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【完結済み】4層世界の最下層、魔物の森で生き残る~生存率0.1%未満の試練~  作者: 鳩夜(HATOYA)
第二章 排除装置の破壊と闘気の存在

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27話 修行

「岩剛斎……今風は吹いてる?」


 瞑想を初めて数分もしない内に俺は質問した。


「いや、ふいとらん」


 岩剛斎はそう答えた。


「なら、もう風を感じる……どうすればいいんだ?」


 俺が更に質問すると、岩剛斎は驚愕していた。


「なんと……それを感じるのであれば一旦終わりじゃ」


 そう言われたので俺は瞑想の姿勢を解き、岩剛斎を見た。


「闘気を留め、纏うには相応の体力と筋肉が必要じゃ。ターゴ、アリアンドル、ここからは共にやるぞ」


 岩剛斎がそう言うと、ターゴは険しい表情になり、


「これが一番きついんだよね……」


 と呟いた。

 一体何をするのだろうか。

 そう思っていると岩剛斎が


「腕立て、腹筋、背筋の筋トレを100回づつ! 合計3セット行う!」


 と言った。

 それを聞いて辛そうな表情をしているターゴをアリアンドルが気合で頑張ろう! と励ましていた。

 そして俺に対して、


「ロフル君、最初だから途中でやめても構わない。行ける事までまずはやってみよう!」


 と言った。

 それに対して俺は、


「ごめん、それは日課でやってて……」


 と申し訳なさそうに言った。


「ほう。日課で筋トレとは感心じゃ。毎日何回程しているんじゃ?」


 岩剛斎にそう聞かれたので、

 俺はそれぞれ1000回を3セットですと答えた。


「あ、スクワットもやってるから4種だな」


 そう話すと、皆はぽかんとした表情になっていた。

 そして、岩剛斎はすまんが上着を脱いでくれないかと言ったので、

 俺は上半身裸の状態となった。

 自分で言うのも何だが、結構筋肉がついていると思う。


 それをみた岩剛斎は


「なんと鍛え上げられた肉体じゃ! これならすぐに次の修行に移れるぞ!」


 と興奮気味に言った。

 そして、


「なら、瞑想に戻ろう。ターゴ達は3セット終わったらまた瞑想じゃ」


 と続けた。

 それに対しターゴ達は押忍! と返事をし筋トレをスタートし始めた。


「ロフルさん……何者だろう。僕、自信無くなっちゃうよ」


 ターゴはアリアンドルに言った。


「いや、お世辞ではなくターゴも筋は良いよ。周りと比べても差は明らかだ。ただ……」


 そしてアリアンドルはロフルをじっと見ながら、


「あの子が規格外……生まれ持った資質と才能が異次元なだけだよ」


 と呟くように言った。



・・・

・・


 3日後……


 俺は目を瞑りながら瞑想の構えを取っていた。


 今は闘気を纏う技、闘気装トウキソウ)の修行を行っていた。


 闘気装はエンハンスの様に闘気を纏う技だ。

 自分の体力等でその強さは増減し、岩剛斎の場合エンハンスを纏っている状態となんら変わらない防御力を誇る。


「今、行けてる気がする……どう?」


 俺は岩剛斎にそう質問した。

 そして、


「完璧じゃ……目を開けてみい」


 と返答した。


「見える……俺にも赤い蒸気が……!」


 目を開けると、俺の周囲を纏うように、赤い蒸気が発生しているのが見えた。


「それが闘気じゃ」


 そういう岩剛斎を見て俺は驚いていた。


「闘気を感じるようになって思うよ……岩剛斎、めちゃくちゃ強いね」


 岩剛斎の纏う闘気は俺の纏う闘気と比べ、濃度や範囲が桁違いだった。


「じゃろ?」


 岩剛斎は自慢げにそう言った。

 そして、


「しかし……数年がかりの修行をたった数日で……末恐ろしいわ」


 と俺をまじまじと見ながら言った。

 そして、闘気装を覚えた今、わしの秘技[闘爆衝(トウバクショウ)]を覚える準備が出来たと言っていい。

 さっそくやるか? と聞かれたので俺はやると即答した。


「じゃぁ外に行くぞい」


 そう言われ俺は道場から出た。

 その姿を岩剛斎はじっと見つめ、


「ロフル……あやつならもう一つの秘技[剛拳無頼(ゴウケンブライ)]をも会得するかもしれんのう」


 と呟いた。


・・・

・・


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