水族館 前半
水族館・・・魚の目って怖いよね
水族館 前半
Aチーム
紙に書かれた場所は、新東京の中でも最大規模を誇る『イミナリー新水族館』。
ライトアップはもちろんのこと、世界初トロッコに乗って水族館内を回るトロッコアドベンチャーがあるところだ。
いつも大人気で混んでいるのが当たり前なのだが、今日は休館日らしく開いていない。
「おいどうすんだこれ」
「どうもできなくない?」
カメラを回しみんなで話し合うメンバーは、傍から見ると不審者である。
なぜなら、みんなそれぞれ変装用にマスク&サングラス(眼鏡も)をしている。
よく不審者として通報されないのか不思議なかんじだ。
「いっそのこと会社の力を使うか」
いろいろ話し合い、ウールが不審なことを言い出してきた頃。
一人の男性が近づいてきた。
「どうかされましたか?」
やはり怪しいのだろう警備員が話しかけてきたのだ。みんなが慌てる中、ウールだけが冷静に話しかけていた。
「実は僕たちこんな紙をもらって謎解きをしているんですよ」
「謎解きですか。どんなものなので?」
「これなんですが」
「あぁ皆さまでしたか。お待ちしておりました、どうぞ中へ。今回は貸し切りにさせていただいております」
「そうだったんですか、ありがとうございます。」
警備員と笑顔で話すウールは警戒されず、中に入れてもらえたのだ。
貸し切りなのが気になるが、それでもウール以外のメンバーは『さすがさわやか系腹黒は違うな』と思ったのはお約束。
警備員の案内で中に入れたメンバーは、受付で謎の紙をもらい謎解きへ。カメラはレン、謎解きはそれ以外のメンバーですることに。
さあここからが地獄の始まりなのだが、この時メンバーはまだ知らない。
すべては仕組まれたこと、この警備員はある人だといつ気づくのか。
「マジで終わんね!!!!!!」
「お、落ち着けウー」
トロッコに乗っていろんな謎解きをしていたAチームだったのだが、最初の謎解きから難しく、全然解ける気がしないのだ。
かれこれ30分はトロッコに乗りながら1問目を解いている。謎解きというより問題らしく『オルカの所に次なる扉は存在する』というもの。
水族館にオルカという生き物はいないし、地図で見てみたがやっぱりいなくて、トロッコに乗って水族館内を見ればわかると思いのったがわからず。
どこを見ても次の扉なんてものは存在していないので、Aチームのメンバーは困り果てていた。
特にウーは水族館内ってこともあり、禁煙なので大好きなタバコが吸えず、謎は解けずでイラつきが増すばかり。
そんなウーをなだめているのは、Aチーム内でウーと付き合いが長いミミの役割。他のメンバーは騒いでいるウーを気にせず、考えていた。
いくらトロッコに乗って全体を何度見ても、解けることがなく、どこか絞って探してみようかと考えていた時。
『生き物大図鑑~始まるよ~』
どこからかそんな声が聞こえてきた。




