日常②
歌どうしよう
とある音響スタジオ
ここは歌などを歌うスタジオ。
防音がしっかりとされている部屋で、【プリヤーチェリ】の歌組が収録をしていた。
今はソルとまーちゃんがペア曲を収録していた。
他のメンバーは別室にて待機中である。
「あ~・・ゲームしたい」
ソファにもたれながら、やる気のなさそうな声で猫さんはそうつぶやいた。
猫さんは歌組の中では一番のゲーム好きで、シューティングゲームでは最高ランクのゴールドを持っているほど。
そんな彼をみんなは、苦笑いをしつつ見ていた。
ここにいる歌組は朝集められ、かれこれ5時間は拘束されているのだ。
歌ばかりを取っているわけではない。
テレビのナレーションなども一度に撮りためしているのだ。
「まあまあ猫さん。これが終わればゲーム組と合流でゲームできますよ」
一番最年少のリンリンが猫さんをなだめる。
確かに5時間はきついとリンリンも思っていたが、あと少しで終わるので我慢のしどころだ。
「そうだぞ猫。あと少しで解放だから我慢だ」
猫さんの近くに座っていたたぬポンも声をかける。
みんなもそれぞれ会話しながら、二人が終わるのを待っていた。
『お疲れ様でした』
収録していた二人が帰ってきて、ようやく今日分の収録が終わったのだ。
これから歌組は、ゲーム組と合流してゲームするものと、編集組に分かれるのだ。
「今回は鬼ごっこのゲームか~勝てるかな」
「楽勝でしょ」
ゲーム組よりもあまりゲームが得意でないココが弱気な声を出す反面、ゲーム組とほぼほぼ同じくらいゲームが上手なサンがココの肩を抱きながら言った。
今回はチームCとココ、サン、ジェフ、ソル、まーちゃんが、『最強鬼から逃げきれ』というゲームをするのだ。
ゲーム自体はみんなもやったことのある普通の鬼ごっこと同じだ。ただアイテムを集めたり隠れたり、細かな操作が必要になるぐらい。
何度もやったことのあるゲームで、ココとまーちゃんは叫びながら、よく鬼に追いかけられている。二人とも隠れるのが下手だ。
ジェフもゲームは得意ではないのだが、叫ぶ前に鬼に捕まってしまうので、二人にはリアクションで負けてしまう。
目立たないように見えるが、毎回倒され方が面白いので一応は目立っている。
ソルは冷静であり、ゲームにおいても分析をしながらするので強い。
今回はみんなでメンバーシャッフルでゲーム、今まであまりやったことのないメンバーともゲームをするのだ。
みんなそれぞれ決められた場所に移動をするのである。




