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ぼくの詩集

最短距離で

作者: 桜井あんじ

あなたがいると

たいへんなんです


ぼくひとりだけならば

いくらでも

どうとでも


なのに あなたがいると

そうはいかないのです


ぼくひとりで行くのなら

てっとりばやく 最短距離で

いきたいところに たどりつけるのに


あなたときたら よりみちばかり

ちっともさきに 進みやしない


のんびりやの あなたは

ぼくとはちがう あなたは

あっちへふらふら こっちにふらふら

さきにすすむ気が あるのやら

ぼくはすこし いらいら


あなたといっしょだと

たいへんなんです ほんとうに


ときどきは さすがのぼくも

このつないだ手をはなして

ひとりさっさと 先にすすもうかと

考えてしまうのです


だけど


あなたは 

ぼくに見えないものを見て

ぼくに聞こえない音楽を聞く

あなたといっしょだと

いろいろなことに 気がつくのです ぼくは


もしもぼくひとりだけならば

そんなものには目もくれず

ひとり さっさと 進むのでしょう


それはそれで また 良いでしょう

たどりつくばしょは

けっきょく おなじなのですから

あなたがぼくを

まちがった方向に導かないかぎりは


からからとよくわらう あなた

つられてわらってしまう ぼく

そんなとき

これはこれで 悪くないかもね なんて

優柔不断な ぼく


ああ

あなたがいると たいへんなんです

ほんとうに

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