あの人
行方不明だったファイルから発掘第三弾。
野村美月先生の〝文学少女〟シリーズを読んで、私の心の中に《文学少女》に語りかけたところ、彼女は「こんなお話があるのよ」と私に一つの物語を教えてくれました。これはそんなお話を書き留めたものです。
※これは二次創作ではありません。
「私は光の様な物語を書きたいの」
まだ見ぬ未来に、頬と瞳を輝かせながら、あの人は言った。あまりにも幸せそうに言うのもだから、何だか面白く無くて、顔を上げずに
「そうですか、頑張って下さい」
なんて、棒読みで言った―――――。
遠野高等学校最上学年生である、天翔 怜亜先輩は、何だか不思議な人だった。美人でスタイルも良くて運動神経も抜群に良いのに、所属している部活は文芸部だった。
もうあと一年で高校も卒業だというのに、うんと小さな子供みたいな顔をして、
「私は作家になるのよ」
何て言っている。そんな幼くて、天然で、憎めない人だった。
この小説は二次創作ではありません。
怜亜先輩達は私の可愛い子供たちです。それでも、いやいやこれは二次創作だろ、と思う方がいらっしゃいましたら、それはまあ個人の考えの違いなので仕方が無いと思います。
お前いい加減しつけえよ?…すみません!!いや、一応大事な子供達の事なので、はい。
とにかく、誰かが少しでも面白いと思って下されば幸いです。