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ー欠片ー
偶然の出会い
海岸を散歩するアナちゃん「ん? なにこれ?」
ボロボロのブローチ「キラッ…」
血相を変えて走ってくるおじいさん「そ、それは…!!」 ――ガシッ!
ア「きゃっ!? アナタ、誰よ!!」
泣き出すおじいさん「見つけた、やっと……」
ア「……」←ただならぬ雰囲気で咄嗟に頭の中を覗いてしまった
おじいさん「突然すまんの、お嬢ちゃん。コレをワシにくれんか?」
ア「どーぞ。次は無くしちゃダメよ?」
おじいさん「…どうして、無くしたことを?」
ア「死んじゃった奥さんとのデートコースだったんでしょ、この場所? 悪いとは思ったけど頭の中を覗かせてもらったわ……」
おじいさん「ありがとう、見つけてくれて…」
ア「30年も毎日探し続けるなんてよほど大切だったのね」
それから1週間後、おじいさんは安らかな顔で奥さんのところへと旅立っていったのだ。




