。
「はい、兄貴コーヒー!冬真も!」
「お!ありがとう。気が利くな」
高志はコーヒーを受け取り口をつけた。
「篤さんに奢らせた」
「ヒロは最近、篤の扱いうまいな~」
まかせなさいと浩章は胸を張る。後ろから篤がまったく~
とぼやきながら歩いて来る。
その後も気になる所に寄り道しながら目的地に着いた。
そこは山を少し登った所に白いドーム型の宿泊施設が数個
並んでいてその一つの近くに車を止めた。
高志は受付番号を入口の機械に打ち込み扉を開ける。
中に入ると広い空間にガラスの大きな窓、そこから見える
景色は開けていて絶景だ!
「すご!広い」
浩章が感動していると篤が荷物入れるの手伝えと叫んでいる。
荷物を運び込みやっと一息ついた。
「本当に景色がイイな!」
篤はガラスの外に広がる湖や木々の美しさに見とれている。
「夏は湖でアクティビティが出来るらしいぞ」
高志が言うと浩章が夏も来たい!と言う
「機会があったらな。少し休んで近くに温泉があるらしいから
行かないか?」
高志の提案にみな賛同した。
この時期は日の沈むのが早い。暗くなったデッキでは
焚き火台に薪がパチパチと爆ぜている。
厚着をした男4人は外のバーベキュー会場で用意をする。
「やはり寒いな、気をつけろよ」
高志が言うとすかさず有崎が
「風邪を引いたら看病してくれますよね」
「あ、うん…するよ!でも楽しい時に風邪を引いたらいけないよ」
にこやかに言う有崎に”め!”と高志は言った。
二人の会話を聞いている2人は暖かい目で見ている。
備え付けのバーベキューコンロに頼んでおいた肉や魚介を
乗せて焼いていく。
「来るときに買ったウインナーも焼こうよ!」
と浩章がコンロに乗せると良い匂いが辺りに漂いお腹の虫が
騒ぎ出す。
「炭で焼くと美味しいね!はい兄貴、はい冬真!」
浩章は切ったウインナーを各々食べさせた。
「おい、ヒロ…あっちで口開けて待ってるぞ!」
浩章はウインナーを食べようと口を開けると高志に言われて篤を
見た。俺には?浩章は仕方ないな~、と口に突っ込む。
「弟君、俺の扱いが酷くない?」
「そう?」
浩章は美味しそうにウインナーを頬張った。
ワイワイと焼きあがった食材を腹におさめて
落ち着いた頃
「兄貴、用意するから冬真よろしく!」
と浩章が中に入って行った。しばらくすると戻ってきて
高志と篤に目くばせする。
「寒いからそろそろ片付けて中に入ろう」
篤の言葉でバーベキューはお開きになった。
中に入ると誕生日用の飾り付けがしてありテーブルには
バースデーケーキが用意してある。
「うわ!」
有崎は驚きの声を上げた。
「冬真!誕生日おめでとう!一日遅れだけど」
「有君おめでとう!」
「有崎君おめでとう」
有崎は驚いて浩章を見た。
「兄貴のドッキリじゃなくて、冬真のドッキリでした~」
上手くいった!と浩章は喜んでいる。
「あ、ありがとうございます…凄く嬉しいです」
「二次会始めるよ!最初はビールで乾杯かな」
篤は皆にビールを配り乾杯をして二次会のスタートだ。
おのおの篤にお酒を作って貰い楽しく美味しい時間が
過ぎていった。
「あ~、お腹いっぱい!今年の年越しは楽しいな~」
とソファーの背後に横一列に並んだベットに浩章がダイブする。
篤もふ~とベットに座る。
「あ!そうそう、プレゼント!」
浩章はベッドから起き出しカバンから箱を取り出し
有崎に手渡す。
「え!ありがとう。見ていい?」
浩章がうなずいたので箱を開けると中には革でできた
オシャレなカードケースが入っていた。
「俺はこれね」
篤はパソコン用に使える大き目のバックだった。
「みなさんありがとうございます」
「あとね~」
と浩章が高志と篤に紙を渡す。高志がカードを見ると
”高野高志を1日使える券”と書いてある。
何故か高志だけ2枚!
「2人は1枚で、俺は2枚?」
「兄貴は冬真にお世話されてるでしょ!」
「そ…そうですね…」
3人はそれぞれ券を手渡す。
「冬真、遠慮なく使ってね」
「ありがとう」
「これはお店から。バースデーチケット!一日飲み放題、
期限は半年ね」
「本当にありがとうございます!嬉しい」
有崎はお酒も入っているからかふわっと柔らかい
笑顔でお礼を言う。
ーーーーうっ、冬真、可愛いよ~----
ーーーー有君、それは俺もキュンだよ~----
2人は同時に高志を見る。
が、いつもの笑顔で変わりなく見ている。
ーーーー変わらんのかい!!!----
と心の中で2人はツッコミをいれた。
君の瞳に映る笑顔 ご覧いただきありがとうございます。
次回も土曜日「年越し」です。 男4人組よろしくお願いいたします。
あらかると




