4:一周
ペースいいです。
話の展開が遅くて申し訳ありません。
…………ピンポーン。
「………夢?」
ピンポーン。
「………誰だろ?」
珍しい。誰かが来たようだ。
交友関係が限り無く狭いのに訪ねてくる奇特な人は誰だろうか。
ベッドから起きようとすると、不意に服が引っ張られる。
「ん?」
そちらを見やると…。
夢で出てきた少女が横で寝ていた。
「ん!」
「おーい!起きろぉ!講義遅刻するぞぉ!」
ピンポーンピンポーンピンピンポピンポピンポーピンポーン!!
ヒャッホォォッ!
これがピンポンダッシュならぬピンポンピンポンだぁぁ!!
しばらくインターホンで遊んでいると、ゆっくりとドアが開く。
「お、おはよう…、京」
気まずそうに樒がドアから顔を出す。
「あ?どうした?気まずそうな顔して?」
「…そんな事無いよ」
なんていうか悪いことが見付かった小悪党のような白々しい態度。
はっ!この空気はっ!!
「……まさかっ!女かぁぁ!!」
「!!」
樒はこれでもかという位に驚いた顔をする。
当たりですか…。
「まさか、これからイチャイチャラブラブするつもりだったのか!!」
叫ぶと樒の目がこれでもかという位に泳ぎだした。
バレバレだなぁ…。少しは隠す優しさを見せてくれよ。
俺、今カノジョ居ないんだぜ?
……って、誰だよお前の後ろに隠れてこちらを窺う少女は?
「…お…おい、樒君や?そちらのお嬢様は何方だい?」
「え゛!?…あー…、うん………」
勿体ぶるのかコイツは!
てか、とんでもなく歯切れが悪いな。
「…で、誰?」
「…何時の間にか隣で寝てた」
俺は樒から言われた言葉に驚いた。
いや、驚きを一周したね。
さらにもう一周して溜め息も一緒に出たさ。
とりあえず全力でリアクションを返してやった。
「はぁぁぁっっ!!!」
今書いてる話の結末は見えないのに新しい話のネタを思いつきました。
ワガママな脳味噌です。