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女装女子  作者: 新規四季
6/25

男(♀)と女(♂)

ジトーっとした視線にいたたまれない。

しょうがないじゃない、優ってば生涯見た顔の中で1番カッコイイんだもん。


「いえ、なんでもないですよ」

「ふーん」


優は、納得のいかない顔で、俺のほっぺをツンツンつつく。

されるがままである。


「……カップルみたいだな、オマエら」


槍桜は突拍子の無いことを言う。

脈略も何もあったものじゃない。


「なにを適当なことを」

「どんなところが?」


さっさと話題を打ち切ろうとしたが、予想外に優が食いついた。


「あ、前提として彼女が野薔薇姫ね」

「なんでだよ!」


いや、分からんでもないけど、違うだろ。


「童顔でちっちゃいから」

「俺が彼氏役かー」

「なんで、まんざらでもなさそうなんだよ。女の子に見られたいんじゃなかったのかよ」


分からん。男みたいと言えば不満そうにして、彼氏はいいのか。

同じだろ。


「おっと、そうだった。女の子らしさってなんだろうか」

「可愛さとか?」

「ふむ、……可愛いってなんだろう」

「もうダメじゃね?」

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