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視線
高校生がやたら多い。
どこの高校も午前授業だったのだろう。
チラチラと視線を集めるのは優。
「優って凄いね」
「ん?何が?」
「いや、すごい視線集めてるなーって思ってさ」
「あんな視線意味ないよ、欲しい視線はあるけどね」
「ふーん」
「……残念」
生徒手帳で場所取りしたテーブルに戻る。
アラームがなるまで少しの間待つ事になる。
「野薔薇姫は時間に余裕ある?」
「今日?」
「うん」
「まあ、連絡入れれば大丈夫だと思うな」
「そ、そっか。なるほど」
「え、なにが?」