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逢いたい見たさは恋の咎  作者: Lurz*
会うは別れの始め
2/2

02

「政宗さん、あの……、」


「政宗でいい」



ふわふわと癖のある黒髪に、刃のように鋭く澄んだ紫の瞳。


すっと通った鼻筋、薄い唇。


どれをとっても美しかった。


刹那、見つめていた政宗の瞳が妖しく光る。


そして、意地の悪い笑みを浮かべて私の顔を覗き込んだ。



「どうした、俺の顔に見惚れたか?」


「うん、政宗は格好いいと思う」


「へえ? 否定しないんだな。 素直な女は嫌いじゃない」



彼はその綺麗な指で私の顎を掴み、上を向かせる。


視線が重なった政宗から衝撃の一言が放たれた。



「お前は平凡な顔立ちだな」



ぴしり、と固まる私。


自分の顔が整っているとは思っていないけど、改めて言われると何だか腹が立つ。


それが、この男だと尚更。



「ひどい!」


「そう怒るな、余計醜くなるぞ」


「今度は醜いって言った!」


「安心しろ、見れない程ではない」


「もうやだ」



政宗は、くつくつと喉を鳴らして笑う。


かなり悔しいけど、その笑顔も絵になるわけで。



「ねぇ……、」


「静かにしろ」



政宗は静止の声を上げ、後ろから抱き締めるように私の口を塞ぐ。


途端、辺りの空気がどんよりと重くなった。

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